(1) キュウリの各品種は, CMVの普通系と黄斑系により接種葉に常にChlorotic Spotを発現し, 本葉の病徴は Chlorotic spotとmosaicを基調とする。
(2) スイカは, 接種葉にNecrotiC spotを生ずるのみで, 強い抵抗性を示す。
(3) 日本カボチャの感染は, 全身感染であり, C
ucur-dita ficifoliaはCMVに対して接種葉に
necroticspotを発現するのみである。
C. moschata ・C.maximaは比較的感受性が高いが,
C. pepoは耐病性が強いと思われる。
(4) マクワウリ・シロウリ・マスクメロン類の中では, マスクメロンが最も感受性が高い。シロウリ類は最も感受性が低い。シロウリの沼日品種は, 普通系と黄斑系に全く別箇の病徴を示す。(5) ヘチマは, 感受性が高い。ヒョウタン・ユウガオは, 接種葉にchlorotic spotとnecrotic spotを生じたが, ヒョウタンは, 夏季には戻し接種が (-) であったが, 上葉にはchlo rotic spot・necrotic spot・mosaicが発現した。
(6) CMVの両系統による病徴には, シロウリ以外の植物では質的差異はない。
(7) キュウリ品種の場合, 病徴発現程度と体内のウイルス増加度 (活性度) との問に強い正の相関がある。
(8) 子葉及び本葉の槌色程度の強いキュウリ品種では, 萎縮し易い傾向がある。この裾色程度は, 感受性の判定基準となる。
(9) キュウリは, 品種群により感受性に量的差異が認められ, 地這群・北支群は感受性が低く, 中でも藁ときわ、系統は抵抗性が強い。欧州群・青節成群は, 感受性が高い。
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