関門商品取引所は,99年3月,国産生鮮ブロイラーもも肉を標準品として先物市場に上場することを決定した.国内で最初の畜産物先物取引となる.90-97年の国内農産物先物市場上場6商品の中で,とうもろこしが,95年以降最大の出来高を示した.90-96年の年間市場規模の,平均値と変動係数は,とうもろこし1818億円8.46%,標準品候補のもも肉,むね肉,もも肉とむね肉(以下,セット),1877億円5.32%,848億円18.32%,2725億円8.46%で,もも肉の市場規模は安定的で,むね肉の市場規模は縮小傾向を示した.90-97年のもも肉,むね肉,セットの年間価格変動係数の平均値は,8.93%/年,7.61%/年,7.32%/年で,先物市場での推定年間出来高は,215万枚/年,178万枚/年,170万枚/年であった.もも肉の推定出来高は,とうもろこしの上場1年目(92年)と2年目(93年)の出来高116万枚(1年間に換算)と234万枚に匹敵する.もも肉は標準品として最適であると考える.
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