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クエリ検索: "萬田正治"
172件中 1-20の結果を表示しています
  • 萬田 正治
    日本家畜管理研究会誌
    1995年 31 巻 supplement 号 22-25
    発行日: 1995/03/01
    公開日: 2017/10/03
    ジャーナル フリー
  • VII. マウスにおける血清Aliesterase, A4 zone (Es-10)の遺伝的支配
    萬田 正治, 大木 与志雄, 西田 周作
    日本畜産学会報
    1972年 43 巻 1 号 16-19
    発行日: 1972/01/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    マウスにおいて,血清AliesteraseのIタイプであるA4 zone活性の系統間差異が遺伝的に支配されているかどうかを検討するために,去勢マウスにおける本酵素活性の変異を観察した後,C3H/He,CFW,KKおよびDSD系の4近交系マウスを用いて,種々の交配実験を行なった.
    1) CFW,NCおよびDSD系マウスにおいて,去勢マウスのA4 zone活値は,正常な成熟マウスの場合と同様に,雌雄共に明瞭な系統間差異を示した.
    2) C3H/He系マウス同志の交配では,その仔マウスのA4 zone活性は両親と同様にすべて高活性を示し,DSD系マウス同志の交配では,その仔マウスは両親と同様にすべて陰性を示した.C3H/HeとDSD系マウスのF1マウスは両系統の中間値を示し,F2マウスでは,高活性,低活性,陰性の3つの型に1:2:1の割合で分離した.
    3) CFWとKK系マウスの正逆交配では,そのF1マウスのA4 zone活性は中間値を示し,戻し交配では両親のいずれかの型にほぼ1:1の割合に分離した.
    3) 以上の結果から,A4 zone活性は常染色体上の一対の共優性遺伝子AliEとAlieによって支配されていると推測された.
  • V. マウス血清Aliesterase, A4 zone (Es-10)の生理的変動
    萬田 正治, 西田 周作
    日本畜産学会報
    1971年 42 巻 10 号 509-512
    発行日: 1971/10/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    マウス血清Aliesteraseの1タイプであるA4 zone(Es-10)活性の日令的変化ならびに妊娠,泌乳,去勢などの生理的変動について検討した.
    1. 離乳期の21日令では検出されなかったA4 zoneは31日令では雌雄ともに検出された.その後日令がすすむとともに,A4 zone活性は雄マウスでは上昇するのに対して雌ではしだいに低下し,51日令では雌雄間に顕著な差異が認められた.
    2. 妊娠期に入るとA4 zone活性はしだいに低下し,妊娠後期18日目には正常値の約30%にまで低下した.
    3. 分娩後,A4 zone活性はしだいに上昇し,泌乳後期18日目には正常値の約80%にまで回復した.
    4. 去勢によって,雌マウスのA4 zone活性はわずかに上昇するが,雄マウスでは著しく低下した.
  • VI. マウス血清Cholinesterase, C3 zone (Es-9)の遺伝的支配
    萬田 正治, 大木 与志雄, 西田 周作
    日本畜産学会報
    1972年 43 巻 1 号 11-15
    発行日: 1972/01/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    マウスにおいて,血清CholinesteraseであるC3 zone (Es-9)活性の系統間変異が遺伝的に支配されているかどうかを検討するために,去勢ならびに幼若マウスにおける本酵素活性の変異を観察した後,CFW系,dd系,KK系およびDSD系の4系統マウスを用いて,種々の交配実験を行なった.
    1) CFW, NCおよびDSD系マウスにおいて去勢ならびに幼若マウスのC3 zone活性値は正常な成熟マウスの場合と全く同様に,雌雄共に明瞭な系統間差異を示した.
    2) dd系マウス同志の交配では,その仔マウスのC3 zone活性は両親と同様にすべて高活性を示し,DSD系マウス同志の交配では,その仔マウスは両親と同様にすべて低活性を示した.ddとDSD系マウスの交配では,そのF1マウスはすべて両者の中間値を示した.そのF2マウスでは,高活性,中間活性,低活性の3つの型に1:2:1の割合で分離した.
    3) CFWとKK系マウスの交配ではF1,F2マウスのC3 zone活性は前述の場合と全く同様の傾向を示した.正逆交配ではそのF1マウスのC3 zone活性は両親の中間値を示し,戻し交雑では,両親のいずれかの型に1:1の割合で分離した.
    以上の結果から,マウスの血清CholinesteraseであるC3 zone活性は,常染色体上の一対の共優性遺伝子ChEとCheによって支配されていると推測される.
  • 高山 耕二, 中村 真紀子, 内山 雄紀, 福永 大悟, 赤井 克己, 中西 良孝
    西日本畜産学会報
    2008年 51 巻 83-87
    発行日: 2008/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 高山 耕二, 前園 由紀, 高 秉大, 魏 紅江, 中西 良孝, 萬田 正治
    西日本畜産学会報
    2004年 47 巻 79-85
    発行日: 2004/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    水田放飼したアイガモの適切な育雛管理技術を確立するための基礎的知見を得ることを目的とし, マガモ系アイガモ種 (マガモ×カーキーキャンベル) , インディアンランナー種および中国系在来種を用いて, ヒトに対する逃避および接近反応を明らかにするとともに, 孵化直後のアイガモ雛をヒトとの接触がほとんどない雛 (対照区) , ヒトにより粗暴な取り扱い処理を受けた雛 (粗暴区) および人為的な刷り込みと愛撫処理を受けた雛 (馴致区) の3区に割り当てて, 水田放飼後の行動と水稲生産に及ぼす影響を検討した.得られた結果は次のとおりである.逃避反応距離はマガモ系アイガモ種およびインディアンランナー種に比べ中国系在来種で有意に大きかった (P<0.05) が, 人為的な刷り込みと愛撫処理を行った場合にはアイガモ3種類のヒトに対する怖れが緩和された.水田におけるアイガモ雛の移動, 採食および羽つくろい行動は粗暴区と比べ馴致区で有意に多かった (P<0.05) .アイガモ雛の馴致は羽つくろい行動の増加を介して水への順応性を高め, 労働行動 (移動および採食) を助長した.馴致区の雛はヒトに対する逃避反応をまったく示さず, 捕獲所要時間は対照区および粗暴区に比べ馴致区で有意に短縮した (P<0.05) .水稲の欠株発生率は対照区に比べ馴致区で有意に低かった (P<0.05) ものの, 欠株発生率が極めて低かったことから, 水稲収量に区間差は認められなかった.以上から, アイガモ雛への接触処理はヒトに対する怖れを緩和し, 捕獲作業を省力化するとともに, 水田における行動に変化をもたらし, 水稲の欠株発生を抑制することが示唆された.
  • 髙山 耕二, 園田 大地, 平野 里佳, 中村 南美子, 大島 一郎, 中西 良孝
    有機農業研究
    2019年 11 巻 2 号 5-9
    発行日: 2019/11/29
    公開日: 2020/08/29
    ジャーナル フリー

    本研究では,薩摩黒鴨TMのアイガモ農法での利用に向けた基礎的知見を得ることを目的とし,水田放飼した際の行動や産肉性について検討を行った.1週齢の薩摩黒鴨TMを水田放飼せず,0.2 aの休耕地で屋外飼育した対照区(10羽:♂5, ♀5)と4 aの水田(品種:ニコマル)で飼育した水田放飼区(8羽:♂4, ♀4)に区分し,市販成鶏用配合飼料(ME 2,800kcal/kg, CP 15%)を不断給餌しながら,9週齢まで放し飼いした.その後,各区とも同一条件下で舎飼いし,15週齢で屠畜した.2および4週齢の行動では,採食(草や昆虫)や移動が対照区に比べて水田放飼区で有意に多く(P<0.05),水田内では顕著な除草・駆虫効果が認められた.9週齢における水田放飼区の体重は2,855gと対照区の2,513gに比べて有意に大きかった(P<0.05)ものの,15週齢時の両区の体重に有意差はなく,飼料要求率についても対照区で6.8,水田放飼区で7.2を示した.ムネ肉の皮下脂肪色については,水田放飼区のb*値が対照区のそれよりも有意に高い値を示した(P<0.05)ものの,解体成績には両区間で差がみられなかった.以上のように,水田放飼した薩摩黒鴨TMは,活発に行動し,顕著な除草・駆虫効果を示すとともに,その産肉性については休耕地で屋外飼育したものに比べても遜色ないことが示され,アイガモ農法で利用可能であることが明らかになった.

  • 高山 耕二, 島袋 卓, 中西 良孝
    日本暖地畜産学会報
    2011年 54 巻 2 号 213-216
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/03/20
    ジャーナル フリー
    アイガモ農法における野生鳥獣害防止法の確立に向けた基礎的知見を得ることを目的とし,アイガモ農法実践農家を対象に郵送によるアンケート調査を実施し,水田放飼したアイガモ雛への野生鳥獣害について検討した.
    有効回答数は75(回答率21%)と決して多くはなかった.アンケート回答者に限ってみれば,アイガモ雛への野生鳥獣害の発生(2008年度)は65.3%であり,水田放飼開始直後(0~7日目)の被害が最も多かった.アイガモ雛を食害した野生鳥獣は農家によりカラスおよびイタチと認識されている場合がそれぞれ24.9および23.6%に上り,その一方で野生鳥獣の種類を特定出来ない場合が40%以上あった.被害防止法としては鳥類に対してはテグス類,哺乳類には電気柵の使用が大半を占めたが,被害発生の状況をみる限り防除効果は十分ではなかった.
    以上のように,回答した農家の多くがアイガモ雛に対する野生鳥獣害を被っており,アイガモ雛を食害する野生鳥獣の特定を急ぐとともに,効果的な被害防止法の確立に向けた検討を進めていく必要性が示唆された.
  • 溝口 由子, 髙山 耕二, 水本 明男, 中西 良孝
    日本暖地畜産学会報
    2012年 55 巻 2 号 129-133
    発行日: 2012/09/28
    公開日: 2012/12/29
    ジャーナル オープンアクセス
    果樹園におけるガチョウの除草利用を図る上での基礎的知見を得ることを目的とし,ブルーベリー(Vaccinium ashei Reade) 園18aにガチョウ10羽(4~5ヵ月齢,平均体重2.6kg)を2009年9月から同年11月にかけて68日間放飼し,その除草効果について検討した.供試したブルーベリー園にはイネ科草本が多く存在しており,優占種はメヒシバ(Digitaria adscendens (H. B. K. ) Henr.)であった.放飼したガチョウはイネ科草本を他の植物種よりも選択的に採食する(P<0.01)ことが明らかになり,その一方でブルーベリーの樹皮・樹葉に対する採食は皆無であった.放飼終了時において,対照区(ガチョウ無放飼)とガチョウ放飼区との間で裸地率に差がみられなかったものの,放飼終了時におけるガチョウ区の植物現存量は対照区に比べ有意に低下した(P<0.01).以上より,ブルーベリー園におけるガチョウの放飼は,園内の下草管理に有効である可能性が示唆された.
  • 萬田 正治, 佐藤 充徳, 黒肥地 一郎
    日本畜産学会報
    1989年 60 巻 3 号 236-239
    発行日: 1989/03/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    放牧牛の脱柵を防止する一助として,電牧用電線における有彩色の効果を検討するため,ホルスタイン種搾乳牛21頭を用いて,各色彩に対する牛の行動反応を観察した.供試色として,白,赤,橙,黄,緑,青,紫の7色を用い,実験用通路に張られた各着色電牧線に対する行動反応を,繰り返しのある72型ラテン方格法により検討した.その結果,着色電牧線に対する牛の反応は,赤>青>白>橙>黄>緑>紫の順に,有意に高い傾向を示した(P<0.05).またこのような色彩に対する牛の認知距離には,個体による差異が大きく関与していることも示唆された(P<0.01).
  • III. ラットにおける血清エステラーゼ電気泳動像の系統的差異
    萬田 正治, 西田 周作
    日本畜産学会報
    1970年 41 巻 5 号 250-253
    発行日: 1970/05/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    殿粉ゲル電気泳動法によって分離検出されるマウスの血清エステラーゼ電気泳動像の系統的差異を検討するため,Wistar, DonryuおよびUSCの3系統を用いて分析を行ない,次の結果を得た.
    1) ラットの血清エステラーゼ電気泳動像は陽極端に14本のzoneが検出されるが,その中でEs-3, Es-4,Es-5およびEs-9 zoneはいずれの個体にも認められるのに対して,Es-2およびEs-6 zoneはすべての個体において検出されなかった.
    2) 易動度のもっともはやいEs-1 zoneについてはWistarとDonryuでは認められるのに対して,USCではいずれの個体においても検出されなかった.
    3) 原点に近い域に検出される血清cholinesteraseisozyme群(Es-13, Es-14およびEs-15 zone)は系統および個体によって著しく変異していることが認められた.これらの発現の仕方は,zoneの組み合わせによって6種のエステラーゼ型が考えられるが,今回の実験ではそのうちの3種の型が認められた.
    4) Es-13 zoneのみを持つChE-I typeにおいてはその活性濃度に顕著な系統差および性差が認められた.雌においてWistarでは他の2系統に比べて高く(15.4%),USCにおいてはもっとも低い傾向を示した(10.6%).
  • IV. マウスおよびラットにおける血清Cholinesterase isozymesの生理的変動とその性ホルモン支配
    萬田 正治, 大木 与志雄, 西田 周作
    日本畜産学会報
    1971年 42 巻 9 号 442-450
    発行日: 1971/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    澱粉ゲル電気泳動法によって分離検出されたマウスおよびラットの血清cholinesterase isozymesの生理的調節機構を明らかにすることを目的として,幼若,成熟,妊娠,泌乳などの生理的変化における本酵素活性の変動を観察し,つぎに去勢ならびに種々の性ホルモン投与試験をおこない,その性ホルモン支配について検討を試みた.またこれらの血清酵素の臓器起源についても若干の検討をおこない,その発現機構について考察を加えた.
    1. 血清cholinesterase isozymesの中でもマウスではC3 zoneの活性に顕著な雌雄差が認められ,成熟雌マウスは幼若マウスおよび成熟雄マウスよりも高い活性値を示した.C3 zoneの活性は妊娠とともに著しく上昇するが,分娩後はしだいに低下し,泌乳期の終わる頃には正常に戻った.ラットではC4 zoneに全く同様の明瞭な生理的変動が認められた.しかしマウスではC4 zone活性は上昇しないで,むしろわずかに低下する傾向が見られた.
    2. 血清isozymesの主要成分であるC4 zoneと微量成分であるC1 zoneは,種々の主要臓器に認められたが,マウスの血清C3 zoneはいかなる主要臓器にも認めることができなかった.しかしながらC1 zoneが子宮と胎盤には高い活性値で存在し,特に妊娠期では著しく高くなることが観察された.
    3. 成熟雌マウスの血清C3 zoneと成熟雌ラットの血清C4 zoneの活性は,卵巣除去によって減少したが,Estradiol benzoateを投与することによって正常に戻った.一方,成熟雄マウスの血清C3 zoneと成熟雄ラットの血清C4 zoneの活性は,精巣除去によって上昇したが,Testosterone propionateの投与によって正常に戻った.去勢雌マウスに対するProgesterone投与の効果は認められなかった.
    4. 子宮において,マウスのC1 zoneおよびC4 zoneと,ラットのC4 zone活性もまた卵巣除去によって低下し,Estradiol benzoateの投与によって正常に戻った.以上のことから,マウスおよびラットにおけるcholinesterase isozymesの活性は,Estrogenによって促進されるが,Testosteroneによって抑制されることが示唆された.
  • 高山 耕二, 山下 研人, 中西 良孝, 萬田 正治, 阿呉夢 相達, 嶽崎 亮
    西日本畜産学会報
    2004年 47 巻 33-39
    発行日: 2004/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    畑地におけるアイガモの有効利用を図る上での基礎的知見を得ることを目的とし, 1996年6~11月に幼木茶園 (定植2年目, 樹高約60cm) , 1997年4~10月に成木茶園 (定植5年目, 樹高約1m) において, それぞれ4ヵ月齢以上のアイガモを放飼し, 雑草および害虫に及ぼす影響を検討した.得られた結果は次のとおりである.幼木茶園では, メヒシバ (Digltarlaadscendens (H.B.K.) Henr.) を優占種とする10科12種の雑草がみられ, 雑草の乾物重量はアイガモ無放飼区 (以下, 対照区) に比ベアイガモ放飼区 (以下, アイガモ区) で8月下旬から有意に減少した (P<0.05) .主要害虫であるチャノミドリヒメヨコバイ (Empoasca onukii Matsuda) の個体数は, 対照区とアイガモ区の間で有意な差が認められなかった.成木茶園では, 4~6月にハコベ (Stellaria media (L.) Villars) , 7~9月にツユクサ (Commelina communis L.) を優占種とする7科9種の雑草がみられ, アイガモ区における雑草の乾物重量は対照区に比べ極めて小さい値を示した (P<0.05) .ウスミドリメクラガメ (Apolygus spinolai (Meyer-Dur) ) による被害葉数は, 対照区, 農薬散布区 (以下, 慣行区) およびアイガモ区の間で有意差がみられなかった.チャノキイロアザミウマ (Scirtothrips dorsalis Hood) の個体数は各区とも6月上旬にピークを示し, アイガモ区の個体数は対照区に比べ有意に少なかった (P<0.05) .チャノミドリヒメヨコバイは対照区およびアイガモ区で2番茶摘採直前に個体数が増加し, 両区の生葉収量は慣行区に比べ減収した (P<0.05) .チャノホソガ (Caloptilia theivora (Walsingham) ) については, 対照区および慣行区に比ベアイガモ区で被害葉数が増加する傾向を示した.放飼したアイガモは害虫が生息する茶樹への摂食行動をほとんど示さず, 胃内容物調査においても害虫の摂食は確認されなかった.以上の結果から, 茶園におけるアイガモ放飼は雑草防除に有効であるものの, 駆虫効果は小さいことが示された.
  • 尾野 喜孝, 後藤 貴文, 那須 亮, 岩元 久雄, 高山 耕二, 中西 良孝, 萬田 正治
    日本家禽学会誌
    1998年 35 巻 6 号 367-375
    発行日: 1998/11/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    合鴨水田農法に適した家鴨類の選定のための基礎研究の一環として,国内種,IR種および中国種の胸筋と外側腸脛骨筋の発達と筋線維の特性について放飼区と舎飼区との間および品種間での比較検討を行った.放飼区は,4aの水田に,田植え1週間後に12日齢の雛を雌雄3羽ずつ72日間放飼した後,63日間配合飼料で舎飼いした.舎飼区は,面積1.9aの建物内で,それぞれの品種の雌雄3羽ずつを配合飼料で飼育した.屠殺は21週齢時に行った.得られた結果を以下に示す.
    1.体重および胸筋と外側腸脛骨筋重量は,いずれの品種も放飼区と舎飼区の間では差がなかったが,品種差を示し,体重は中国種で最も大きく,IR種がこれに続き,国内種が最小であった.胸筋の発達は国内種で最も優れ,外側腸脛骨筋はIR種で優れていた.
    2.胸筋と外側腸脛骨筋を構成する筋線維はすべて速筋線維であるII型に分類され,それらはさらに酸化的酵素活性の高いII A型と低いII B型に細分された.胸筋は約70%のII A型と30%のII B型で構成され,外側腸脛骨筋は約40%のII A型と60%のII B型で構成されていた.中国種の舎飼区は放飼区に比較し,外側腸脛骨筋の各型筋線維の構成割合において,II A型で多く,II B型で少なかった.品種間で比較した場合,胸筋では国内種でII A型が多く,II B型が少なかった.一方,外側腸脛骨筋ではIR種でII A型が多く,II B型が少なかった.
    3.筋線維直径は両筋肉ともII B型でII A型より大きかった.品種間では,胸筋のII B型が国内種とIR種で大きく,外側腸脛骨筋ではII A型およびII B型ともIR種と中国種で大きかった.
    4.これらの結果から,家鴨類にとって放飼と舎飼いの飼養形態の違いによる筋肉発達への影響は小さいことが示唆されるとともに,国内種は飛翔能力に,IR種は陸上での走歩行に,また中国種は産肉性ですぐれる特徴のあることが推察された.
  • 中西 良孝
    日本草地学会九州支部会報
    2002年 32 巻 1 号 127-131
    発行日: 2002/01/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 高山 耕二, 劉 翔, 角井 洋子, 山下 研人, 萬田 正治, 中西 良孝, 松元 里志, 中釜 明紀, 柳田 宏一
    日本家畜管理学会誌
    1998年 34 巻 1 号 1-11
    発行日: 1998/07/15
    公開日: 2017/10/03
    ジャーナル フリー
    合鴨農法における家鴨類の適性品種を選定する上での基礎的知見を得るために、インディアンランナー、中国系在来種およびマガモ系合鴨の3品種を用い、水田放飼(1996年および1997年の6〜9月)における除草・駆虫能力について、品種間で比較検討した。水田放飼期間中、定期的に雑草および害虫の発生状況を調査するとともに、胃内容物調査も行った。1.1997年7月には家鴨類放飼により雑草発生が有意に抑制され、8月にはタイヌビエ、イヌビエなどイネ科雑草の発生が多くみられたものの、中国系在来種がマガモ系合鴨に比べ高い除草能力を示した。2.セジロウンカの発生ピーク時(1996年7月)における胃内容物調査では、マガモ系合鴨の336頭、インディアンランナーの732頭および中国系在来種の506頭と多数のセジロウンカの摂食が確認され、家鴨3品種間に有意な差は認められず、いずれも高い駆虫能力を示した。また、トビイロウンカについても家鴨3品種は高い駆虫能力を示したか、品種間に差はみられなかった。なお、ツマグロヨコバイに対しては、3品種とも駆虫能力は認められなかった。3.スクミリンゴガイに対し、家鴨3品種は高い駆虫能力を示したが、品種間に差は認められなかった。一方、スクミリンゴガイの卵塊については、マガモ系合鴨と中国系在来種がインディアンランナーに比べ高い駆除能力を示した。以上から、家鴨3品種のうち、中国系在来種が水田における除草・駆虫能力の面で最も優れた品種であることが示唆された。日本家畜管理学会誌、34(1) : 1-11,19981998年1月16日受付1998年5月6日受理
  • 磯部 勝孝, 浅野 紘臣, 坪木 良雄
    日本作物学会紀事
    1998年 67 巻 3 号 297-301
    発行日: 1998/09/05
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    アイガモの放飼による除草効果や水稲の収量への影響を検討するとともに, 水稲の稈に対する影響を明らかにするため, 1994年と1996年に試験を行った.試験区は無処理区, アイガモ区, 慣行区の3区を設けた.アイガモ区は, 有機質肥料のみを施用し, アイガモを放飼した.無処理区は, アイガモ区の一部に金網を張ってアイガモの侵入を防止した.慣行区は, 化学肥料や農薬を使用して水稲栽培を行った.アイガモの放飼による除草効果は極めて大きく, 慣行区とほぼ同様の収量を得た.アイガモの放飼による除草効果が顕著であった理由は, アイガモの雑草摂食と水掻きにより土壌表面を撹拌したことと濁り水の効果によると思われた.1994年の結果では, 無処理区はアイガモ区に比べ雑草の発生が多く, 収量の低下が認められた.しかし, 1996年の結果では, 雑草の発生が少なくアイガモ区と慣行区では収量に差がなかった.このことからアイガモの放飼を続けると土壌中の雑草種子数の減少にともなって, 雑草の発生個体数が減少し水稲と雑草の競合が小さくなるものと考えられる.アイガモの放飼は, 水稲の稈の形質には影響をおよぼさなかった.しかし, 無処理区やアイガモ区の稈は, 肥料として有機質肥料を使用しているため, 慣行区に比べ第4, 第5節間が短く, 第3節間の短径が大く, 葉鞘付挫折モーメントや倒状指数も小さくなり, 慣行区に比べて耐倒状性が高まったものと思われた.
  • 主税 裕樹, 大島 一郎, 髙山 耕二, 中西 良孝
    日本暖地畜産学会報
    2013年 56 巻 2 号 167-170
    発行日: 2013/10/03
    公開日: 2014/01/06
    ジャーナル オープンアクセス
    わが国における山羊の飼養上の問題点の解決と合理的な飼養技術の確立に向けた基礎的知見を得る目的 で,山羊飼養者を対象としてアンケート調査を実施し,山羊の飼養目的,飼養規模,給与飼料および放牧管理上の問題点などを明らかにした. 調査対象者402 名のうち,有効回答数は109 名(27%)であった.山羊の飼育目的は除草利用および乳生産が多く,次いで伴侶動物としての利用,教育利用および肉生産であった.1 戸当たりの飼育規模は10 頭以下が過半数を占め,51 頭以上は6.4%と少なかった.放牧のみは3.6%と少なく,舎飼い中心であった.舎飼いの飼育密度については,4.1 ~8.0 ㎡/ 頭(37.1%)が最も多く,次いで2.1 ~4.0 ㎡/ 頭(25.8%),8.1 ㎡/ 頭以上(21.4%)および2.0 ㎡/ 頭(15.7%)の順であった.給与飼料の自給率は56.8%と比較的高かった.放牧対象地は野草地が最も多く,牧柵資材としては金網が過半数を占めた.また,放牧管理上の問題点としては,脱柵が最も多く,柵の破損,山羊の頸や肢にロープが絡まることなども挙げられた. 以上より,わが国における山羊の利用目的は多様であり,小規模な舎飼い中心であることが判明するとともに,舎飼い時の適正飼育密度および放牧時の脱柵防止対策に関する情報蓄積が必要であることが示唆された.
  • Ekurem EDAR, 矢吹 良平, 高山 耕二, 中西 良孝, 萬田 正治, 渡邉 昭三, 松元 里志, 中釜 明紀
    日本家禽学会誌
    1996年 33 巻 3 号 198-204
    発行日: 1996/05/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    合鴨農法における家鴨類の適性品種を選定するため,マガモ,チェリバレーおよびF1(マガモ×チェリバレー)の3品種の成長および産肉能力について比較検討した。試験田を3つの放飼区(マガモ,チェリバレーおよびF1)に分け,田植え1週間後にそれぞれ3品種の0週齢の雛を放飼した。放飼期間は稲の出穂期までの11週齢とし,その後20週齢まで舎飼肥育して屠殺解体し,産肉諸形質について検討した。なお,水田放飼区の対照区として,それぞれの3品種につき配合飼料単一給与の舎飼区を設けた。
    1. 20週齢終了時における3品種の家鴨類の体重は,水田放飼区,舎飼区ともにチェリバレー,F1およびマガモの順に大きい傾向を示した。
    2.0~20週齢の水田放飼区における家鴨類の成長は,舎飼区に比較してチェリバレーが低い傾向を示したが,F1とマガモは舎飼区とほぼ同様の傾向を示した。
    3. 枝肉歩留りは,3品種間ならびに水田放飼区と舎飼区の間に有意な差は認められなかった。腹腔内脂肪はチェリバレーが最も多く,次いでF1,マガモの順に多い傾向を示した。
    4. 3品種の家鴨類の食味テストの結果,F1,マガモおよびチェリバレーの順に嗜好性が高い傾向を示した。
    5. 以上の結果から,3品種のうちではF1が水田放飼に最も適した品種であることが示唆された。
  • 劉 翔, 高山 耕二, 山下 研人, 中西 良孝, 萬田 正治, 稲永 淳二, 松元 里志, 中釜 明紀
    日本家畜管理学会誌
    1998年 34 巻 supplement 号 40-41
    発行日: 1998/03/18
    公開日: 2017/10/03
    ジャーナル フリー
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