大気中の温暖化ガス濃度の上昇に伴う,地球温暖化はグローバルな問題として早急な対応が求められている。また,化石燃料の枯渇の問題も深刻な問題である。これらを背景に省エネルギーの推進や再生可能エネルギーの活用が重要な課題となっている。さらにわが国では,2011年に発生した東北大震災時の福島第一原子力発電所の事故により,全国の原子力発電所の運転停止の状況にあり,脱原子力の機運が高まってきている。今年度,熊本県菊陽町に2011年に建設された165区画の住宅団地住民に対し,環境やエネルギーに関するアンケート調査を実施した。この団地の最大の特徴は太陽光発電システムの積極的な導入であり,約60%の住宅で設置されている。さらに,調理や給湯設備として高効率な機器を採用している住宅も多い。本報告では,エネルギー使用量やCO
2排出量について報告し,太陽光発電システムや高効率熱源機器利用の効果について考察を加える。
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