近年, 誤嚥性肺炎の治療と予防に対する新しい戦略が構築されつつあるが, その中で
口腔ケア
がにわかに注目されている. われわれは数年にわたる
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と誤嚥性肺炎発症に関する介入研究から
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が誤嚥性肺炎を予防しうる可能性をつかんだ. 本ワークショップでは, これを裏付ける2つの研究を取り上げ, その内容を紹介する.
特別養護老人ホーム入所者を対象に, 5カ月にわたり歯科医師と歯科衛生士による専門的
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を受けた高齢者 (
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群, 7名) と, 同時期入所者自身によって口腔清掃を行った, 高齢者 (対照群, 8名) にわけ, 両グループの咽頭における総細菌数, 連鎖球菌数および黄色ブドウ球菌を含むブドウ球菌数がどのように変動するかについて検討した. その結果, 長期間専門的
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を継続した5カ月後の
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群と対照群を比較すると対照群に比べて
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群の総細菌数および連鎖球菌数は共にt検定により統計学的有意差 (p<0.01) をもって減少した. さらに
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群では, 急性呼吸器感染症の主たる起因菌の一つであるブドウ球菌が, 3カ月後より検出限界以下に減少した.
一方, 全国11カ所の特別養護老人ホーム入所者366名を対象として, 肺炎発症に関する介入研究を行った. 各施設毎, 無作為に従来通りの
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のみにとどめる群 (対照群) と看護婦もしくは介護職による毎食後の歯磨きと1%ポピドンヨードによる含嗽, さらに週に1回の歯科医師もしくは歯科衛生士によるブラッシングを行う
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群に分類した. そして2年間にわたって37.8℃以上の発熱日数および肺炎罹患者数を追跡調査した. その結果,
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群は対照群に比較し, 発熱日数および肺炎罹患者数とも統計的に有意の差をもって抑制された.
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