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424件中 1-20の結果を表示しています
  • *中村 文, 河上 哲生
    日本鉱物科学会年会講演要旨集
    2010年 2010 巻 R4-20
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/04/06
    会議録・要旨集 フリー
    長石中ではリンは非常に拡散が遅く、長石形成時の情報を保存し得る。この特徴を利用し、黒雲母ザクロ石片麻岩中の、ザクロ石から黒雲母+長石
    インターグ
    ロウスが形成する過程の素過程制約を試みた。
    インターグ
    ロウス部とマトリクスの長石の間には、(1)長石一粒子中に、パーサイト組織を呈する部分とアンチパーサイト組織を呈する部分が隣接する組織、(2)黒雲母が鋸歯状組織をもち、長石のOr相に突き出す組織、が観察される。(1)は750-825℃、(2)は(1)より低温で長石中のカリウムを消費し、黒雲母が成長することにより形成される (中村ほか, 2009)。拡散距離の観点から、
    インターグ
    ロウスは(1)の形成前の750-825℃以上で、ザクロ石とメルトが反応して形成された。またマトリクスの長石は、リンに乏しいコアと
    インターグ
    ロウス中の斜長石と同程度にリンを含むリムをもつ。この部分は斜長石と同時期にメルトから結晶化した。
  • 小野 剛志, 片岡 源宗, 田中 伸治, 桑原 雅夫
    生産研究
    2008年 60 巻 3 号 242-245
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/06/11
    ジャーナル フリー
     信号制御において, ロスタイムはサイクル長の決定に大きな影響を与えるため, その適正な評価は非常に重要である.本研究では, 実際の交差点における交通流をビデオ観測により詳細に分析することにより, コンフリクトポイントに着目したクリアランスタイムの評価と飽和交通流率に基づくロスタイムの正確な算出を行った.その結果, コンフリクトポイントを用いることで現状よりロスタイムを縮減できる可能性があること, ロスタイム算出には飽和交通流率を精度よく求めることが重要であること等が明らかになった.[本要旨はPDFには含まれない]
  • *鈴村 雅矢, 籠宮 功, 柿本 健一, 大里 齊
    日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
    2008年 2008F 巻 2G03
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    水素ガスを高効率・安価に製造・供給できるシステムの1つとして酸素透過性セラミックスの使用による部分酸化改質法があげられる。しかし現状の酸素透過性セラミックスでは900℃程度の動作温度が必要となり、熱の初期投入量が多く、熱による劣化が激しいなどの問題が生じている。 そこで本研究では、低温にて高い酸素透過性を示す酸化物を見出すため酸素イオン-電子混合導電性を示すLSCF酸化物に着目し、その中でも
    インターグ
    ロース構造を有する系の作製プロセスの検討を行い、化学的に安定な緻密焼結体を作製した。当日はこの試料について酸素透過性の評価を行った結果について示す。
  • *籠宮 功, 鈴村 雅矢, 柿本 健一, 大里 齊
    日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
    2009年 2009S 巻 3C21
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    混合導電性酸化物を用いた酸素透過性セラミックスにおいて、十分な酸素透過速度を得るのに900℃以上の高い温度が必要であることが一つの問題点となっている。この温度を下げる指針の一つは、酸素透過速度の活性化エネルギーを下げることである。本研究では、結晶構造の違いが活性化エネルギーに与える影響を調べるため、La-Sr-Co-Fe系で単純立方晶ペロブスカイトと異なり、
    インターグ
    ロース構造をとるLaxSr3-xCoFeO7-dに注目して、緻密焼結体を作製し、その酸素透過特性を評価した。
  • 中村 吉男, 鈴木 俊明, 長倉 繁麿
    日本結晶学会誌
    1981年 23 巻 Supplement 号 PB-12
    発行日: 1981/11/13
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
  • IV. 感染による葉緑体の微細構造変化
    堀野 修, 赤井 重恭
    日本植物病理学会報
    1970年 36 巻 1 号 43-47
    発行日: 1970/01/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    本論文はイネ葉の葉緑体の微細構造およびごま葉枯病菌の侵害によって生じた葉緑体の形態的変化を電子顕微鏡によって観察した結果である。健全なイネ葉の葉緑体は,縦断面においては二重構造の葉緑体膜によってつつまれており,葉緑体内部のラメラ系は一定の層状構造を呈するグラナラメラとグラナラメラから派出している
    インターグ
    ラナラメラからなっている。グラナラメラの厚さは約10mμで,
    インターグ
    ラナラメラ(厚さ約5mμ)のちょうど2倍である。病原菌接種後50時間では,葉緑体は1.5-2倍に膨潤し,楕円体から球形に変化し,葉緑体膜の二重構造は部分的に破壊され消失する。またラメラ系の層状構造はその最外部のラメラの間隔が拡大し,内部に基質のない小胞状に変性する。一方,接種100時間後においては,菌糸に接近している葉緑体はラメラ系の小胞化をきたし,その変化は葉緑体膜の近くの層状構造から,漸次内部の層状構造へと進み,葉緑体は直径0.1μから0.5μの多数の小胞に変化して崩壊する。
  • *籠宮 功, 鈴村 雅矢, 柿本 健一, 大里 齊
    日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
    2010年 2010S 巻 1B27
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/04/05
    会議録・要旨集 フリー
    酸素イオン・電子混合導電性セラミックスは、酸素分圧差圧下にて大気中より純酸素のみを透過できることから、メタン部分酸化改質への応用が期待されている。高い酸素透過速度をもつ典型例として、酸素欠陥型Sr-La-Fe-Co系立方晶ペロブスカイトが報告されている。しかし、十分な酸素透過速度を得るのに900 C以上の高い温度を必要とすることが一つの問題点である。本研究ではSr-La-Fe-Co系で単純立方晶ペロブスカイトと異なり、
    インターグ
    ロースペロブスカイト構造を有するSr3-xLaxFeCoO7-dに注目し、この結晶構造の違いが、混合導電性および酸素透過性に及ぼす影響を調べる。これより、酸素透過温度を下げるための有効な指針を見出したい。今回は特に、Sr3-xLaxFeCoO7-dの全導電率、ゼーベック係数を評価した結果を報告し、単純立方晶ペロブスカイトの場合と比較する。
  • *東野 文子, 河上 哲生, 足立 達朗, 宇野 正起
    日本地質学会学術大会講演要旨
    2021年 2021 巻 R4-P-16
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/05/31
    会議録・要旨集 フリー

    CO2や塩素を含むH2Oアクティビティ(aH2O)の低い流体の存在は、中部~下部地殻からたびたび報告されてきた (例えば Newton et al., 1998 Precam. Res.; Touret & Huizenga, 2011 GSA Memoir)。H2O-CO2-NaCl(KCl, CaCl2)系において、CO2に富む流体と塩素に富む流体は、高温下でも不混和領域が大きく、二相共存可能である (Shmulovich & Graham, 2004 CMP)。そのため、天然試料から一方の流体組成が認識できた場合でも、両者が共存していた可能性を考慮する必要がある。

    東南極セール・ロンダーネ山地では、原生代後期からカンブリア紀の中部~下部地殻に相当する高温変成岩類が広く露出する (例えば Shiraishi et al., 2008 GSL Sp. Pub.; Osanai et al., 2013 Precam. Res.)。同山地では、塩素に富む黒雲母および角閃石が東西 200 km に渡って産することが報告され、大規模な塩水活動が示唆されている (Higashino et al., 2013 Precam. Res.; 2019 J. Pet.)。しかし、塩素に富む流体とCO2を含む流体の共存関係はこれまで議論されてこなかった。パーレバンデは、同山地最西部に位置する、約10km規模のヌナタクである。北部のザクロ石―珪線石―黒雲母片麻岩からは反時計回りの温度圧力履歴が報告され、昇温期に塩素に富む流体流入が起きたと報告されている (Kawakami et al., 2017 Lithos)。本研究では、パーレバンデ南部に産するザクロ石―珪線石―黒雲母片麻岩を用いて、流体活動を読み解き、CO2と塩素に富む流体の共存関係の制約を試みた。

    本研究試料の主要構成鉱物は、ザクロ石+珪線石+黒雲母+斜長石+カリ長石+石英であり、片麻状構造を切る幅 < 1㎜の黒いクラックが存在する。クラックは塩素に富む黒雲母 (~0.7 wt% Cl) から成り、後退変成期に塩素を含む流体が局所的に流入することで形成されたと考えられる。また、母岩のザクロ石のリムには菫青石と黒雲母 (0.2-0.3 wt% Cl) の

    インターグ
    ロウスが観察され、以下の反応が起きたと考えられる。

    ザクロ石+カリ長石+H2O→菫青石+黒雲母 (1)

    反応(1)の温度圧力条件は、ザクロ石がXFe = ~0.8の組成を持つことから、NaKFMASH系で~750 ºC、~0.3 GPa と見積もられた (Spear et al., 1999 CMP)。

    インターグ
    ロウス中の菫青石には、ラマン分光分析でH2OとCO2のピークが見られ、H2O-CO2流体共存下で菫青石が形成したことを示唆する。また、同組織内の黒雲母に塩素が含まれることから、反応(1)は、H2O-CO2-Cl流体の流入で起きたと考えられる。Kaindl et al. (2006 EJM) の手法を用いると、菫青石に含まれるCO2濃度はラマン分光分析により1.3-1.7 wt% と見積もられた。これは、Harley et al. (2002 JMG) で報告された流体中のaCO2が1の場合に菫青石に入り得るCO2濃度よりも高く、より精査する必要はあるものの、菫青石がaCO2の高い流体と共存したことを示す。さらに、
    インターグ
    ロウス中に産する黒雲母と共存する流体組成は、メルト不在下でXNaCl = ~0.06と見積もられた (750 ºC、0.5 GPa; Aranovich, 2017 Petrology)。個々に見積もったCO2および塩素を含む流体組成をH2O-CO2-NaCl系の相図 (Shmulovich & Graham, 2004 CMP) と比較すると、~750 ºC、~0.3 GPaの条件下では、両者は一相で存在していた可能性がある。

    また、片麻状構造を切る黒いクラックの一部には、黒雲母+カリ長石+紅柱石から成る

    インターグ
    ロウス組織が見られる。これは、反応(1)で形成した黒雲母よりも低温で、反応(1)よりも塩素濃度の高い黒雲母が形成したことを示す。メルト不在下における流体―黒雲母間の塩素の分配係数の温度依存性は不明であるが、おそらく高aClの流体共存下で形成したのであろう。以上より、本試料では後退変成期にH2O-CO2-Cl流体の流入によってザクロ石の分解反応が起きた後、より低温で塩素を含む流体が流入するという、複数段階の流体活動が記録されていると分かった。

  • *浅香 透, 福田 功一郎, 石倉 太志, 北川 祐太朗, 木村 剛
    日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
    2011年 2011S 巻 1B34
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/09/30
    会議録・要旨集 フリー
    室温、低磁場で電気磁気効果を示すZ型六方晶フェライトの結晶構造と磁気構造を透過型電子顕微鏡法により調べた。透過型電子顕微鏡法は電子回折法、高分解能法、走査透過電子顕微鏡法、ローレンツ電子顕微鏡法により行った。測定した多結晶試料を電子回折法、高分解能法などで評価した結果、
    インターグ
    ロース欠陥なども持たないZ型構造を確認した。また、他の六方晶フェライト相などの不純物も確認されなかった。さらにローレンツ電子顕微鏡法により磁区構造観察を行った結果、C面内に発達した磁区構造が観察された。これは本試料の磁化容易方向はC面内にあるということを示唆している。
  • 橋本 学, 藤原 孝紀, 鈴木 正昭, 奥田 洋司, 伊勢 淳治, 塩谷 政典
    電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌)
    2013年 133 巻 9 号 1770-1778
    発行日: 2013/09/01
    公開日: 2013/09/01
    ジャーナル フリー
    In this study, we propose an agent model based on SECI model by Nonaka for simulating knowledge propagation in organizations. In this model, complexity of knowledge is expressed as bit-tag, and worker-agent and knowledge manager agent are introduced. Some parametric studies is performed for bit-tag length, internalization rates and communication pattern of worker-agent, and evaluate acquirement of knowledge to verify the present simulation model. Furthermore, scenario simulation is implemented with respect to employment periods of worker-agent and the effectiveness of multi-agent model is shown from qualitative evaluation of knowledge variation corresponding to joining and leaving organization.
  • 三浦 宜彦
    昭和医学会雑誌
    1987年 47 巻 5 号 633-648
    発行日: 1987/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    本研究は, 老人保健法に基づく健康診査の対象者の把握が, 疫学的研究および健康診査の評価等にきわめて重要であることに鑑みて, すでに調査し推計式を提案した研究調査に新たな調査結果を加えて, 推計式の改良とその信頼性について検討したものである.全国の4県7市町において実施した住民調査の結果をもとに, 回帰分析を用いて推計式を考案・改良した.それを実際に某県下の15市町村において応用し, その信頼性を区間推定によって確かめた.老人保健法では健康診査の対象者を40歳以上の男女 (子宮がん検診は30歳以上) とし, その中から職場等でこれらに相当する検診を受けられる本人および家族を原則として除くこととしている.そこで, 最初に本人および家族として職場等の検診を受けられる者を検診事業別・性別・年齢階級別・医療保険 (国保とその他) 別等に検討し, 検診事業問, 男女間, 医療保険問および年齢階級間で検診対象者率に差があることを示した.これを基礎として, 年齢階級別人口および国保加入数から, 人口構成をも考慮して推計できる下記の検診事業別・性別検診対象者数推計式を考案した.
    T=Σ {K (A+BK/P) + (P-K) (A'+B'K/P) }
    ただし, K: 年齢階級別国保加入数
    P: 年齢階級別人口
    A, B, A', B': 定数
    次に, この式の誤差は区間推定により95%の確率をもって, 一般診査では男0.2±11.3%, 女0.5±9.1%, 胃がん検診では男0.3±13.5%, 女0.1±6.8%, 子宮がん検診では-0.1±7.2%の中にあることを示した.さらに, 現に医療を受けている者を除く場合は前記の式に (1-地域の有病率) を乗ずることによって推計できる式を考案した.この推計式の応用として, 某県下の15市町村のデータをもとに, かりにその有病率に全国値を用いての推計を試みた結果, 対象者の推計には地域の有病率の差異が反映するとはいえ, おおむね正確なものであることを証明した.これらの推計式は容易に入手できる国保加入数を, また医療中の者を除く場合にはそれと有病率を, 用いることにより, 各市町村の人口構成を補正しつつ算出でき, その誤差も約10%以内に収まることから有効な推計法であり, 疫学者研究および健康診査の評価等に役立つものである.
  • 大橋 良一
    地質学雑誌
    1912年 19 巻 223 号 185-190
    発行日: 1912/04/20
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
  • 森 広子, 岩橋 秀夫
    日本補完代替医療学会誌
    2009年 6 巻 3 号 151-156
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    目的:リボフラビン溶液への UVA (365 nm) 照射によるスーパーオキシド生成に対するティートリーオイル等各種精油の影響について検討した.
    方法:15 μM リボフラビン,0.10 M DMPO (5,5-dimethyl-l-pyrroline-N-oxide), 23 mM リン酸緩衝液 (pH 7.4), 6.3% (v/v) DMSO (dimethyl sulfoxide) を含む反応溶液(標準反応溶液)に UVA (365 nm) を照射し,ESR(electron spin resonance: 電子スピン共鳴)を測定した.
    結果:標準反応溶液に各種精油を種々の濃度で添加すると,ESR ピーク高は濃度依存的に減少した.
    結論:各種精油の抗酸化能は以下の順に大きくなった:ラベンダースーパーオイル<グレープフルーツオイル<ペパーミントオイル<ティートリーオイル<ウ
    インターグ
    リーンオイル.
  • インターグループ・イデオロギーに注目した予備的検討
    *小宮 あすか, 坂田 桐子
    日本心理学会大会発表論文集
    2023年 87 巻 3B-004-PC
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/06/27
    会議録・要旨集 フリー
  • 末廣 志穂, 中野 裕美
    粉体工学会誌
    2014年 51 巻 3 号 136-141
    発行日: 2014/03/10
    公開日: 2014/04/05
    ジャーナル フリー
    In the ternary Li2O-M2O5-TiO2 (M=Ta, Nb) system, a superstructure is formed in the chemical formula of Li1+x-yM1-x-3yTix+4yO3 (0.06<x<0.33, 0<y<0.175), which is the so-called M-phase. In the Ta-system, the superstructure was found to form with higher Ti content (0.06<x<0.2, 0.05<y<0.175). In this paper, we focus on the difference between Ta and Nb ions in the formation of a superstructure in the quaternary system Li1+x (Ta1-zNbz)1-xTixO3 (0.11<x<0.33, 0<z<1.0). The structural change is observed through the grain morphology, X-ray diffraction pattern, and transmission electron microscope image. The results show that the period of the intergrowth layer in the superstructure could be controlled with the Ti content and Ta/Nb ratio.
  • *東野 文子, 河上 哲生, 足立 達朗, 宇野 正起
    日本地質学会学術大会講演要旨
    2022年 2022 巻 T1-O-22
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/04/03
    会議録・要旨集 フリー

    東南極セール・ロンダーネ山地は、原生代後期からカンブリア紀の中部~下部地殻に相当する高温変成岩類が広く露出する (e.g., Shiraishi et al., 1997 Antarctic Geol. Map)。同山地は、変成履歴と砕屑性ジルコン年代の違いから、時計回りの温度圧力履歴を示す北東テレーンと、反時計回りの温度圧力履歴を示す南西テレーンに区分される (Osanai et al., 2013 Precam. Res.)。また、同山地では塩素に富む黒雲母および角閃石が東西 200 km に渡って産することが報告され、大規模な塩水活動が示唆されている (Higashino et al., 2013 Precam. Res.; 2019 J. Pet.)。その活動時期は、変成ピーク時から後退変成期まで様々であり、個々の試料において、温度―圧力―時間―流体履歴を解析する必要がある。

    パーレバンデは、同山地最西部に位置する約10km規模のヌナタクであり、南部では変成岩の構造的下位に花崗岩が露出している。パーレバンデ北部からは反時計回りの温度圧力履歴と、昇温期の塩素に富む流体流入が報告されている (Kawakami et al., 2017 Lithos)。本研究では、パーレバンデ南部に産する泥質片麻岩を用いて、変成流体活動履歴の解析を試みた。

    本研究試料は、ザクロ石―珪線石―黒雲母片麻岩であり、片麻状構造を切るように主に黒雲母から成る幅 <1 mmの黒いクラックが存在する。クラックの黒雲母は塩素に富み (~0.7 wt% Cl)、母岩との反応組織内に紅柱石が産する。これは、後退変成期に紅柱石安定領域下で、塩素を含む流体が局所的に流入したことを示唆する。

    また、母岩では、ザクロ石リムが菫青石と黒雲母の

    インターグ
    ロウスに分解する組織が観察される。分解組織内には珪線石が産し、さらに、この組織は上述のクラックに切られることから、ザクロ石分解反応が先に珪線石安定下で起きたと考えられる。その温度圧力条件は、~750 ℃、~0.3 GPa と見積もられた (cf. Spear et al., 1999 CMP)。
    インターグ
    ロウス中の黒雲母は~0.2-0.3 wt%の塩素を含み、菫青石にはラマン分光分析でH2OとCO2のピークが見られたことから、ザクロ石分解反応は、H2O-CO2-Cl流体の流入で起きたと考えられる。Kaindl et al. (2006 EJM) の手法を用いると、菫青石に含まれるCO2濃度は~1.3-1.7 wt% と見積もられた。さらに、
    インターグ
    ロウス中の黒雲母と共存する流体の塩素濃度を、メルト共存下および非共存下で見積もると、それぞれ~30 wt% Cl、~12 wt% Clを得た (Chevychelov et al., 2008 Geochem. Int; Aranovich, 2017 Petrology)。これらの値は、流体中のNaCl濃度の上限値と考えられる。これをH2O-CO2-NaCl系の相図 (Shmulovich & Graham, 2004 CMP) と比較すると、~750 ℃、~0.3 GPaの条件下では、塩素を含む流体とCO2流体が一相で存在していた可能性を示す。

    さらに、本試料のマトリクスにはパーサイト組織を持つカリ長石が産する。パーレバンデ北部のピーク圧力条件より (Kawakami et al., 2017 Lithos)、圧力を0.8 -1.0 GPa と仮定し、長石温度計 (Fuhrman & Lindsey, 1988 Am. Min.; Kroll et al., 1993 CMP; Benisek et al., 2004 Am. Min.) を適用すると、800-900℃の温度条件が得られた。また、同じ露頭に産するザクロ石―黒雲母片麻岩にも、同様の温度条件を示すパーサイト組織が存在する。このザクロ石―黒雲母片麻岩中のザクロ石およびマトリクスに産するモナズ石には、部分溶融の直接的証拠であるナノ花崗岩類が包有される。

    以上より、パーレバンデ南部ではピーク変成時に部分溶融が起き、その後、後退変成期に珪線石安定領域でH2O-CO2-Cl流体の流入によってザクロ石の分解反応が起きた後、紅柱石安定領域で塩素を含む流体が流入するという、複数段階の流体活動が起きていたと分かった。本露頭では、反時計回りの温度圧力履歴を支持する観察結果は得られていないが、本研究で見出された後退変成期の変成履歴は、構造的下位に位置する花崗岩類の影響を受けている可能性がある。したがって、パーレバンデ北部で見出された変成履歴と本研究試料の構造的関係性については、今後慎重に議論していく必要がある。

  • *小宮 あすか, 坂田 桐子
    日本心理学会大会発表論文集
    2024年 88 巻 3D-079-PP
    発行日: 2024年
    公開日: 2025/07/11
    会議録・要旨集 フリー
  • 宇多村 敏子, 小泉 京子
    YAKUGAKU ZASSHI
    1981年 101 巻 5 号 410-414
    発行日: 1981/05/25
    公開日: 2008/05/30
    ジャーナル フリー
    The 13C-NMR spectra of 6-and 6'-O-tritylcellobiose peracetates and methyl 6-and 6'-O-tritylcellobioside peracetates in chloroform-d were determined. 13C signals were assigned by chemical shift comparisons with α- and β-D-glucopyranose pentaacetates, methyl β-D-glucopyranoside tetraacetate, methyl 6-O-trityl-β-D-glucopyranoside triacetate, methyl 4-O-methyl-β-D-glucopyranoside triacetate, methyl 4-O-methyl-6-O-trityl-β-D-glucopyranoside diacetate, and α-and β-cellobiose octaacetates. It was found that 13C-NMR spectroscopy is a useful tool for determining which position of 6-or 6'-primary alcohol group is substituted with a trityl group. The effects of 6-and 6'-O-trityl substitutions upon the conformation around the interglycosidic linkage of the cellobiose are discussed by using the trityl substitution shifts in 13C-NMR and by comparing the conformation of 6-O-trityl-α-cellobiose heptaacetate in the crystalline state obtained by an X-ray analysis.
  • *東野 文子, 河上 哲生, Kumar M. Satish, 土屋 範芳, 石川 正弘, Grantham Geoff
    日本鉱物科学会年会講演要旨集
    2011年 2011 巻 T1-P04
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    東南極セールロンダーネ山地バルヒェン山に産するBt-Grt-Sil片麻岩のマトリクスには、特徴的に丸い粗粒Zrnが偏在し、Grt斑状変晶のリムにも包有される。Grt斑状変晶の包有物としてClに富むBtも産するが、Zrnの方が外側に包有される。Clに富むBtはClに富む流体の流入を、GrtリムでのZrnの急激な増加はZrの添加を示唆するが、これらは別イベントの可能性が高い。Clに富むBtが安定に存在した温度圧力条件は約800℃、9kbarと見積もれた。マトリクスにはKfs、ミルメカイト、Bt-Qtz
    インターグ
    ロウス等からなる優白色脈が存在し、同様の組織をもつ疑似多相包有物はGrt中にも存在する。両者のBt組成は類似し、近隣の塩素に富むBtほどGrtとの再平衡が進んでいないから、疑似多相包有物は3次元的にマトリクスと繋がっているのだろう。丸い粗粒Zrnと優白色脈には成因関係が示唆される。
  • 宇多村 敏子, 小泉 京子
    YAKUGAKU ZASSHI
    1980年 100 巻 7 号 739-743
    発行日: 1980/07/25
    公開日: 2008/05/30
    ジャーナル フリー
    The 13C-NMR spectra of methyl 6-and 6'-O-trityl-β-maltosides in pyridine-d5 were recorded, and their signals were assigned by comparison of the spectra with each other and those of methyl α-D-glucopyranoside, methyl 6-O-trityl-α-D-glucopyranoside, methyl 4-O-methyl-β-D-glucopyranoside, and methyl 4-O-methyl-6-O-trityl-β-D-glucopyranoside. On the basis of tritylation and α-D-glucosidation shifts estimated from the 13C chemical shifts of those compounds, the effects of 6-and 6'-O-tritylation upon the conformation around the interglycoside linkage of the maltoside were discussed and were compared with the effects in the case of cellobioside.
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