本研究では, 栄養士養成課程2 年生24 名を対象とし, 今後の給食管理実習の充実を図ることを目的
として, 給食管理実習に対する実習評価・自己評価・進路希望などについて検討した。
給食管理実習評価では, A 評価の割合が給食・栄養管理項目で低値を示したが, 現場技術項目, 実習
記録項目, 実習態度項目, 総合評価項目においては, 約3 分の2 がA 評価と高値であった。自己評価項
目では, 「事前準備は良好だったか」「原価管理に関する理解が深まったか」「調理技術が向上したか」
「献立作成力が向上したか」が低値を示し, 「諸注意を守り節度・協調的態度であったか」「積極的に
実習に取り組んでいたか」「栄養・食事管理に関する理解が深まったか」「衛生管理に関する理解が深
まったか」「栄養士業務に関する理解が深まったか」においては高値であった。平均睡眠時間は, 実習
中と実習後では変化がなかったが, 実習前は実習中・実習後よりも低値であった。睡眠減少群は睡眠増
加群より有意に平均睡眠時間(実習中)・「食数管理に関する理解が深まったか」「原価管理に関する理
解が深まったか」が低値を示し, 有意に平均自主学習時間(実習前)・平均自主学習時間(実習後)が
高値であった。実習後の栄養士としての就職希望者は51.4%で, 管理栄養士養成施設への編入学希望者
は20.8%であった。実習前後での進路希望変更者は, 16.7%であり給食管理実習が進路に影響がある可
能性が示唆された。栄養士になりたい気持ちが一層強くなるような教育の場となるように, 今後さらに
実習先との連携を強化するとともに事前事後指導の充実を図っていきたい。
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