マヨネーズの材料配合比による性状変化を検討するため, Scheffeの3成分系の単純格子計画を用い実験を行った. 油68~86%, 酢5.5~23.5%, 卵黄8.5~26.5%の範囲の配合比をもつ9試料を用いた. 客観測定としては粒度, pH, テクスチャー特性値, 色度を得, 主観測定としては官能検査により, 色, かたさ, 酸味, 油味, 総合評価を得た.
以上の測定から次の結果を得た.
1) 客観測定値および主観測定値と配合比との間にそれぞれ2次および3次の推定式が得られ, 推定曲線が示された.
2) 客観測定値と主観測定値の間に相関行列が示され, 平均粒径, pH, 明度について主観測定値と高い相関が得られた.
3) 総合評価と嗜好特性値の間に重回帰方程式が得られ, 寄与率92%であることが示された.
4) 最も好まれた配合比のマヨネーズは正三角形の中心にある試料No. (7) 付近であることがわかり, この試料はポテトサラダをあえるのにむくことが認められた.
5) 試料として用いたマヨネーズをあえる, 飾る, かけるの3種の調理適性をもつものとして大別された.
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