笑い学研究
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23 巻
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 昇 幹夫
    2016 年23 巻 p. 1-2
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
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  • 長島 平洋
    2016 年23 巻 p. 3-17
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル オープンアクセス
    狂言の笑いの特性を知るために笑いのパターンを検出する方法を考え、21項目のパターンを選び出した。その結果、演目ごとの笑いのパターンでは劇中で笑いを喚起させる場合から、笑える状況の現出までの笑いの分布が判明した。また演目ごとの笑いのパターンを超えたものとして、狂言に籠められているおかしの精神をめぐって考察し、その背景に和楽の流れがあり、それが中世の文芸・芸能において生まれ、日本の文芸・芸能の笑いの源流になっていることを明らかにする。
  • 松阪 崇久
    2016 年23 巻 p. 18-32
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
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    乳幼児にとっての笑いの重要性を疑う者はいないだろうが、保育における笑いとユーモアの意義については、これまであまり議論がおこなわれてこなかった。そこで本稿では、保育実践において楽しい笑いを重視する意義について論じた。また、具体的にどのように乳幼児の笑いとユーモアの発達を援助すれば良いかを考察した。乳幼児の笑いは純粋で楽しいものが多いが、攻撃性を帯びる笑いや秩序を乱す笑いなど、負の側面を持つものもある。さらに、不満やストレスを反映した笑いもあることを考えると、子どもの笑いは多い方が良いとは一概に言えないことになる。これらの負の側面を持つ笑いに対して、保育者はどのように向き合えば良いかについても論じた。これらの議論を通じて、今後さらにどのような実証的な研究が必要かを提示した。
  • 笑いに対する積極性尺度の開発と妥当性からの検討
    伊藤 理絵
    2016 年23 巻 p. 33-45
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
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    青年期における笑いに対する意識や態度の性差について多角的に検討するため、笑いに対する積極性尺度を作成し、ユーモア志向性および笑わせたい相手との関連から考察した。笑いに対する積極性尺度の作成にあたり、18 ~ 31 歳の大学生261 名(男性70 名,女性191 名; M = 19.37,SD =1.37)の回答を分析した結果、最終的な笑いに対する積極性尺度は第1因子から第4 因子の「笑いに対する好感」「笑わせ欲求」「笑いに対する自信」「お笑いへの親しみ」の4因子で構成された。性差を検討したところ、男性の方が「笑わせ欲求」の得点が高く、恋愛関係にある相手を笑わせることを女性よりも重視していることが確認された。一方、女性は男性よりも「笑いに対する好感」の得点が高かったことから、日常的に笑いがある生活をより重視し、コミュニケーションに笑いがあることを望むからこそ、笑わせてくれる相手やよく笑う他者を魅力的だと感じている可能性が示唆された。
  • 職業や描写に関する一考察
    石田 万実
    2016 年23 巻 p. 46-58
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
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    本研究は、日本のお笑い番組において働く女性がどのように表現されてきたのか、コント番組で演じられる職業や描写の特徴とその変遷を明らかにすることを目的とする。このため、『8時だョ!全員集合』、『オレたちひょうきん族』、『ダウンタウンのごっつええ感じ』の内容分析を行った。  分析の結果、視聴者にとってわかりやすい、当たり前のものとして「女らしい」職業が演じられていることがわかった。女装で演じられる人物が起こす笑いは、はじめは「女らしさ」を利用したもののみであったが、仕事内容を笑いにしたものが登場するようになった。「女らしくない」職業は、女装で演じられるものは登場割合、仕事の描写ともに増加し、女性が演じる場合は登場する条件が減ってきていた。コント番組における女性の仕事に関する描写や笑いの起こし方は、時代が進むにつれて幅広くなってきているといえる。
  • 三重の文字史料による試み
    浦 和男
    2016 年23 巻 p. 59-70
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
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    地域と笑いについて考える場合、江戸・東京、上方・大阪については、これまでに多くの議論がなされてきた。この二都以外でも、京都、名古屋、福岡は、地域の笑いの歴史を比較的容易に遡ることができ、その地域の笑いの文化や伝統が明らかになっている。残念ながら、これらの地域を除けば、地域の笑いについて、とりわけ史的側面が論じられることは極めて少ないのが現状である。日本の笑い=東京の笑いではない。各地域に独自の笑いの歴史がある。笑いが画一化、均質化する現在、地域の笑いの歴史を論じ、「笑いの風土」を明らかにすることは、自己アイデンティティーを再確認するきっかけにもなるはずである。本稿では、比較的史料が発見されている三重を事例に、文字史料を一瞥しながら笑いの歴史を探り、三重の「笑いの風土」の背景を論じる。古くは庶民層のみならず武士層でも笑いが珍重され、「笑門」の土地柄であることが明らかとなる。
  • 枝雀と芭蕉を題材に
    ムズラックル ハリト
    2016 年23 巻 p. 71-82
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
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    本稿では、故・2代目桂枝雀の落語における劇的空間、そして枝雀の「高座」の面白みを題材に、落語と俳諧の類似点について論じる。私の関心は「高座」という文化的要素それ自体の意義を問うよりも、演者と観客が共同で作品を作り上げるという日本文化の「座」の感覚を実感し、体験することにある。  俳諧は落語を理解するためにモデルを設けるとしたものであり、系譜作り、または歴史化としてあるのではない。あくまでも、パフォーマンス面、遊戯的な共有の上での類似点を持っていることについて論じてみたい。両者が持っている、とりわけ「共同制作芸術」という魅力的な共通点に注目し、「演者=観客」といった劇的空間の面白みを通して、観客との関係を重視する落語への理解を深める。
  • 脇本 忍
    2016 年23 巻 p. 83-93
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、落語に登場する女性が男性に対してつく嘘の動機と構造について検討した。落語はフィクションであり、そこに登場する人物の嘘の是非を問うものではなく、嘘が物語を成立させるための重要な言動になることもある。Ford(1996)の報告では、嘘の動機には、罰回避・自意識維持・攻撃的行動・支配感獲得・騙す喜び・願望充足・自己欺瞞強化・他者行動コントロール・他者援助・他者の自己欺瞞援助・役割葛藤解決・自負心保全・アイデンティティ獲得の13種類があるとされてきた。本研究では、女性が嘘をつく落語作品から、「紙入れ」「星野屋」「芝浜」の3作品に注目し、それらの作品の嘘の動機と照合しながら、各作品に登場する女性たちの嘘について分析を試みた。その結果、「紙入れ」では罰回避と他者支援、「星野屋」では願望充足と他者行動コントロール、「芝浜」では他者援助と罰回避、さらに自負心保全の動機があることが考えられた。男性目線で創作され演じられてきた落語における女性の嘘には、心理的性であるジェンダーの視点から、嘘をついても許せる女性像と、理想の女性像に連関する要因が含まれていることが推察できた。
  • 予備的実験研究
    福島 裕人
    2016 年23 巻 p. 94-102
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル オープンアクセス
    事件や事故,自然災害などのトラウマティックな出来事に対する心理的影響の緩和(心の減災)に対する笑いヨガの有効性を検討するため,予備的な実験を行った。26 名の大学生(院生含む)を恐怖体験前に笑いヨガを行う「前LY(Laughter Yoga:以下LY と記す)群」(8名),恐怖体験後に笑いヨガを行う「後LY 群」(9名),恐怖体験のみを行う対照群(9名)の3群に分け,それぞれベースライン時,恐怖体験前,恐怖体験後,休憩後における唾液アミラーゼ値を測定した。併せてベースライン時,恐怖体験前,恐怖体験後における気分状態(日本語版POMS)も測定した。各群における唾液アミラーゼ値は「前LY 群」において他2群合計(「後LY 群」+「対照群」)よりもその変化量に有意傾向がみ られ,「前LY 群」ではコルチゾール値の上昇の程度が対照群と比して緩やかであった。POMS 各因子得点について,今回「前LY 群」の休憩後の値が諸事情により得られなかったため,「前LY 群」(8 名)と,「後LY 群」(9 名)及び対照群(9 名)の全く同質な2 群を合わせた計18 名を新たな対照群として検討を行った。その結果,抑うつ(D),怒り(A) -敵意(H),混乱(C) において「前LY」群は対照群よりも有意に得点が低くなることが認められた。これらより恐怖体験前に笑いヨガを行うことはその後の心身への悪影響を緩和し,心の減災にも寄与し得る可能性が示唆された。
  • 森下 伸也
    2016 年23 巻 p. 103-104
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル オープンアクセス
  • 戸板 律子
    2016 年23 巻 p. 105-106
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル オープンアクセス
  • 広崎 真弓, 福島 裕人, 森田 亜矢子, 野村 亮太, 石田 聖子, 伊藤 理絵, 松阪 崇久
    2016 年23 巻 p. 107-110
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル オープンアクセス
  • おもしろおかしく看護を学ぶ
    霜田 敏子
    2016 年23 巻 p. 111-112
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル 認証あり
  • 山本 成夫
    2016 年23 巻 p. 113-114
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル 認証あり
  • 竹守 伸一
    2016 年23 巻 p. 115-116
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル 認証あり
  • 岡村 志以
    2016 年23 巻 p. 117-118
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル 認証あり
  • 橋本 昌人
    2016 年23 巻 p. 119-121
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル オープンアクセス
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