各地で中心市街地の活性化を目的に、商業を元気にして、まちににぎわいを取り戻そうという試みがなされている。いずれも大規模なイベントであったり、回遊路の整備であったりする場合が多い,「笑い」は人を元気にする。この笑いの力で人が元気になり、人が営む店が元気になる。まちにとって店は点のような存在であるが、元気になった店が輝く点となり、元気な点に連なって線が輝く。この線が商店街。輝く点や線が増えれば、それを結んだ中の面、すなわち「まち」が元気になる。笑いの力でまちを再生する。ある歯科医が、診療所での落語会を基点に、周辺住民に笑いを提供し、そこに新しい関係を結び、近隣商店の意識を変えつつある。この事例を経過観察をもとに分析し、考察をおこなった。継続している試みである。今後も観察を進め、考察を加えていくことが求められる。
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