中学の理科についての意識調査により, 化学的領城についての生徒の関心度・理解度・授業の進め方についての要望を調べた。そのうえで, これまでの調査研究や報告をもとに, 生徒一人ひとりが意欲的に学習するために学習指導の各過程で配慮すべきことについてまとめた。学習意欲を喚起する実験として工夫した「粒子の個数を予想する」実験では, 予想を確かめる楽しさを経験しながら, 質量と個数の関係に対する理解を深めることができた。「水素 100ml 作る」実験では, 化学反応式の量的関係を利用して, 必要な量の水素を作れることを確認することにより, 物質量・化学反応式・化学反応式の量的関係の重要性を再認識できた。日々の授業は毎時間学習シートを用いて行い, 机間巡視指導, 授業ノート, 実験実習レポートにより, 生徒の学習状況を把握し, テストアンケートによりー人ひとりの到達状況を知るように努めている。
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