【目的】Shoulder activity scale (SAS)を用いて肩の活動レベルを調査し,鏡視下腱板修復術(ARCR)後の肩の活動レベルに影響を与える因子を検討した。【方法】対象は当院でARCRを施行した93例109肩とした。術前SASより6点以下を低活動レベル群(L群),7点以上を高活動レベル群(H群)に分類し,SAS,臨床スコア,肩関節可動域(ROM)を術前と術後1年で比較した。術後SASを従属変数とした重回帰分析を行った。【結果】年齢はH群で有意に低かった。術後SASは術前に比してH群では有意に低下し,L群では有意に改善した。臨床スコアとROMは両群で有意に術後改善した。重回帰分析は術前SAS(標準偏回帰係数=0.293)と年齢(標準偏回帰係数=-0.088)が抽出された。【結論】年齢と術前の肩の活動レベルは術後の肩の活動レベルに影響を与える可能性が示唆された。
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