国立山口徳地少年自然の家では,徳山工業高等専門学校テクノリフレッシユ教育センターと連携し,青少年の科学離れや環境問題などの現代的課題に対応するためのプログラム「面白科学クラブ」の開発実践研究を行ってきている。平成9年度は,平成8年度の「太陽・風のエネルギーに挑戦」に続き,エネルギー,環境教育に視点をおき,製作・学習活動の構造化を図りながら,エネルギーや科学技術に関する興味・関心の喚起,環境マインドの育成をめざすプログラム「森林資源と環境・エネルギー」の開発・実践を行った。プログラムは,小学校4年生から中学校3年生を対象とした「炭」を中心とするものである。そこでは,地域森林組合の専門家の協力による大型「移動炭化炉」による炭焼きの体験学習,新たに開発した簡易炭焼きかまによる炭焼き実習,指導の効果をあげるためのTA(Teaching Assistant)制の充実,手引きの改善など,昨年度の課題の解決を志向しながら,社会教育施設における製作体験型のプログラムの望ましい在り方を模索した。
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