本研究は,学校における運動プログラム(
運動会
)の有効性を考察することを目的とした。この目的に関して,
運動会
の成果は,運動者の運動継続意識や運動に対する認識が向上することであると仮定された。そのため,
運動会
の成果を,運動者のモチベーションと行動との観点から多変量解析によって分析した。質問紙調査は,愛知教育大学の附属中学校の537名の生徒に対して行った。主な結果は以下に示す通りである。学校における運動プログラムである
運動会
は,一般に,運動者の運動継続意識を高めたり,運動に対する認識を高めることに有効であるといえる。そして,この結果は特に,以下のような運動者に対してより有効である。1)
運動会
における個人の目標に対して高い期待と高い遂行がみられた運動者2)
運動会
で得られるであろう種々の報酬に対して高い期待や誘意性を持つ運動者3)
運動会
において,欲求が充足された運動者4)
運動会
の経営的条件に対して満足した運動者
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