詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "日本知的障害者福祉協会"
75件中 1-20の結果を表示しています
  • 古屋 和彦, 志賀 利一, 信原 和典, 岡田 裕樹
    国立のぞみの園紀要
    2018年 11 巻 80-84
    発行日: 2018年
    公開日: 2022/12/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本研究は,全国のグループホーム 6,603 事業所を対象に,郵送方式のアンケート調 査を実施した.アンケート調査の内容は,①グループホーム利用者の基本情報として,定員数・ 現員数,所持手帳,年齢,障害支援区分,②平成 28 年度退所者の実態として,性別・年齢,所 持手帳,障害支援区分,グループホーム利用期間,退所を相談した人,退所の動機,退所理由, 退所後の居住の場とした.なお本稿では,転居を理由とした退所者を中心に分析した.その結 果,そのグループホーム退所者を類型化すると,ステップアップ型,身体・医療的ケア型,集 団生活不適応型,自宅可逆型が挙げられ,これに死亡退所を加え5類型に分けることができた. また,転居者の居住先は,全体では自宅同居,自宅単身,他グループホーム,入所施設,病院 等への移行が,ほぼ同率で多くなっているが,類型別に 見てみると,類型毎に特化した退所先 があることが明らかとなった.
  • 水嶌 友昭, 森地 徹, 佐々木 賢一, 古川 慎治, 皿山 明美, 清水 清康, 中島 穣, 下田 泰司
    国立のぞみの園紀要
    2009年 2 巻 36-49
    発行日: 2009年
    公開日: 2022/12/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    地域生活移行のためのアセスメントを作成することを目的に、平成15年に国立のぞみの園個別支援計画(アセスメント)を用いて収集された入所者501名のデータを用いて分析を行った。その結果、数量化3類を用いた分析により、国立のぞみの園の入所者の特徴を示すアセスメント項目が18項目であることが分かった。また、これらのアセスメント項目はADL項目群、コミュニケーション項目群、危機回避項目群、余暇項目群、社会性項目群、の5つのグループに分かれることが分かった。また、地域生活移行をした群において全般的にアセスメント得点が高いことが確認された。しかし、地域生活移行をした群において、アセスメント得点が高くない場合にも地域生活移行が達成されるケースも確認され、その際にはアセスメント項目以外の環境要因が地域生活移行に影響していると考えられた。
  • 木下 大生
    社会福祉学
    2022年 63 巻 3 号 192-194
    発行日: 2022/11/30
    公開日: 2023/03/01
    ジャーナル フリー
  • ―これまでの活動歴を振り返る―
    五十嵐 敬太, 佐藤 愛美, 中里 ゆかり
    国立のぞみの園紀要
    2013年 6 巻 98-107
    発行日: 2013年
    公開日: 2022/12/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    のぞみの園では余暇的な活動を中心に,高齢知的障害者に適した日中活動の提供を進めてきた.そうしたプログラムを楽しむ利用者も多くいる一方で,中には活動内容や提供方法が本人の趣味・嗜好や心身の状況に合っておらず,結果として参加できる日中活動が少なくなっている利用者もいる.そうした状況を踏まえ,本研究では,高齢者向けプログラムを含む日中活動への参加が少なくなっていた高齢の利用者2人への実践から,個々に合わせた効果的な日中活動の選定方法を探ることを目的とした.過去40年間の支援記録等から,①心身機能の状況,②活動歴(趣味,作業的活動,余暇的活動,寮内での役割)を整理したところ,各利用者が好んで参加していた活動等を確認することができた.そして,現在の各利用者の心身の状況を踏まえた形でそれらの活動を提供した結果,両者とも積極的に活動に参加するようになり,職員や他の利用者との関わりも増える等の変化が見られた.これらの結果から,高齢知的障害者に適した日中活動の選定方法について検討した.
  • -のぞみの園における取り組みを中心に-
    村岡 美幸, 小島 秀樹, 反町 佳奈, 相馬 大祐, 立木 芳幸
    国立のぞみの園紀要
    2016年 9 巻 21-32
    発行日: 2016年
    公開日: 2022/12/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    高齢になった知的障害者に対し,居住の場でどのような支援が求められるのか,国立重度知的障害者総合施設のぞみの園(以下、当法人)の高齢知的障害者支援の実際から有効な手立て等を整理した.食事,排せつ,入浴,日中活動といった,生活のベースとなる部分において多くの介助を要するようになる中で,現存の建物をどのように工夫しながら高齢化した身体状況に合わせた環境としているのか.また生活の充実に合わせ,安全の確保が求められる中で,服薬に関しては,定期的に飲み続けなければならない薬か,量かを,医師や薬剤師と相談する他,新薬に替えることで錠数や飲む回数を減らせるのであれば,なるべく減らす方向で調整することが,事故のリスク軽減につながること等をまとめている.
  • ―知的障害者更生施設(新体系及び旧体系)を対象とする 日中活動に関する全国調査結果から―
    松永 千惠子, 樋口 幸子, 村岡 美幸, 五十嵐 敬太, 吉澤 ゆう子, 髙橋 直, 石坂 和久, 関口 智絵, 渡邊 守, 松本 佳雅, 矢島 佳代, 安野 絵美子, 水嶌 友昭, 中島 穣, 下田 泰司
    国立のぞみの園紀要
    2009年 2 巻 74-116
    発行日: 2009年
    公開日: 2022/12/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本研究では、近年、ますます顕在化する知的障害者の重度・高齢化への対応を中心に日中活動の支援の状況に関するアンケート調査を全国の知的障害者更生施設すべて(1412施設)に行った。本調査の回収率は67.8%、調査結果からは、日中活動に課題があると答えた施設が全体の93.9%、その要因としては、施設の職員数の少なさや、利用者の年齢や特性の幅が広いために全利用者への充分な支援が行き届かない点が挙げられた。また、障害者自立支援法移行群と未移行群では日中活動の内容に差がないことも分かった。今後の日中活動の取り組みには、重度・高齢化への対応を含め、日中活動支援を行っている他の事業所の活用を含めた多角的かつ積極的な事業展開が望まれる。
  • 岡田 裕樹, 大村 美保, 相馬 大祐, 志賀 利一, 信原 和典, 古屋 和彦
    国立のぞみの園紀要
    2018年 11 巻 46-54
    発行日: 2018年
    公開日: 2022/12/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本研究は,障害福祉サービスの日中活動において事業所数,利用者数ともに多くを占める生活介 護事業所ならびに就労継続支援B型事業所について,事業所の基本情報や利用者の状態像,サービス内容の 実態等を把握し,現状と課題を明らかにすることを目的とした.調査は,全国の生活介護事業所ならびに就 労継続支援B型事業所 4,000 事業所を対象とした郵送式のアンケート調査にて行なった.調査結果から, 高齢や重度の利用者の支援,長距離の送迎支援等,生活介護事業所と就労継続支援B型事業所で共通する課 題があり,利用者の状態像や支援内容等が類似している状況があることが示された.特に,就労継続支援B 型事業所では,工賃向上が課題として直面しているが,その達成に困難さを抱えている事業所が多いことが 示された.また,長距離,広範囲の送迎支援は,特に都市部よりも地方部において表面化しており,地域の 社会資源の不足や,過疎地域,山間部,僻地等の地理的な要因が背景としてあることが推察された.
  • 日中サービス支援型共同生活援助の位置づけに着目して
    古屋 和彦, 日詰 正文, 岡田 裕樹
    国立のぞみの園紀要
    2019年 12 巻 1-8
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/15
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス

    本研究は,平成30(2018)年度より障害者福祉サービスにおける共同生活援助の新類型として,利用者の重度化・高齢化を想定した「日中サービス支援型共同生活援助」が創設されたことを鑑み,全国のグループホーム6,570事業所を対象に,郵送方式のアンケートによるグループホームの実態調査を実施した.アンケート調査の内容は,日中サービス支援型共同生活援助の主な加算の項目を基に,①グループホーム利用者の実態,②グループホームの職員の実態,③グループホームの加算取得実態とした.日中サービス支援型共同生活援助は,①重度化・高齢化が進んで,現状のグループホームでは適切な支援が受けられなくなった利用者の移行先,②身体的・医療的な支援の必要度が高い利用者でグループホームを退所していたが,再度利用したいと考えている場合の受け皿及び,③障害者支援施設に入所していて,通常の共同生活援助では地域移行が困難な高齢・知的障害者の地域の住まいとしての役割が期待されるが,今回の調査結果を見ると,現時点ではグループホーム全体の利用者のうち,日中サービス支援型共同生活援助の対象者は22.7%という状況であった.

  • 田中 正博, 松永 千惠子, 森地 徹, 村岡 美幸, 高原 伸幸, 加瀬 進, 小笠原 恵, 伊藤 寿彦, 大森 寛和, 桑原 綾子, 坂井 賢, 田邊 貴仁, 出口 晋, 戸枝 陽基, 野口 幸弘, 藤井 亘, 松田 裕次郎, 水野 敦之, 安井 愛美, 山口 久美
    国立のぞみの園紀要
    2008年 1 巻 6-40
    発行日: 2008年
    公開日: 2022/12/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    独 立 行 政 法 人 国 立 重 度 知 的 障 害 者 総 合 施 設 の ぞ み の 園 ( 以 下 、「 国 立 の ぞ み の 園 」と 記 す 。)は 、2006( 平 成 18)年 度 か ら 2008 年 度 ま で 厚 生 労 働 省 の 「 障 害 者 自 立 支 援 調 査 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト 」 の 補 助 金 を 受 け 、 行 動 援 護 の サ ー ビ ス の 普 及 、 サ ー ビ ス の 水 準 の 確 保 、 ま た 、 サ ー ビ ス 従 業 者 の 確 保 に 取 り 組 ん で い る 。 初 年 度 で あ る 2006( 平 成 18) 年 度 に は 、 厚 生 労 働 省 の 援 護 を 得 て 、 都 道 府 県 単 位 で 実 施 す る 行 動 援 護 従 業 者 養 成 研 究 会 の 講 師 を 養 成 す る た め の 中 央 研 修 会 の 位 置 づ け で あ る 「 第 1 回 行 動 援 護 者 要 請 中 央 セ ミ ナ ー 」 を 3 日 間 開 催 し た 。 続 け て 、 こ の 中 央 セ ミ ナ ー の 講 師 陣 を 中 心 に 編 集 委 員 会 を 編 成 し 、 上 記 補 助 金 事 業 と し て 行 動 緩 護 を 学 ぶ た め の 基 礎 的 な 倫 理 と 知 識 、 実 際 に サ ー ビ ス を 提 供 す る 場 合 の 援 助 技 術 や 留 意 点 な ど に つ い て 体 系 的 に ま と め た 「 行 動 援 護 従 業 者 養 成 研 修 テ キ ス ト 」 を 作 成 し た 。 さ ら に 、 演 習 用 教 材 と し て 、 障 害 の あ る 人 の 成 長 の 記 録 と 行 動 援 護 の 支 援 の 実 例 を 収 録 し た D V D の 作 成 を 行 っ た 。 2 年 目 に 当 た る 2007( 平 成 19) 年 度 は 、 上 記 補 助 金 事 業 と し て 「 行 動 援 護 従 業 者 養 成 研 修 演 習 プ ロ グ ラ ム の 開 発 事 業 」 に 取 り 組 み 、 第 一 回 中 央 セ ミ ナ ー に お け る 演 習 の 状 況 を 踏 ま え て 演 習 プ ロ グ ラ ム を 作 成 し 、 第 2 回 (7 月 )「 行 動 援 護 従 事 者 養 成 中 央 セ ミ ナ ー 」を 開 催 し た 。第 3 回 (3 月 )の セ ミ ナ ー で は 、 再 構 築 し た 演 習 プ ロ グ ラ ム と そ の 指 導 マ ニ ュ ア ル を 完 成 さ せ た 。 加 え て 都 道 府 県 の 養 成 研 修 会 の 参 加 者 一 人 ひ と り に つ い て 、 こ の プ ロ グ ラ ム を 用 い た 演 習 の 効 果 を 測 定 す る た め に 、 具 体 的 な 評 価 項 目 を 整 理 し た チ ェ ッ ク シ ー ト を 作 成 し た 。 演 習 プ ロ グ ラ ム の 開 発 に あ た っ て は 、 実 際 に サ ー ビ ス を 提 供 い て い る 行 動 援 護 従 業 者 の 意 識 や 意 見 等 を 参 考 に し 、 従 業 者 に 求 め ら れ る ノ ウ ハ ウ を プ ロ グ ラ ム に 組 み 込 む よ う 検 討 す る 必 要 が あ る 。そ こ で 、本 研 究 に お い て 、 都 道 府 県 の 養 成 研 修 会 の 実 施 状 況 に 関 す る 調 査 、 行 動 援 護 従 業 者 の 意 識 や 支 援 技 術 を 把 握 す る た め の ア ン ケ ー ト 調 査 を 行 っ た 。
  • 本邦における患者数の推測
    堀口 寿広, 加我 牧子, 稲垣 真澄
    脳と発達
    2003年 35 巻 4 号 297-303
    発行日: 2003/07/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    脆弱X症候群の診断および治療に資する目的で, 本邦における診断検査の利用状況をアンケート調査した. 全国の知的障害関係 (入所および通所) 施設, 国立療養所を含む基幹病院あわせて1,000施設から517通の回答がよせられた. これまで本症候群の診断検査を利用したことのあるものは全体の18.4%であり, 現在のところ知的障害関係施設といった福祉施設よりも医療施設において多く利用されていた. 検査による診断確定数はのべ56人であり, 検査実施数に対する陽性率は2.2%, 今回の全回答における施設利用者に対する陽性率は0.13%であった. また, 検査の利用経験が今後の検査への要望を強めていたが, これまで検査を行ったことのない施設や医師からも今後の検査を依頼したいとの回答が得られた. 以上より知的障害に関わる多くのスタッフに対して本症候群の関心を高めることが, その検査システムを構築していく上での留意点となると考えられた.
  • 小澤 温
    保健医療社会学論集
    2014年 24 巻 2 号 1-4
    発行日: 2014/01/31
    公開日: 2016/03/25
    ジャーナル フリー
    障害を考える上で、「障害」と「支援」に関連する重要な視点は、誰が「障害者」(障害に関わる制度の対象者)に該当し、どのような「支援」(サービス)が必要なのか、ということである。さらに、誰が支援(サービス)の必要性を判断するのかについても重要である。本稿では、最初に、障害者権利条約における「障害」についての考え方を紹介し、次に、支援の必要性の認定の課題と支援の必要性判断の主体について考察した。
  • 五味 洋一, 大村 美保, 相馬 大祐, 志賀 利一, 村岡 美幸
    国立のぞみの園紀要
    2014年 7 巻 7-15
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/12/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    高齢知的障害者における居住の場の実態を把握することを目的として,平成24年度に新規で障害者支援施設に入所した60歳以上の知的障害者および退所した65歳以上の知的障害者について,入所あるいは退所後の居住の場や入所・退所の理由等に関する質問紙調査を実施した.1,068事業所から得られた調査結果からは,①在宅の65歳以上の知的障害者の多くは居住の場として特別養護老人ホーム等を選択している,②現状として,既に入所している者の多くにとって障害者支援施設は「終の棲家」である,③65歳以降の入所の3分の1を占めるGH・CHからの入所者の多くが再入所であり,GHにおける介護や認知症対応は今後の課題である,こと等が示唆された.
  • 行動障害のある知的障害児者が在宅生活を快適に暮らすために 必要なサービスに関する研究
    志賀 利一, 村岡 美幸, 相馬 大祐, 森地 徹, 田中 正博
    国立のぞみの園紀要
    2011年 4 巻 36-47
    発行日: 2011年
    公開日: 2022/12/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    行動障害のある知的障害児者が,居宅系あるいはそれ以外の障害福祉サービスを活用しながら,より快適な生活へ向けてどのような取り組みを行っているかを調査する探索的な研究を行った.方法としては,継続的な見守りが必要と考えられる重度知的障害児者と一緒に生活している家族への半構造化されたインタビューにより,①障害の状況と子育ての経過,②現在利用している福祉サービスの状況,③生活上の課題とより快適な生活に向けての希望を聞き取る方法を採用した.結果として,訪問系を含め複数のサービスを積極的に活用している事例,特別支援学校を含む日中活動以外のサービスを全く利用していない事例,そして日中活動以外に定期的に児童デイサービスや日中一時支援を活用している事例の3つのパターンに分けられた.複数のサービスを活用している家族は,サービス利用に慣れるまでに親子ともに長い時間がかかるため,家族のニーズを把握し寄り添う専門家の存在の重要性を指摘している.また,障害福祉サービスの利用に消極的になる理由として,①時間をかけて創り上げてきた安定した生活リズムを崩したくない,②サービス利用をコーディネートする負担が親にかかる,③託せるヘルパー等との巡り合わせが難しい,などがあげられる.この結果から,包括的に生活を見渡すことができ,ある程度長期的な見通しを持ちながらサービス調整できる人材の必要性が示唆された.
  • 支援の実際と課題および展望
    祐川 暢生
    発達障害研究
    2020年 42 巻 3 号 206-215
    発行日: 2020/11/30
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル フリー
    知的障害者が高齢になり,要介護状態になったとき,介護保険に支援の枠組みを移すのか,それとも知的障害者福祉が支援を継続すべきなのか,さまざまな意見がある.実態としては,介護保険への移行やサービス併給はそれほど見られず,障害福祉サービスが高齢利用者への支援を継続している場合が多い.しかし,この支援に支援者たちが困難を感じているのも確かである.その困 難とはどのようなことなのかを本稿において探ってみたい.また知的障害者の認知症について,そして高齢期支援を考える際に避けて通れないターミナルケアにかかわる課題について,高齢期支援に特化した入所施設に勤務する私の経験を踏まえて述べさせていただく.狭義の研究者ではない筆者にはエビデンスにもとづいて客観的に論文をまとめることはできない.しかし経験のなかで得た 直感と認識にも,高齢知的障害者支援のポイントをつく何かがあるのではないか,と考えている.
  • 奈良県「植村牧場」の事例から
    大澤 史伸
    職業リハビリテーション
    2009年 22 巻 2 号 29-36
    発行日: 2009/03/15
    公開日: 2011/03/23
    ジャーナル フリー
    本論文では、農業分野における知的障害者就労支援の取り組みについて、奈良県「植村牧場」の事例を紹介する。その目的は、(1) 今まで農業分野に関する研究論文がほとんど紹介されなかったこと、(2) 障害者就労を支える上で重要な収益事業を積極的に行っていること、(3) 知的障害者雇用を22年間行っている実績があること、などに注目し、知的障害者の就労支援の新たな視点を見出したいと考えるからである。
    「植村牧場」は、福祉事業体としての姿と企業体としての姿の両方の顔を持っている事業体と捉えることができる。その特徴として、(1) 従業員の適正配置、サポート体制が充実していること、(2) 従業員に対する福利厚生が整備されていること、(3) 伝統を守りつつ積極的な事業展開を行っていること、などの点が注目される。また、それを支える上で国、市町村の公的助成金制度を十分に活用していることが明らかになった。今後は従業員の高齢化の支援等を課題としてあげることができる。
  • 熊岡 正悟, 髙橋 理恵
    国立のぞみの園紀要
    2023年 16 巻 27-31
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/11/21
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    強度行動障害支援者養成に係る研修は,2013年度より「強度行動障害支援者養成研修」が実施されているが,強度行動障害研修修了者に対するさらなる専門性の向上のための研修や,支援現場での実践を通じた人材育成を進めることが求められている.そこで,2014年度より国立のぞみの園で実施している全国の知的障害者関係施設職員を対象とした支援者養成現任研修の申込書および研修受講後アンケートの調査分析から,「実地研修」について,①全国各地に受講ニーズがあること,②「福祉」以外に「教育」や「医療」にも受講ニーズがあること,が明らかになり,「実地研修」は,強度行動障害研修修了者に対するさらなる専門性の向上の方法になり得ると考えられた.
  • -のぞみの園を利用している(していた)ダウン症者の診療記録から-
    信原 和典, 志賀 利一, 井沢 邦英
    国立のぞみの園紀要
    2015年 8 巻 15-24
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/12/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本研究は , の ぞみ の 園 を 利 用 している (していた ) 50 歳以上の ダウ ン 症 者 42 人 を 対象に ,診 療 カ ル テ 等 から ,年 齢( 死 亡 時年 齢 含む ),死 因 ,罹 患 状況 ,特記 事 項 を 収 集・分 析 し , 高 齢 化 が 進 む ダ ウ ン 症 者 の 罹 患 傾向と 健 康 管 理 の 視 点 を 明 ら か に す る こ と を 目 的 と し た探索的研究である .ダウ ン 症 者 42 事 例 の 医 療 情報 か ら は ,①重度 知 的 障害 を 伴うダウン症 者 の 生命予後 は 60 代 ま で延 び ている , ② 50 代 以 上の 死因は 呼吸器系疾患 が半 数 以 上 で あ り , 体 型 的 特 徴 と 関連し , 50 代前後から摂食嚥下障害や誤嚥性肺炎に罹患しやすい傾向に あ る , ③ 加齢に伴い ,認知症,摂 食 嚥 下 障 害 ,気 管 支 炎 ,誤 嚥 性 肺 炎 ,て ん か ん,骨 粗 鬆 症 へ の 罹 患 率 が ,40 代 か ら 50 代 の間 に 倍増する ,④ 特 に,認 知 症 ,て ん か ん の 年 代 毎 の罹患率は,障 害 のない 人 ( 以 下 , 一 般 の人 ) や知的障害がある人の 2 倍 以上高い , といった ことが示唆 さ れ た .年代毎の 罹患率の 高さ ,そして罹患する年代が 一般の人より 10~ 20 歳早 い 傾向にある ダ ウン症者 において は , 30 代 からの 定 期 的 な 健 康 診断 や 骨 密 度 測 定 等 , 予 防・ 早 期 発 見 による 適切なケアの 重 要 性 が 指摘 された .
  • 延原 稚枝, 門下 祐子, 武子 愛, 名川 勝
    社会福祉学
    2023年 64 巻 3 号 26-40
    発行日: 2023/11/30
    公開日: 2024/02/21
    ジャーナル 認証あり

    本研究は,知的障害者の支援者を対象に知的障害者および一般人に対する性的態度尺度を用いた質問紙調査を行い,知的障害者に対する性的態度を明らかにするとともに,知的障害者の性別と性的態度の関連性を検討することを目的とした.支援者は知的障害者の性的表現・性行動に概ね受容的な回答をしていた.ただし,一般人に対する性的態度尺度およびその知的障害者の性的態度尺度(対応項目)の合計得点平均値についてt検定を行うと,知的障害者に対する性的態度尺度のほうが有意に平均値が低かった.また,知的障害者に対する性的態度では,質問紙の主語に示す性別で2群に分けt検定を行った結果,知的障害男性より知的障害女性に対する得点の平均値が有意に低かった.したがって,支援者の知的障害者に対する性的態度は概ね受容的であるものの,一般人に対する性的態度と比較すると有意に保護的で,それは知的障害女性に対して顕著であることが明らかとなった.

  • 75歳以上の重度知的障害者の疾病状況から見る長生きする重度知的障害者の特徴
    村岡 美幸, 志賀 利一, 井沢 邦英
    国立のぞみの園紀要
    2014年 7 巻 34-44
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/12/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本研究は,のぞみの園で生活する(していた)75歳以上の重度知的障害者の診療カルテ及び支援記録から,長生きしている重度知的障害者の疾病罹患状況,年齢,身体状況,生育歴等について分析し,長生きの要因を探ったものである.分析対象は男性14人,女性15人の計29人であった.分析の結果,75歳以上の重度知的障害者の特徴は,①罹患している疾病が少ない,②疾病に罹患する年齢が60代後半から70代・80代と高齢であることが明らかとなっている.また,このうち2人の生活史を辿ってみたところ,①高齢になっても作業活動に楽しんで通っていた,②役割や楽しみを持っていた,③入所施設での生活が35年余り,④70歳過ぎまである程度心身機能が保たれており,様々な疾病への罹患は比較的高齢になってから,⑤亡くなる1,2年前まで口から食事を摂取していた,といった特徴が見られた.
  • 渡部 茂, 大場 秀和, 中村 昭博, 三木 崇裕, 大畑 直子, 棚瀬 康介, 渡辺 幸嗣, 星野 倫範
    日本障害者歯科学会雑誌
    2018年 39 巻 2 号 96-102
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/10/31
    ジャーナル フリー
feedback
Top