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クエリ検索: "アオウミガメ"
178件中 1-20の結果を表示しています
  • -東ニカラグア、ミスキート族のアオウミガメ漁撈より-
    *高木 仁
    日本地理学会発表要旨集
    2015年 2015s 巻 906
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/13
    会議録・要旨集 フリー
    1.はじめに
    本研究は、熱帯の海を対象にした自然認識に関する研究である。
    近年、東南アジア・オセアニアを対象とした地理学研究のなかで、極めて詳細な漁場としての熱帯の海に関する研究が報告されている(松本 1997,1999、田和 1999)。ただし、カリブ海を事例に、漁場としての熱帯の海を研究した著作は少ない。
    研究の対象は、カリブ海西端、東ニカラグアにて暮らすミスキート族(又はミスキート)の
    アオウミガメ
    漁撈である。 これまでミスキートによる
    アオウミガメ
    漁撈・漁場に関する先行研究は、アメリカ人地理学者のベルナルド・ニーチマン氏による文化生態学的地な視点で書かれた詳細な地誌・認知地図に関する研究がある(Nietschmann 1973)。しかしながら、彼らの自然認識に関しては不明な点が多い。
    本発表の目的は、長期間(約15ヵ月)にわたる現地調査をもとに①海の色、②海底(ウミガメが眠る岩)の形、③位置と方角を研究した成果を報告することである。

    2.研究結果

    1)海の色:現代の
    アオウミガメ
    漁撈において、的確に
    アオウミガメ
    が「眠る岩」に網を仕掛けることが重要視されていた。また、そのありかを探り当てるための鍵となるのは、海水面の色であった
    2)海底(ウミガメが眠る岩)の形 :色の条件が整ったとき、海底にかすかに見える寝床の形は大小、長短さまざまで、そうした特徴が名称に反映されていた。
    3)位置と方角:寝床の位置は、村人たちが心臓とたとえる場所から四方八方の方位線上に伸び、ある寝床から再び方位を決め、次の寝床へとつながる。この心臓を中心として寝床の集まりは円形となり、海の一部を一つの閉じた密集地として捉えていた。 
     
    3.考察
    熱帯の海の自然資源利用に関して、本研究からは海の色や漁撈対象となる
    アオウミガメ
    の寝床となる海底の形と位置・方角といった要素の重要性が示唆される。

    参考:松本博之(1997)潮時の風景、地理学報(大阪教育大)32号、24-59頁。松本博之(1999)風と身体-トレス海峡諸島の「ひと」と「自然」、地理学報(大阪教育大)34号、35-77頁。田和正孝(1997)『漁場利用の生態:文化地理学的考察』九州大学出版会。Nietschmann, Bernard. (1973) Between Land and Water, Subsistence Ecology of Miskito Indians, Eastern Nicaragua. Seminar Press.
  • 横山 智
    地理学評論 Series A
    2020年 93 巻 1 号 45-47
    発行日: 2020/01/01
    公開日: 2023/02/19
    ジャーナル フリー
  • ―水槽環境でのカメ検出試験―
    *堀本 大洋, 巻 俊宏, 小藤 一弥
    ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
    2018年 2018 巻 2P1-A08
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/25
    会議録・要旨集 フリー

    For sea animal tracking survey, sensor-tag attaching method like bio-logging is widely used. As a new sea animal tracking strategy, we are developing the method which doesn't need to attach sensor-tag to animal by using AUV(Autonomous Underwater Vehicle) with multi-beam sonar. As the first step of animal tracking, we propose applying the YOLOv2[5], CNN-based object detection method, for sonar image to detect the animal and its position. To evaluate this method, we collected sea turtle data in a tank of Aqua World Ibaraki Prefectural Oarai Aquarium. After that, we labeled 541 sea turtle sonar images with bounding box. Fine-tuning with weights pre-trained on optical image dataset was used for training. Finally, this method could successfully detect the sea turtle in test dataset.

  • *高木 仁
    日本地理学会発表要旨集
    2014年 2014a 巻 305
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/10/01
    会議録・要旨集 フリー
    1.はじめに
     東ニカラグア・ミスキート諸島海域には、中米最大規模のサンゴ礁海域が発達し、そこに暮らす住人のみならず、多くのものがこの豊饒な海の恩恵を受けて暮らしている。地元住人達による漁場利用に関する先行研究は、この地で優れた業績を残したアメリカ人地理学者のベルナルド・ニーチマン博士による極めて詳細で、かつ広範囲を網羅している認知地図研究がある(Nietschmann 1997)。しかしながら一方で、この残された認知地図そのものや漁場としての機能にはいまだ謎が多いとも感じる。本発表の目的は、①東ニカラグア住人による漁場利用の実例を提示し、その結果が先行研究者の提示する認知地図を読み解く一助となりうるのか否か、もしなり得るのであればどのような点であるのかを議論することである。現地調査方法は漁師たちの航行に加わって、船上で聞き取りや観察する方法をとった。
    2.研究結果
    1)ミスキート諸島海域の漁場利用、その概況
     ミスキート諸島は、ミスキート族やその混血子孫たちが暮らす複数の村々が共有するこの地域では比較的大きな漁場であった。中心的な利用は、海岸部に発達した人口5万人の港町Aとその北側の湿地に位置するA~Eの5つの小規模漁村(約千人~3千人程度)と中規模の村F(人口約1万人)の一都市、6村落であった。 
     各村々で漁撈・漁業の対象とする生き物やその空間・利用の強度には違いがあるようであった。例えば、港町Aに隣接するA村とB村は比較的交通の便がよく、氷の入手がしやすい。大きな湖の河口に位置しており、豊富な沿岸汽水域の魚を捕獲・流通させて暮らしていた。また、極端に人口の多い港町Aや湿地によって陸上交通が未発達のD~F村では、より沖合にて巻貝やロブスターを対象とした潜水漁業や大型魚に力を入れているといった印象を受けた。主な調査地のC村だけは、
    アオウミガメ
    の網での捕獲をほぼ独占的に発展させていた。
    2)
    アオウミガメ
    漁による漁場利用
     
    アオウミガメ
    漁師たちは一週間から10日、多い時ではそれ以上を木造船の上で過ごした。漁師たちはこの地域に広く分布するサンゴ礁が堆積する小島や比較的浅い海域を停泊拠点とし、季節ごとに異なる
    アオウミガメ
    の分布・経路を見極め、なんとか過酷な漁を手短に終わらせようと専心していた。
     漁船の船長たちが最も注意を払っていたのは、「
    アオウミガメ
    が夜眠りにつく岩」と考えられている海底の岩場(Walpa)の位置であった。船長や乗組員たちは毎日のように浅瀬の位置を変え、海面の色の変化に注意しながら、好ましい漁場を見つけては網を仕掛けた。漁が成功した時は、その岩場の位置を目印にして近隣の岩場を攻め、失敗したときは、長い航海の末に別の新しい岩場を発見し、そこでの成功を祈って網を仕掛けていた。
    3.考察
     文献には、先行研究社が部分的に提示した認知地図が残っており、その中には計43ヶ所の名称がある。中でも海底のいわば(Walpa)に通ずる言葉は、20ヶ所に記載がある。
     本発表で提示する
    アオウミガメ
    漁に関する結果は、この岩場を重視する住人の認識を支持するものであった。ただ、得られた結果では、この岩場に関する漁師たちの認識はかなり流動的で、実際、漁師たちはその場その場で想像力豊かに「
    アオウミガメ
    が夜眠りにつく岩」を生み出したり、消失させたりしていたので、認知地図での岩場に関する記載も、それほど固定的ではないのかもしれない。先行研究者が残した東ニカラグア住人の認知地図には数多くの個人名称、地形境界、Bunfka, Tiufka, Muhtaなどのよくわからないミスキート語が凝縮して平面図に投影され、非常に難解である。今後は、こうした疑問点を現地調査で更に追求していきたい。

    参考:Nietschmann Bernard. 1997 Protecting Indigenous Coral Reefs and Sea Territories, Miskito Coast, RAAN, Nicaragua, in "Conservation Through Cultural Survival: Indigenous People and Protected Areas, Stanley F. Stevens (ed). Island Press, Washington.
  • 梶原 武, 内田 至, 高瀬 康夫
    爬虫両棲類学雑誌
    1974年 5 巻 3 号 57-58
    発行日: 1974/04/10
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
  • *畑瀬 英男, 佐藤 克文, 塚本 勝巳, 山口 真名美, 高橋 小太郎
    日本生態学会大会講演要旨集
    2005年 ESJ52 巻 C110
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/03/17
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】従来、
    アオウミガメ
    は産卵期が終わると、浅海で主に海藻を食べていると考えられてきた。しかし最近の衛星追跡の結果、外洋にも回遊することがわかってきた。外洋では未成熟期のように主に浮遊生物を食べていると予想される。これらのことは、アカウミガメ同様、雌
    アオウミガメ
    にも生活史多型が存在することを示唆する。本研究では、卵黄の炭素・窒素安定同位体(δ13C, δ15N)分析から、小笠原諸島で産卵する
    アオウミガメ
    の餌生物を推定することを目的とした。また衛星追跡から回遊経路を明らかし、
    アオウミガメ
    雌成体の摂餌域利用の実態を検討した。
    【方法】2003及び2004年の5月から7月に、小笠原諸島父島及び母島で産卵を行った89個体の標準直甲長を測定し、卵を採取した。卵黄のδ13C, δ15Nを、質量分析計で測定した。産卵期末の8月中旬に、小笠原海洋センターイケスで人工孵化増殖用の卵採取のために畜養されていた4頭に衛星用電波発信器を装着して放流し、回遊行動を追跡した。
    【結果及び考察】卵黄と餌生物のδ13C, δ15Nの比較から、小笠原で産卵する個体の66%が浅海を、34%が外洋を摂餌域としているものと推察された。体サイズと卵黄のδ13C, δ15Nに相関がなかったので、
    アオウミガメ
    雌成体には、アカウミガメでみられたような体サイズによって摂餌域利用が異なる現象は存在しないものと考えられる。衛星追跡期間は30から41日であった。同位体分析から浅海を摂餌域としていると推察された2頭からの発信は、伊豆諸島近辺で途絶えた。また外洋を摂餌域としている2頭のうち、1頭からの発信は外洋で、もう1頭からの発信は九州南岸で途絶えた。追跡期間が短かったため、同位体分析と衛星追跡の結果は完全には一致しなかった。
  • 塩澤 舞香, 塩出 大輔, 胡 夫祥, 東海 正, 小林 真人
    日本水産学会誌
    2016年 82 巻 4 号 550-558
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/08/25
    [早期公開] 公開日: 2016/06/30
    ジャーナル フリー

     中層・底層定置網の箱網用海亀脱出装置における扉の設計のために,

    アオウミガメ
    (標準直甲長 0.39-0.72 m)とアカウミガメ(同 0.63-0.84 m)の前肢のはばたきによって生じる推進力を屋外水槽で計測し,はばたきの周波数をビデオ映像より求めた。推進力とはばたきの周波数,一連のはばたきの回数は時間経過とともに減少したが,30 分経過後でも海亀脱出装置の扉を押し開けるのに必要な 40 N より大きな推進力が得られた。入網した海亀は,現在考案されている海亀脱出装置の扉を押し開けることが可能であると考えられた。

  • 英領ケイマン諸島を中心とした産業の広域形成
    *高木 仁
    日本地理学会発表要旨集
    2019年 2019s 巻 715
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/30
    会議録・要旨集 フリー
    概要
    十九世紀後半より、二十世紀中頃にかけて最盛期を迎えていたケイマン諸島の
    アオウミガメ
    産業は、学術雑誌のみならず、一般紙にまでとりあげられるような影響力を誇っていた(Duncan 1943;Parsons 1962)。ケイマンの漁獲技術はその後、モスキート海岸の先住民らへと受け継がれて行くこととなるが(高木 2019)、本稿では現地で調査収集した未報告の資料より、その産業を解明するために更なる検討をくわえていく。

    研究結果
    特にモスキート海岸の研究者らは、英領ケイマン諸島民の漁獲や、諸近代国家との交易がこの近海に及ぼしてきた影響を過小評価する傾向にある(池口 2017;Nietschmann 1997)。しかし、収集した幾つかの公文書資料をつなげてみるだけでも、政治経済の中心であった英領ジャマイカ島における缶詰工場の設立に加え、漁獲は遙かホンジュラス沖のスワン諸島(1858)やコスタリカのタートル・ボーグ(1890)、ニカラグアのモスキート諸島やパール諸島(1895: 1903)、キューバ島の近海(1902)にまで及んでいたことがわかる(図1)。

    結論
    特に
    アオウミガメ
    だけでなく、モスキート海岸の住民らの生業を考えるには、こうした西欧による広域産業の形成は再評価が必要な可能性が示唆されることとなった。
  • 石原 孝, 亀崎 直樹, 松沢 慶将, 石崎 明日香
    野生生物と社会
    2014年 2 巻 1 号 23-35
    発行日: 2014/12/01
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    A nationwide interview survey was conducted from 2009 to 2013 to evaluate the state of sea turtle bycatch in Japanese coastal fisheries. A total of 1,074 fishermen and other industry representatives were interviewed at 175 sites, and 2,087 responses regarding the various fishing methods used were collated. Bycatch frequency of more than 5-10 sea turtles annually per operation was reported in large and small pound net, gill net, bottom trawl, boat seine, surround net, rod and line, and trawl fisheries. The highest bycatch frequency was reported from large pound net fisheries, especially in the Pacific coast of Shikoku, followed by the East coast of Ki-i Peninsula. However, bycatch frequency among large pound net fisheries varied widely by operation. Bycatch mortality rate in large pound nets were also divided, with 30 of 40 valid respondents reporting low or nearly 0% mortality rate, while 5 respondents reported high or nearly 100% mortality rate. Small pound nets also demonstrated a relatively high bycatch frequency, although lower than large pound nets. The findings of this study suggest that the priority for addressing sea turtle bycatch in Japan should be placed on individual large pound nets with high sea turtle mortality. However, mitigation measures for coastal fisheries bycatch should be developed to ensure fish landings, especially since sea turtle nesting activities in Japan are increasing and exhibiting recovery from past trends.
  • 荒井 修亮
    電子情報通信学会 通信ソサイエティマガジン
    2013年 7 巻 2 号 111-115
    発行日: 2013/09/01
    公開日: 2013/12/01
    ジャーナル フリー
  • 梶原 武, 内田 至
    爬虫両棲類学雑誌
    1974年 5 巻 3 号 48-56
    発行日: 1974/04/10
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    1973年8~9月にかけて東南アジアのフィリピン,マレイシア,シンガポール,インドネシアにおいて,タイマイ調査を行なった。
    東南アジア地区の成体タイマイの漁場はSulu海,Flores海,Banda海であり,剥製用の若年タイマイ(甲長範囲18~36cm)漁場はSumatra西岸とCelebes南部海岸である。Java,Flores海のタイマイの産卵期は1~6月と予想された。しかし,Sulu海の産卵期については明らかでない。
    タイマイはふ化後1年および2年で平均甲長がそれぞれ23cm,33cmになる。甲長12cmから20cmに成長する間に,腹甲の色は黒色から黄色に変化する。
    年間捕獲されるべっ甲用成体タイマイはSulu海で約5,000頭,インドネシア領内で約15,000頭,剥製用若年タイマイはインドネシア領内で2~3万頭と推定される。
  • 岡田 弥一郎
    爬虫両棲類学雑誌
    1973年 5 巻 2 号 39-40
    発行日: 1973/07/30
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
  • *岸本 卓大, 齋藤 遼輔, 田中 博人, 高橋 英俊
    ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
    2021年 2021 巻 2P2-I04
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/25
    会議録・要旨集 認証あり

    This study presents a waterflow sensor for marine biologging. Biologging methods have been used in many marine animal research. However, it has been difficult to directly long-time measure the waterflow velocity against swimming animals. Here, we propose a waterflow sensor based on pitot tube principle, which is specially designed to measure the swimming speed of marine animals. Thin films are adhered to the inlets to prevent an invasion of air bubbles when marine animals breathe. In addition, incompressible fluid is filled in the sensor inside to realize pressure resistance. The fabricated sensor responded linearly to pressure without the mechanical influence of the film. The proposed sensor will be utilized for the biologging of marine animals.

  • 爬虫両棲類学会報
    2000年 2000 巻 2 号 107
    発行日: 2000年
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
  • 石井 雅之
    神奈川自然誌資料
    2008年 2008 巻 29 号 83-89
    発行日: 2008年
    公開日: 2022/04/22
    ジャーナル フリー
  • *高木 仁
    日本文化人類学会研究大会発表要旨集
    2021年 2021 巻
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/01
    会議録・要旨集 フリー
    本発表ではモビリティと物質性の人類学について、特に海上の船舶から考えていく。19世紀以降、動力炉つきの鋼鉄船が大量に生産され、海上交通インフラが整備されてきたが、そうした中で人類学は遠く最果ての海にて独特の形をした木造船や木のカヌーについての研究を蓄積してきた。カリブ海のモスキート海岸でもこうした木造船が現存し、そこで暮らすミスキート・インディアンの村落では
    アオウミガメ
    漁のための漁船が新たに誕生していることが調査の結果わかってきた。ミスキートによる簡素な道具を使っての建材や造船方法は特筆すべきもので、英領ケイマン諸島から伝播する以前の船と比較した所、有意な相違が見られる結果となった。
  • *高橋 六樹, 塩出 大輔, 東海 正, 胡 夫祥, 阿部 寧, 小林 真人
    日本水産工学会 学術講演会 学術講演論文集
    2009年 2009 巻
    発行日: 2009年
    公開日: 2020/04/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
  • 竹田 正義
    漂着物学会誌
    2013年 11 巻 31-32
    発行日: 2013年
    公開日: 2022/12/29
    ジャーナル オープンアクセス
  • 荒井 修亮
    システム農学
    2004年 20 巻 2 号 138-145
    発行日: 2004/10/10
    公開日: 2022/06/03
    ジャーナル フリー

    近年、マイクロエレクトロニクスの発達に伴って、水圏生物の生態を遠隔で計測する手法であるバイオテレメトリーが急速に普及してきている。特に高密度な電子回路と大容量メモリーとの組み合わせでより多様なデータをより大量に得ることが可能となっている。我々はバイオテレメトリーを用いて様々な水圏生物の生態を計測している。本稿ではタイ国をフィールドに調査を行ってきたウミガメ類、メコンオオナマズならびにジュゴンの調査結果について紹介する。

  • 堺 温哉, 市橋 秀樹, 佐伯 和利, 立川 涼
    環境化学
    1996年 6 巻 1 号 27-34
    発行日: 1996/03/22
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    ウミガメ類における重金属モニタリングを行う基礎情報として, アカウミガメの各組織における鉄, マンガン, 亜鉛, 銅, 鉛, ニッケル, カドミウム, コバルト, 水銀の濃度と存在量を明かにし, 特定元素の組織学的特徴を考察した。また, 産卵による重金属の排泄についても検討した。これらの重金属は肝臓, 腎臓, 膵臓, 硬組織に高く, 逆に脂肪や脳に低かった。しかしながら, 亜鉛は脂肪中に高濃度蓄積していた。アカウミガメ脂肪中の亜鉛濃度は, これまでに報告されている海生哺乳類や海鳥類の値に比べて, 約10倍高かった。また, 体内全存在量の10%以上を脂肪中に蓄積していた。銅は, 卵と卵巣中に, 体内存在量の10%以上を蓄積しいた。したがって, 銅は, 繁殖期間中に生殖器官に移行しやすいと推測された。逆に, カドミウムは, 卵と卵巣にはほとんど存在していなかった。
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