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クエリ検索: "森本優"
82件中 1-20の結果を表示しています
  • 野原 秀彰, 西浦 潤, 及川 隆仁, 日比野 忠史
    土木学会論文集B2(海岸工学)
    2019年 75 巻 2 号 I_1159-I_1164
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/10/17
    ジャーナル フリー

     石炭灰造粒物により造成された干潟場では,堆積した泥性状が改善する効果が確認されており,それら効果には微生物の関与が示唆されている.石炭灰造粒物に出現する微生物属と干潟場の底質環境との関係性が明らかになれば,石炭灰造粒物による効果のうち生物による関与を裏付けれる可能性があると考え,本研究では,干潟場に散布された石炭灰造粒物および河川底泥に生息する微生物属を微生物菌叢解析により同定・比較することで,その関係性を検証した.石炭灰造粒物敷設区は,好気的な干潟底質環境を示し,石炭灰造粒物表面,内部には光合成細菌等が選択的に生息することから,石炭灰造粒物内部までの水循環が示唆された.また,石炭灰造粒物干潟が光や酸素等を供給しやすい構造(微生物が生息しやすい環境)であることの裏付けとなる可能性がある.

  • 中下 慎也, 三戸 勇吾, 及川 隆仁, 日比野 忠史
    土木学会論文集B3(海洋開発)
    2020年 76 巻 2 号 I_804-I_809
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/28
    ジャーナル フリー

     本研究では,石炭灰造粒物を覆砂材として用いた場合の間隙内への泥の捕捉効果の持続性について検討するために,同時期に同スケールの現地実験と室内実験を実施し,泥の堆積量や間隙水のイオン濃度,堆積した泥の性状変化を比較した.

     実験結果より,現地実験では層内と層外の水温差が逆転する時期に石炭灰造粒物層内から泥が流出する現象を捉え,礫層内よりも泥の堆積量が少なくなっていることを明らかにした.また,石炭灰造粒物層内では現地実験,室内実験とも間隙水のカルシウムイオン濃度が高く,泥に吸着しているカルシウムイオン量も増加していた.これらの結果より,石炭灰造粒物層内において泥の堆積量が少なくなる現象は泥の性状変化に加え,沿岸域での密度逆転や潮位変動との相互作用により引き起こされている事が推察される.

  • 中山 迅, 猿田 祐嗣
    日本科学教育学会研究会研究報告
    2018年 33 巻 2 号 47-50
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2018/11/28
    研究報告書・技術報告書 フリー

    TIMSS1995理科の「スープ課題」に対する小学校4年生の回答の日豪比較において,日本の小学生は証拠と理由を合わせて述べる回答が少なめであることが既に指摘されていた.今回は,同じTIMSS1995理科で,中学校2年生を対象に実施された「懐中電灯課題」に注目して,生徒が回答で用いたアーギュメントの構成要素を分析したところ,証拠と理由の両方に言及した回答が半数程度あるものの,証拠のみに言及した回答者の存在も無視できないことが明らかになった.

  • 下方 幹治, KIM Kyeongmin, 日比野 忠史, 中下 慎也
    土木学会論文集B2(海岸工学)
    2020年 76 巻 2 号 I_907-I_912
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/11/04
    ジャーナル フリー

     本研究では,浚渫泥や下水汚泥の減容化を実現するために,吸着陽イオンに着目して堆積泥の保水性を低減させる手法について検討した.また,効果的に保水性を低減させることを目的として,溶質や濃度が異なる2つの手法を用いて吸着陽イオン量を測定し,陽イオンが吸着するサイトの分類を試みた.

     実験結果より,堆積泥に吸着したカルシウムイオンを減らすことで含水比が20~60%低下することを明らかにした.また,吸着陽イオン量は0.1mol/Lの塩化バリウムを用いた手法と1mol/Lの酢酸アンモニウムを用いた手法で異なる結果が得られ,両者の差はカルボキシル基などの官能基の吸着陽イオン量である可能性が示唆された.

  • 鈴木 貴博, 樋森 祐介, 日比野 忠史, 中下 慎也
    土木学会論文集B2(海岸工学)
    2018年 74 巻 2 号 I_1177-I_1182
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/11/10
    ジャーナル フリー
     汽水域や海域における底泥の循環を把握する上で,密度や粒径などの物理的要因だけでなくイオンによる化学的要因の重要性も指摘されている.本研究では吸着陽イオンや沈降溶液中の溶質やイオン強度の化学的要因が底泥の堆積特性(泥の界面の沈降速度,保水性)に及ぼす影響について検討した.
     実験結果より,沈降溶液中の溶質の陽イオンの価数の増加に伴い,界面の沈降速度は減少し,底泥の保水性は増加することがわかった.また,底泥に吸着した陽イオンの総水和数が大きいほど,界面の沈降速度が遅く,保水性が高くなることがわかった.底泥の堆積特性は沈降溶液中の溶質の種類とイオン強度によって変化する吸着陽イオンの影響を受け,その影響は吸着陽イオン量に水和数を乗じた値を用いることで評価できることが示唆された.
  • 森本 優, 瀬戸 義哉, 山口 信次郎
    植物化学調節学会 研究発表記録集
    2012年 47 巻 82-
    発行日: 2012/10/05
    公開日: 2018/02/15
    ジャーナル フリー
  • 森本 優, 東大野 むつみ, 瀬戸 義哉, 桧垣 匠, 馳澤 盛一郎, 山口 信次郎
    植物化学調節学会 研究発表記録集
    2013年 48 巻 75-
    発行日: 2013/10/04
    公開日: 2018/02/15
    ジャーナル フリー
  • 坂井 亜莉里, 菅原 千都, 臼井 雅美, 高橋 宏和, 中園 幹生, 宮本 皓司, 岡田 憲典, 黒田 昌治, 森本 優, 山口 信次郎, 山根 久和, 三橋 渉, 豊増 知伸
    植物化学調節学会 研究発表記録集
    2013年 48 巻 28-
    発行日: 2013/10/04
    公開日: 2018/02/15
    ジャーナル フリー
  • 野原 秀彰, 及川 隆仁, 中本 健二, 日比野 忠史
    土木学会論文集B2(海岸工学)
    2018年 74 巻 2 号 I_1477-I_1482
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/11/10
    ジャーナル フリー
     利根川水系中川に流れ込む昭和排水樋管堤外水路は,東京湾からの干満の影響を受ける感潮水路であり,周辺住宅地からの生活排水の流入等により,水路底に汚泥(有機泥)が堆積する環境下であった.過剰な有機泥の蓄積は,有機泥に含まれる有機物の腐敗や還元化に伴う悪臭(アンモニア等)を発生させ,水路内の水底質を悪化させることが懸念される.本研究の目的は感潮水路に散布された石炭灰造粒物(GCA)による水底質改善効果を検証することである.GCAに付着した有機泥に,GCAから溶出するミネラルに起因するCa2+が吸着されること等で,有機泥の性状変化(含水比低下,有機物分解)が促進され,有機泥の蓄積抑制(減量・掃流)等,礫間接触酸化法に準ずる水底質改善効果が検証された.
  • 新垣 慶人, 中嶋 秀樹
    神経眼科
    2021年 38 巻 3 号 287-291
    発行日: 2021/09/25
    公開日: 2021/09/28
    ジャーナル 認証あり

     症例は77歳,女性.上気道炎の出現から3日後,物が二重に見え,歩行時のふらつきが現れ,当院を受診した.両眼が散瞳し対光反射は消失,眼球運動は両側正中固定であった.腱反射は消失し,四肢と体幹に運動失調も認めた.血清ガングリオシド抗体は,GQ1b-IgG抗体,GT1a-IgG抗体,GD1b-IgG抗体,およびGT1b-IgG抗体が陽性であった.Fisher症候群(FS)と診断し,経静脈的免疫グロブリン療法(IVIG)を開始し,運動失調は日毎に改善した.しかし,高度な外眼筋,内眼筋麻痺が残存していたため,ステロイドパルス療法(IVMP)を3クール施行した.その後,眼球運動障害が急速に改善し始め,第59病日には正常な状態まで回復した.FSにおける眼球運動障害の平均完治期間に関する既報告と比較し,本例は期間が短かった.FSにおいて,IVIGに対する反応性が不十分な外眼筋,内眼筋麻痺には,IVMPが症状改善を早める可能性がある.

  • 守田 悠究, 永間 健太郎, 正岡 孝, 日比野 忠史
    土木学会論文集B2(海岸工学)
    2019年 75 巻 2 号 I_1093-I_1098
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/10/17
    ジャーナル フリー

     広島市中心部を流れる京橋川河岸干潟に堆積した有機泥上に石炭灰造粒物(GCA)が散布されている.GCA層には底生動物の餌となる藻類が繁茂し,生態系の改善が進んでいる.珪藻の減少が懸念される海域において珪藻ファームの構築の可能性を検討するため,河岸干潟GCA層に繁茂する主要な微細藻類を特定し,その量を定量化するための調査,および沿岸域での微細藻類繁茂実験を行なった.本研究の目的は様々な水質環境下におけるGCAの微細藻類生産効果,機構を明らかにすることである.繁茂実験では,SiO2,栄養塩とGCAに付着する微細藻類,クロロフィル-a量との関係に注目し,経時的な変化を分析した.この結果,GCAの効果(シリカ溶出,栄養塩固定)が付着珪藻,浮遊植物の増殖を助長することが明らかにされた.

  • 客観的臨床能力試験後のフィードバックによる効果
    金子 純一朗, 森本 優江, 齋藤 里果, 倉本アフジャ 亜美, 潮見 泰藏, 丸山 仁司
    理学療法学Supplement
    2008年 2007 巻 394
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】客観的臨床能力試験(Objective Structured Clinical Examination,OSCE)は診療等に関する実技や技能,態度を適正に評価するテストとして普及され,本学部理学療法学科においても平成15年より実施している.総合実習開始前に学生の基本的臨床技能の評価を行なうことによって.学生みずからが現在の臨床技能を客観的にとらえる.その結果,臨床技能を習得するための具体的な目標を設定することができることを本学部の到達目標としている.今回,試験直後のフィードバックを実施し,臨床実習に対する自己効力感において介入前後の比較を行ったのでここに報告する.

    【方法】本学部理学療法学科3年生100名のうち, 37名にアンケート調査を依頼し,回答のあった30名を対象者とした.アンケート調査は一般性セルフエフィカシー(GSES)とした.統計処理はSPSS15.0J for windowsを用い,3年次の評価実習後とOSCE課題のフィードバック直後において改善群と非改善群に分類し,両群間においてMann-WhitneyのU検定を行った.なお,統計的有意水準は5%未満とした.

    【結果】対象者のGSES得点は評価実習直後8.33±1.83,OSCE課題のフィードバック直後8.17±1.88であった.OSCE課題のフィードバック直後の結果から評価実習直後の得点よりも改善のあった群を改善群,不変もしくは低下した群を非改善群として分類した.内訳は改善群13名,非改善群17名であった.分類の結果より,OSCE課題のフィードバック直後のGSES得点において改善群9.38±1.51,非改善群7.73±1.83であり,有意差が認められた.

    【考察】3年次の評価実習終了時から学生個々に実習結果を把握し,様々な学習機会を通じて学生自身が問題解決を行っていると考えられる.しかし,4年次の総合臨床実習後に問題点の指摘があり,何らかの補習を実施する場合もある.OSCEは学生みずからが現在の臨床技能を客観的にとらえ,臨床技能を習得するための具体的な目標を設定することを支援することであり,OSCE直後のフィードバックが個々の学生に対してより明確な目標が提示でき,自己効力感に反映するものと考えられる.本研究の目的は自己効力感への効果を明らかにすることとした.その結果,対象者の43%に有意な改善を示した.高校生を対象にした先行研究において,自己効力感の高い群は相手意見を好意的に受け取る傾向にあると報告している.よって,本研究結果からOSCE直後のフィードバックは自己効力感を高める手段であり,GSESは臨床実習に関する問題解決における行動水準を測定できることが示唆された.
  • 複担当制の導入
    友清 祥恵, 伊藤 良子, 三原 絵美
    理学療法学Supplement
    2008年 2007 巻 393
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】当院リハセンターの療養チームでは、07年度から一人の患者を二人で担当する「複担当制」を導入している。複担当制の目的は、集中的・多角的なアプローチにより早期回復・早期退院を目指し、かつ新人教育に活用することである。今回は、新人教育の面における複担当制の意義を検証した。従来、当院の新人教育はOn the Job Training(以下OJT)を用い、3年目以上のスタッフがプライマリーな指導者となり日常業務を通じてマンツーマンで指導を行っている。OJTに複担当制を加えることで、新人・指導者にどのように影響するのか、OJTのみを行ったチームと複担当制を導入したチームの新人・指導者に対するアンケート調査を行ったので、その結果を報告する。
    【方法】新人8人と指導者11人(プリセプターと複担当として指導に入った者)を対象にアンケートを実施した。新人に対するアンケートは、患者を担当して悩むこと、誰に相談するか、プリセプターに相談する内容、複担当と話す内容等などの質問項目からなる。指導者に対してのアンケートは、担当新人と話す内容やフィードバック等の質問項目からなる。
    【結果及び考察】新人8人(うち複担当制を経験した人5人)、指導者8/11人(同4人)から回答を得た。
    新人が患者を担当して悩む内容は「評価」が最も多く、「担当の他部門セラピスト」に相談する人が多い。新人がプリセプターに相談する内容は「業務」が最も多く、プリセプターが担当新人と話す内容は「ゴール設定」「問題点の抽出」「業務」とずれが生じている。一方、複担当制を経験した新人が複担当と話す内容は、「評価」「問題点の抽出」であり、複担当制を経験した指導者が新人と話す内容と合致してる。
    フィードバックのタイミングや方法について、プリセプターの場合はその日の内に行われることが多いが「口頭」が主であり、「一緒に治療介入」が少ない。一方、複担当は「一緒に治療介入」が3/4人となっている。
    今回の調査から、複担当制は新人と同じ患者を診ることで適時に課題を共有でき、実際の治療場面での具体的な指導が行いやすく、同職種としての専門性を活かしたフィードバックが可能である。指導者としては「新人の問題点がわかる」、また新人の側も「視野が広がる」「相談しやすい」というメリットがある。このことから、複担当制は従来のOJTを補うものとしての役割を果たすと考える。複担当制を継続することの効果や今後の展開、また患者の早期回復・早期退院につながっているか、今後評価していく必要がある。



  • 猿田 祐嗣, 中山 迅
    日本科学教育学会研究会研究報告
    2018年 33 巻 2 号 51-54
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2018/11/28
    研究報告書・技術報告書 フリー

    TIMSS1995理科の「懐中電灯課題」に対する日本とオーストラリアの中学生の回答を,アーギュメントスキルの観点で分析・比較した.その結果,日本には「主張」を用いる生徒がほとんどいなかったが,オーストラリアの生徒の約2割は理由を説明する際に再度,主張を述べていた.「証拠」については日本の生徒が74%とオーストラリアの生徒の66%よりも多く,逆に「理由づけ」についてはオーストラリアの生徒が89%に達し,日本の生徒の74%を上回っていることが明らかとなった.

  • 森本 優希, 三戸 勇吾, 中本 健二, 日比野 忠史
    土木学会論文集B2(海岸工学)
    2016年 72 巻 2 号 I_1345-I_1350
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/15
    ジャーナル フリー
     多量に堆積した有機物が嫌気分解して強く還元化し底生生物が生息できなくなった底質環境において,生物が再生していく過程を現地実験により検討した.本研究の目的は現地実験を通し還元土壌における底生藻類の発生,種の遷移していく過程を明らかにすることである.実験では,生物再生を促すため,電子受容体の供給によって土壌の還元状態を抑制した.電子受容体を還元土壌に供給する方法として,土壌を浅場(干潟)に設置する方法とアルカリ剤である石炭灰造粒物基盤を構築する方法を併用した.この結果,大型生物の生息に繋がる底生動植物の出現およびそれらの種の遷移,底生藻類の遷移が起こる動植物間の関連性,水泥質等との関係について明らかにされた.
  • 正岡 孝, 岡田 卓, 及川 隆仁, 日比野 忠史
    土木学会論文集B3(海洋開発)
    2020年 76 巻 2 号 I_810-I_815
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/28
    ジャーナル フリー

     これまで浚渫泥を利用した人工干潟が造成され,その有効性が示されてきたが,造成干潟が近年のアサリの生産量の低下問題の解決手段までになっているとは言えない.アサリ生産量の減少が著しい沿岸域における高いアサリ生産量を有する造成干潟の構築では,浚渫泥の新しい利用技術の開発が望まれている.アサリが生産される造成干潟に求められる機能として,I浚渫泥からの栄養塩供給,II餌となる高い藻類の生産性を重視した.本研究では貧栄養状態が危惧される浅場において,浚渫泥を活用したアサリ生産性の向上を促進させる干潟材料として石炭灰造粒物(GCA)のI,IIに対する活用法を検討した.アサリの餌となる藻類の増殖場の構築法の開発を目的として,広島湾奥海域において試験干潟を造成し,干潟材料としての浚渫泥の効用を明らかにした.

  • ―TIMSS2011および2015における水と油の課題―
    黒木 知佳, 中山 迅, 猿田 祐嗣, 山本 智一
    日本科学教育学会研究会研究報告
    2018年 33 巻 2 号 89-92
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2018/11/28
    研究報告書・技術報告書 フリー

    本研究では,TIMSS2011とTIMSS 2015に同一内容で出題された「水と油課題」を事例として,論述式回答に対する日本の中学生のアーギュメントスキルの特徴を明らかにしようとした.分析結果から,この課題において,日本の中学生は,理科授業での学習を通して習得した科学概念を活用して課題をとらえ,論述することが困難であることが見いだされた.このことから,観察・実験によって得られた証拠を主張と結び付けるために,既に知っている科学的知識を用いて根拠を述べる学習の繰り返しの重要性を指摘した.

  • 葛目 大輔, 森本 優子, 堤 聡, 山﨑 正博, 細見 直永
    臨床神経学
    2023年 63 巻 1 号 1-6
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/01/28
    [早期公開] 公開日: 2022/12/24
    ジャーナル オープンアクセス HTML

    【目的】リステリア髄膜炎における診断の予測因子を検討した.【対象】2006年10月1日から2021年12月31日の間に当院で加療した細菌性髄膜炎症例28人(女性11人,平均年齢65.9歳).【結果】リステリア髄膜炎は9人.解析の結果,髄液リンパ球比率(Odds ratio 1.123, 95% Confidence interval 1.006~1.255, P = 0.039)がリステリア髄膜炎との関連性を認めた.髄液リンパ球比率30%以上で感度55.6%,特異度100%でリステリア髄膜炎を予測することが判明した.【結語】リステリア髄膜炎の予測因子として髄液リンパ球比率は有用である.

  • 北村 清吉
    口腔病学会雑誌
    1962年 29 巻 3 号 134-139
    発行日: 1962年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
    1.蟇の有髄神経線維 (11~17μ) に対する歯科用知覚麻痺剤Eugenol, Anesthesinの効果を22~25℃の室温において電気生理学的方法により検した。
    2.Eugenol, Anesthesin共にその濃度を大とするにつれて神経線維のSpikeの大きさは濃度にほぼ直線的に小さくなつたが, 最大局所応答は却つて濃度にほぼ直線的に大きくなつた。したがつて両者の比Q (すなわちSpikeの大きさと最大局所応答の大きさとの比) はその対数が濃度と共に小さくなつた。
    3.Spikeの消失する濃度はEugenolで0.18~0.36mM, Anesthesinで0.42~0.60mMであつた.回復はAnesthesinの方が迅速であつた。
    4.試液の濃度と閾値の対数とはほぼ正比例し, 濃度に対する閾値の増加率は大体Anesthesin: Eugenol≒1: 4であつた。
    5.これらより蟇有髄神経線維の電気的応答に関する限りEugenolの方がAnesthesinより強力な作用のあることが推定された。
    6.Eugenol, Anesthesinの作用機序, それら作用時の“全か無か法則”ならびに興奮伝導の安全率としてのQを論じた。
  • 日比野 忠史, 中本 健二, 宮田 康人, 三戸 勇吾
    土木学会論文集B3(海洋開発)
    2017年 73 巻 2 号 I_642-I_647
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/08/22
    ジャーナル フリー
     下水起源の有機物の流入により底生生物が生息できなくなった内港において生態系の再生実験,および造成干潟での生物調査を行った.下水汚泥(有機泥)が堆積する場での生態系の再生実験では,干潟を模擬した礫材基盤を作成した.礫材基盤では還元状態が回避され易く,底生生物の生息が早期に再生すること,生態系が再生していく過程において水質汚濁に対する耐性の強さによって生育する動植物の種類が変化していく過程が確認できた.これらの結果,電子受容体の溶出,吸着能力の小さい礫では層内の還元状態を抑制する能力が小さいため,水質汚濁の強い場での生態系の再生・創造には石炭灰,鉄鋼スラグ等のアルカリ剤の利用が有効であることが明らかにされた.
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