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クエリ検索: "グリチルリチン"
1,913件中 1-20の結果を表示しています
  • 矢野 三郎
    医療
    1992年 46 巻 4 号 241-245
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    甘草は二千数百年前から東洋においても西洋においても広く用いられている生薬である. 甘味があるので各種の食品にも広範囲に含まれている. 1946年, この甘草に副腎皮質ホルモン様作用のあることが明らかになり, その作用機序について研究が進められてきた. 有効成分,
    グリチルリチン
    によるステロイド代謝阻害説やレセプター結合説が唱えられていたが, 最近, グリチルレチン酸による11β-hydroxy-steroiddehydrogenase阻害が明らかにされた. 私どもは
    グリチルリチン
    投与に基づく偽アルドステロン症患者に布いて血中に3-モノグルクロニル・グリチルレチン酸という新抱合体を発見したが, これも同酵素を阻害することを明らかにした.
  • 強ミノC臨床研究班
    西日本皮膚科
    1986年 48 巻 5 号 971-976
    発行日: 1986/10/01
    公開日: 2012/03/15
    ジャーナル フリー
    中毒疹·薬疹に対する強力ネオミノファーゲン·シー40ml静脈注射療法の効果を10施設から組織された強ミノC臨床研究班により, open studyで検討した。対象症例は中毒疹あるいは薬疹の55例で, 1日1回2アンプル40mlを5日間連続静脈内注射を行い, 注射終了時にその効果を判定した。その結果, 主治医判定では55例中30例が著明改善(54.5%), 18例が改善(32.7%), 3例が軽度改善(5.5%), 3例が不変(5.5%), 1例が悪化(1.8%)であつた。すなわち改善以上の有効率は48/55例(87.3%)を示した。副作用は全症例に認められず, 安全性の面からも有用な薬剤と考えられた。
  • 中田 信昭, 高岡 邦夫
    中部日本整形外科災害外科学会雑誌
    2003年 46 巻 6 号 1027-1028
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/02/24
    ジャーナル 認証あり
  • 強ミノC臨床研究班
    西日本皮膚科
    1994年 56 巻 3 号 603-608
    発行日: 1994/06/01
    公開日: 2011/07/21
    ジャーナル 認証あり
    薬疹·中毒疹, 蕁麻疹に対する強ミノC 20ml静脈注射療法の効果を, 12施設の参加により, open studyで検討した。投与対象は113例(薬疹·中毒疹群49例, 蕁麻疹群64例)で, 薬剤は1日1回1アンプル20mlを5日間連続静脈内注射を行い, 効果を判定した。その結果, 主治医全般改善度判定は, 薬疹·中毒疹群49例では改善以上の有効率は71.43%(35/49), 初診時以降来院できずの1例を除く蕁麻疹群63例では, 改善以上の有効率は46.03%(29/63)であった。なお, 副作用は全症例に認められず, 本薬剤は安全性の面からも有用な薬剤と考えられた。
  • 岡田 和悟, 小林 祥泰, 恒松 徳五郎
    日本内科学会雑誌
    1987年 76 巻 5 号 744-745
    発行日: 1987/05/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    86才女性で四肢脱力,歩行障害で発症した
    グリチルリチン
    (GL)による偽a1dosterone症,低K性筋症を呈した1例を経験した. GLの投与は比較的少量(150mg/日, 2カ月間)であったが,本例は偽aldosterone症を呈した本邦報告例中最も高令であった.臨床症状は, GL中止およびK補給により著明に改善した.また,同時にSjögren症候群が確認された.筋症発症の要因として,高令および基礎疾患としてのSjögren症候群の関与が考えられた.
  • 關 光, Soo Yeon Chung, 村中 俊哉
    ファルマシア
    2021年 57 巻 8 号 710-714
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/08/01
    ジャーナル フリー
    グリチルリチン
    は生薬「甘草」に含まれる主な有効成分であり,抗炎症,肝庇護作用など多様な薬理作用を持つトリテルペノイド配糖体である.
    グリチルリチン
    はまた,砂糖の150倍以上の甘さを持つことから天然甘味料としても使用される.筆者らは最近,
    グリチルリチン
    生合成経路において唯一未同定となっていた糖転移酵素を同定し,本遺伝子を導入した組換え酵母細胞内で
    グリチルリチン
    生合成経路を再構築することに成功した.
  • グリチロン臨床研究班
    西日本皮膚科
    1983年 45 巻 4 号 646-652
    発行日: 1983/08/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    中毒疹·薬疹に対する
    グリチルリチン
    (グリチロン注1号)注射単独療法の効果を, 16施設の参加による二重盲検試験で検討した。解析対象は145例で, うち中毒疹43例(本剤22例, placebo 21例), 薬疹102例(本剤51例, placebo 51例)であつた。併用療法をおこなわずに, 1日1回1アンプル2ml皮下注(または筋注)を5日間連続しておこない, 効果を判定した。薬疹群では有意差をもつて本剤がplaceboより高い治療効果を示し, 投与後2日目ですでに有意の治療効果がみとめられた。一方, 中毒疹群では本剤がわずかにplaceboより治療効果が高かつたが, 有意差はみとめられなかつた。薬疹·中毒疹を総合すると, 本剤にはplaceboより高い治療効果をみとめ, その有意差はU-検定でp<0.001であつた。副作用としては1例に皮下硬結の疑問例をみたのみで, 事実上副作用はなかつた。以上を総合して, グリチロン注1号の注射療法は, 中等·軽症の中毒疹·薬疹とりわけ薬疹に対する安全で温和な治療法として有用であると考えられた。
  • 的井 愛紗, 矢田 憲孝, 廣田 哲也
    日本臨床救急医学会雑誌
    2017年 20 巻 6 号 748-752
    発行日: 2017/12/31
    公開日: 2017/12/31
    ジャーナル フリー

    症例:78歳女性。現病歴:C型肝硬変・肝細胞癌の既往があり,5年前より

    グリチルリチン
    製剤80mg/日を週4回静注されていた。路上で倒れているところを発見され救急要請となり,救急隊到着時の心電図所見は心室細動であった。除細動とアドレナリンの投与を行い,心拍再開後に当院へ搬送された。来院後経過:来院時,血清K 値は1.6mEq/lと低値であり,心電図ではQTc延長(631ms)を認め,低K 血症により心室細動をきたしたものと考えられた。入院後,低K 血症にもかかわらず尿中K 排泄量は多く,第6病日のレニン活性・アルドステロン値はともに低く,偽性アルドステロン症と診断した。
    グリチルリチン
    製剤の中止とカリウム補充により血清K値は正常化し,その経過中に致死性不整脈を併発しなかったが,第18病日に低酸素脳症で死亡した。考察:静注
    グリチルリチン
    製剤による偽性アルドステロン症から心室細動をきたした稀な1例を経験した。

  • 西山 進, 樽谷 勝仁, 磯ノ上 正明, 滝尻 珍重, 吉川 邦彦
    皮膚
    1991年 33 巻 5 号 543-548
    発行日: 1991年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    貨幣状湿疹の患者に
    グリチルリチン
    225mg/日 (グリチロン®9錠/日) の投与を約7カ月続けたところ, 全身倦怠感, 頭重感, 筋脱力感を訴え, 高血圧が認められた。臨床検査にて低力リウム血症, 代謝性アルカローシス, 尿中力リウム排泄亢進, 血漿レニン活性低下, 血中アルドステロン低値より偽性アルドステロン症が疑われた。グリチロン®内服を中止後速やかに高血圧, 低力リウム血症は改善し, 他の検査成績も正常範囲に戻り自覚症状も改善した。
  • 小野 剛, 小松 眞史, 猪股 茂樹, 井上 正則, 戸堀 文雄, 八木沢 仁, 向島 偕, 荒川 弘道, 井上 修一, 正原 研
    日本消化器病学会雑誌
    1984年 81 巻 12 号 3023-3027
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 萬谷 直樹, 山口 力威, 関口 由紀
    日本東洋医学雑誌
    2007年 58 巻 2 号 273-276
    発行日: 2007/03/20
    公開日: 2008/09/12
    ジャーナル フリー
    偽アルドステロン症については, 個人の体質を重視する説と, 甘草の量を重視する説の2種類が存在する。我々は, 甘草の量を減らすことで偽アルドステロン症が抑えられた2例を経験した。これらの症例は甘草の量が同症の発症により重要である可能性を示唆している。
  • 高橋 美香子, 中野 哲, 武田 功, 熊田 卓, 杉山 恵一, 長田 敏正, 桐山 勢生, 豊田 秀徳, 島田 真, 佐守 友実
    日本消化器病学会雑誌
    1995年 92 巻 12 号 1929-1936
    発行日: 1995/12/05
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    慢性肝疾患の治療に広く用いられるクリチルリチン製剤の血中動態について検討した.静脈内投与された
    グリチルリチン
    の血中濃度は投与終了直後から減衰し始め,その減衰程度は慢性肝炎患者て肝硬変患者より大きかった.ICGR15と
    グリチルリチン
    の血中からの消失速度との相関をみるとICGR15が高値を示す群ほと
    グリチルリチン
    の消失が遅延する傾向を認めた.一方,副作用の一因とされる代謝産物である血中グリチルレチン酸濃度は
    グリチルリチン
    よりやや遅れて上昇し,いったん低下した後緩やかに再上昇した.その濃度は有意差はでなかったものの肝硬変患者で1曼性肝炎患者より常に高値てあった.肝機能の低下した肝硬変患者ては
    グリチルリチン
    静注後,血中
    グリチルリチン
    .グリチルレチン酸ともに高濃度になりやすく,長期投与に当たって考慮すべき点と考えられた.
  • —臨床ならびに免疫学的検討—
    漆畑 修, 牧野 寒河江, 野田 佳子, 西川 律子, 山口 文雄, 西脇 宗一
    西日本皮膚科
    1988年 50 巻 3 号 494-498
    発行日: 1988/06/01
    公開日: 2012/03/07
    ジャーナル 認証あり
    グリチルリチン
    (GL)の抗ウイルス作用と免疫賦活作用を臨床的に検討する目的で帯状疱疹患者にGLを投与し, その臨床効果と免疫系に対する作用を検討した。その結果, 臨床効果では50%皮疹消失日は第20病日, 50%疼痛消失日は第19病日, 改善率は投与1週間後80%, 2週間後100%で, 有用率80%であつた。免疫学的検索ではGL投与前後の免疫学的パラメーターの変動をpaired t-testにて検討した結果, 白血球数, リンパ球数, 血清免疫グロブリン(IgG, IgA, IgM), CD8, OKIalの変動はみられなかつたが, 投与1週間後にCD3, CD4, CD4/CD8比の低下, 投与3週間後にリンパ球%の増加とCD4/CD8比の低下がみられ, CD4/CD8比の変動は投与前みられた異常値が投与後に正常化する傾向を示していた。以上よりGLは帯状疱疹患者において何らかの抗ウイルス作用と免疫賦活作用をもつのではないかと考えられた。
  • 田村 律, 井関 和成, 丸山 貴生, 新井 武志, 川本 俊治, 吉野 孝司, 石川 勝憲
    日本救急医学会雑誌
    1993年 4 巻 6 号 638-642
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    A 69-year-old man who had been taking glycyrrhizin for chronic hepatitis had been suffering from watery diarrhea for several weeks. After retrograde urethrography for dysuria, he developed shock and was transferred to our hospital. His blood pressure was 72/44 mmHg and his ECG showed atrial fibrillation, ventricular extrasystoles and non-sustained and then sustained polymorphic ventricular tachycardia(torsade de pointes: TdP). Electrical cardioversion restored sinus rhythm, and the QTc interval was prolonged to 0.62 with a change in T and U waves (slow wave). The serum potassium level was 2.9mEq/l and the serum free calcium level was 0.7mEq/l, but other electrolyte levels were normal. He was diagnosed with TdP occurring in hypopotassemia-induced QT prolongation. He was treated with KCl, dobutamine and dopamine. The TdP attack was diminished within a few days, but the QTc interval returned to 0.42 0n the 20th day. He had no organic heart disease. TdP occurred in the manner of the pause-dependent type, and was accompanied with the prolongation of QTc interval and the fusion of T and U waves. This QT prolongation was produced by hypopotassemia induced by glycyrrhizin-related pseudoaldosteronism and probably hypomagnesemia accompanied by chronic diarrhea. This is the first case, to our knowledge, in which TdP occurred after retrograde urethrography.
  • 古閑 健二郎, 李 帥, 大柳 賀津夫, 高田 寛治
    医療薬学
    2008年 34 巻 6 号 593-600
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/09/04
    ジャーナル フリー
    We evaluated the quality of parenteral injections (22 products) containing monoammonium glycyrrhizinate,the main extract from the Glycyrrhizae radix.The pH and osmolarity ratio of each product were within the range stated in the package insert.
    The glycyrrhizic acid,glycine,and L-cysteine concentrations in the injection products were 2.07-2.51 mg/mL,16.0-21.4 mg/mL,and 1.04-1.30 mg/mL,respectively.The concentrations of glycyrrhetinic acid and glycyrrhetic acid-3-Oglucuronide,impurities that cause pseudo-aldosteronism,were 0.173-2.24μg/mL and 0.777-8.29μg/mL,respectively,showing that there was a wide variation in the concentrations of these 2 substances among the products.Further,the results of discriminant analysis on impurity proportions suggested that it is possible to distinguish bulk powders from each other based on impurity contents.In conclusion,it is important to determine the proportions of impurities in glycyrrhizic acid products and their bulk powders in order to assess their quality.
  • 中澤 暁雄, 田辺 一彦, 南家 俊彦, 渡辺 尚彦, 三宅 良彦, 村山 正博, 須階 二朗, 小笹 明
    心臓
    1991年 23 巻 4 号 416-422
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    61歳,男性.既往歴:心筋梗塞(A-Cbypass術),輸血後肝炎.経過:昭和63年より輸血後肝炎後遺症のため
    グリチルリチン
    の投与を受けていたが,平成元年より倦怠感,脱力感出現したため入院となった.入院時現症:血圧200/100mmHg以外異常を認めなかった.入院時検査所見では,血清K2.3mEq/1と低値を示し,内分泌機能検査では血漿レニン活性はO.5ng/ml/蒔,アルドステロンは32.2pg/mlと低値を示した.入院後
    グリチルリチン
    の投与中止により症状,検査所見の改善および再投与による再発で偽アルドステロン症と診断した.
    グリチルリチン
    投与時のフロセマイド負荷ではレニン活性は前,2時間値とも0.1ng/ml/時以下でアルドステロンは前値20pg/ml,2時間36pg/mlと抑制され,中止後は正常反応を示した.
    グリチルリチン
    投与時と非投与時でのトレッドミル運動負荷時ストレスホルモンの検討ではレニン,アルドステロンは投与中は抑制され,運動負荷に伴う変化も小さく,またアルドステロンは負荷後20分で減少したのに対し,非投与時は増加し,異なる傾向を認めた.α-ANPは
    グリチルリチン
    投与時は,高値を示し,運動負荷に伴う変化も大きかった.以上より,偽アルドステロン症発症時は,運動あるいは労作時には,Na"貯留,K"排泄などに起因する細胞外液の増加を介し,心臓に対する容量負荷が増加するものと推察された.
  • 林 一也, 津久井 亜紀夫
    日本家政学会誌
    1997年 48 巻 5 号 437-441
    発行日: 1997/05/15
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    グリチルリチン
    添加のアントシアニン色素の安定化を検討した.
    グリチルリチン
    添加によりアントシアニン色素の高い濃色効果が示された. また, 耐熱性, 耐光性が向上し, 低濃度で α-シクロデキストリンや α-グルコシルルチンよりもアントシアニン色素の色調の安定性に及ぼす効果が高いものであった.
  • 枝広 知新, 浜口 昌己, 楠田 理一
    水産増殖
    1991年 39 巻 1 号 21-27
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    1) 過酸化脂質を投与したブリ幼魚に
    グリチルリチン
    を投与すると,
    グリチルリチン
    の投与量が増加するにの伴って増重量が減少する傾向がみられた。
    2)
    グリチルリチン
    の投与量とヘマトクリット値との間には, 顕著な差が認められなかったが, GOTおよびGPT値は低下する傾向が認められた。
    3)
    グリチルリチン
    の投与量が増加するのに伴って血漿中の補体価は上昇する傾向がみられたが, リゾチーム活性, 連鎖球菌症原因菌に対するブリマクロファージの貪食活性および細胞内殺菌能は変化が認められなかった。
    4)
    グリチルリチン
    の投与量が増加するのに伴って実験的連鎖球菌症による生存率が上昇した。この原因として, 過酸化脂質の投与は, ブリの肝機能を低下させるが,
    グリチルリチン
    の投与によって脂質代謝が改善され, 肝機能が向上して魚体の健康状態が改善されめたあではないかと考えられる。
  • Hitoshi Sato, Seiji Kageyama, Hiroshi Yamamoto, Masahiko Kurokawa, Etsuko Aoki, Kimiyasu Shiraki
    Journal of Traditional Medicines
    2011年 28 巻 3 号 139-148
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/01/12
    ジャーナル フリー
    グリチルリチン
    は細胞膜の流動性を低下させ,ヒト免疫不全ウイルス(HIV)をはじめ多くのウイルスの吸着・侵入過程を阻害すると考えられている。一方で,これらのウイルスは細胞膜上の分子と結合しアポトーシスを誘導する。本研究では,HIV・ネコ免疫不全ウイルス(FIV)誘導性のアポトーシスに対抗する
    グリチルリチン
    の活性を検証した。
    グリチルリチン
    は,HIV 産生に影響しない濃度(0.15mM)で HIV によるアポトーシスを抑制した。また,
    グリチルリチン
    の抗ウイルス複製効果を無視できる FIV 感染系で,FIV 吸着・シグナル伝達系の遮断によるアポトーシス抑制効果を確認した(0.6mM)。細胞の
    グリチルリチン
    前処理法でも,FIV によるアポトーシス抑制効果が示された(P<0.05)。
    グリチルリチン
    は,非感染細胞表面の CD4 の発現を抑制したが,Fas,CXCR4,MHC class I の発現を抑制しなかった。以上から,
    グリチルリチン
    は,CD4 の発現を抑制することで HIV スパイクと細胞表面分子である CD4 とのクロスリンクを阻害しアポトーシスを抑制していると考えられた。他方,FIV は CD4 との結合が確認されていないため,
    グリチルリチン
    は CD4 以外の分子が関与するシグナル経路に影響し,FIV によるアポトーシスを抑制していることが考えられた。
  • 桜井 美佐, 中山 秀夫, 永島 敬士, 利谷 昭治, 新村 眞人, 稲葉 義方, 加藤 吉策, 佐藤 良夫, 清水 直也
    西日本皮膚科
    1993年 55 巻 4 号 785-790
    発行日: 1993/08/01
    公開日: 2011/07/21
    ジャーナル 認証あり
    グリチロン®の円形脱毛症に対する有用性および安全性について再確認するため臨床効果の検討を行った。中等症の円形脱毛症患者64名にグリチロン®を1日6∼9錠(小児は3∼4錠)投与した。治癒: 12例(18.8%), 著明改善: 16例(25.0%), 改善: 12例(18.8%), 一部改善, 一部悪化: 3例(4.7%)と計43例, 67.2%に有効であり, その有用性が再確認された。副作用は3例(4.6%)に認められたのみであった。その内訳は浮腫1例, 蛋白尿1例, 多型滲出性紅斑1例であり, 重篤ではなく中止により消退した。その地電解質, 血圧などに著変無く安全性も再確認できた。以上より原因, 機序の不明な円形脱毛症に特効薬がない現在, 有効性, 安全性共にすぐれたグリチロン®は用いる価値のある薬剤であると考えた。
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