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クエリ検索: "金子真人"
307件中 1-20の結果を表示しています
  • 粟屋 徳子, 春原 則子, 宇野 彰, 金子 真人, 後藤 多可志, 狐塚 順子, 孫入 里英
    高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
    2012年 32 巻 2 号 294-301
    発行日: 2012/06/30
    公開日: 2013/07/01
    ジャーナル フリー
    発達性読み書き障害児に対し, 春原ら (2005) の方法に従って漢字の成り立ちを音声言語化して覚える学習方法 (聴覚法) と書き写しながら覚える従来の学習方法 (視覚法) の 2 種の漢字書字訓練を行い聴覚法の適用を検討した。対象は発達性読み書き障害の小学 3 年生から中学 2 年生の 14 名で, 全例, 全般的知的機能, 音声言語の発達, 音声言語の長期記憶に問題はなかったが, 音韻認識や視覚的認知機能, 視覚的記憶に問題があると考えられた。症例ごとに未習得の漢字を選択し, 視覚法と聴覚法の 2 通りの方法で訓練を行い, 単一事例実験研究法を用いて効果を比較した。その結果, 2 例では両方法の間の成績に差を認めなかったが, 12 例では聴覚法が視覚法よりも有効であった。この 12 例はいずれも, 視覚的認知機能または視覚的記憶に問題を認めた。この結果は, 聴覚法による漢字書字訓練の適用に関する示唆を与えるものと思われた。
  • —スクリーニング検査としてのRapid Automatized Namingの有用性—
    金子 真人, 宇野 彰, 春原 則子, 粟屋 徳子
    脳と発達
    2012年 44 巻 1 号 29-34
    発行日: 2012年
    公開日: 2014/12/25
    ジャーナル フリー
     就学前年長児に施行したRapid Automataized Naming (RAN) による, 就学後の読み困難児を予測する確率について検討した. 就学前年長児1,001名にRAN課題を実施し, その後4年間追跡し, 小学1年から4年までの4時点におけるひらがな非語音読と漢字音読成績が低かった児童を抽出した. 就学前に実施したRAN成績による音読成績が低かった児童の識別確率およびRANの有用性をROC解析にて検討した. その結果, 就学前に実施したRANによる読み困難児の識別精度は, 小学2年で最大0.86を示した. また, 曲線下面積は, 小学3年で最大0.84を呈し, RANの予測指標としての有用性が示された.
  • 認知神経心理学的および脳血流による検討
    春原 則子, 宇野 彰, 平野 悟, 加我 牧子, 金子 真人, 松田 博史
    脳と発達
    2001年 33 巻 4 号 357-362
    発行日: 2001/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    「すぐに忘れてしまう」ことを主訴とした小児の高次大脳機能障害について, 認知神経心理学的に検討し, 併せて局所脳血流量の測定を行った.その結果, 本例の主な高次大脳機能障害は, 視覚的認知・構成能力の低下と聴覚性の言語的記憶障害にあると考えられた.局所脳血流量 (rCBF) は左側頭・頭頂葉と左海馬が右側に比して低下しており, 成人における高次大脳機能障害の損傷部位に相当する可能性が考えられた.
  • 佐野 剛雅, 金子 真人, 香月 靜, 立野 麻美, 官澤 紗, 宮城 伊吹, 髙橋 宣成
    高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
    2020年 40 巻 3 号 385-392
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー

      小児の視知覚分析の評価には, 立方体透視図模写 (NCC) が使用されるが, 描画特徴を質的側面から検討した報告は少ない。本研究では読み書き習得度の低い児童を対象に NCC の定性的採点による学年到達度と, 最初に面を構成するか否かの描画過程が視知覚分析を測る指標になるのか検討した。学年到達度を基準とした「基準到達群」と「基準未到達群」, 面構成の有無を基準とした「面構成あり群」と「面構成なし群」で線画同定課題の成績を基準ごとに比較した。その結果, 基準到達群と基準未到達群の間で有意差を認めなかったが, 面構成なし群は面構成あり群に比べ初発反応時間が有意に長かった。線画同定課題は視知覚分析を測ると考えられるが, 面構成の有無により線画同定課題で相違を認めたことから, 面構成なし群は視知覚分析の脆弱性を示唆し, NCC は描画過程を考慮することで視知覚分析の指標になると考えられた。

  • 金子真人
    , 東福寺規義
    関東甲信越ブロック理学療法士学会
    2016年 35 巻
    発行日: 2016年
    公開日: 2021/03/12
    会議録・要旨集 フリー

    【初めに】 陳旧性心筋梗塞に対し冠動脈バイパス術施行後、抗不整脈薬であるアミオダロンの副作用により間質性肺炎を呈し、心不全が悪化した症例を担当した。介入当初はアミオダロン中止により不整脈が頻発し、循環動態が不安定だった。循環動態に配慮した運動負荷量の調整や環境設定を行い、自宅退院へ至った経過を報告する。発表に際し、患者から同意を得た。

    【介入】 当初は低心機能(EF30%)に加え起立性低血圧を認めており、離床に時間を要した。介入X+11 日目には車椅子乗車時に収縮期血圧90mmHg 以上を保持でき、リハビリ室にてADL 訓練を開始した。階段昇降訓練まで可能となったが、X+22 日目に運動時のshort run や息切れ等の自覚症状を認めるようになった。X+24 日目に肺炎及び心不全が再燃し訓練中止となる。X+26 日目に訓練再開したが、起居動作や歩行時にshort run や四段脈を認めた。そのため、医師とバイタルに関する中止基準を再設定し、動作時の負荷量軽減に着目する事とした。運動耐容能向上を目的に、四肢筋力強化訓練を看護師と連携して実施した。また、起居動作においてベッドの高さ等の環境設定を行い、動作負荷量の再調整を行った。訓練時に不整脈が出現する場面を患者にフィードバックし、活動限界を把握しながら訓練を進めた。

    【結果】 安静時及び運動時の不整脈の出現頻度が減少した。循環動態が安定し、訓練時の耐久性が向上した。4 点杖歩行、両手すり使用での20cm 段差昇降等が可能となったが、20m 以上の歩行や階段昇降時にNSVT を認めていた。屋内ADL において不整脈の出現なく杖歩行自立を獲得し、X+63 日目に自宅退院へ至った。

    【考察】 筋力強化により運動耐容能向上を図り、動作時負荷量の調整を患者に対してフィードバックした結果、心不全の増悪なく自宅退院へと至った。今後の課題としては、自宅での環境調整について検討が必要だと考える。

  • —単語属性条件を統制した単語群を用いた検討—
    藤吉 昭江, 宇野 彰, 川崎 聡大, 田口 智子, 春原 則子, 福島 邦博
    音声言語医学
    2010年 51 巻 1 号 12-18
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/04/16
    ジャーナル フリー
    漢字書字に困難を示した8歳の右利き男児に関する症例報告である. この児童に対して漢字の成り立ちを音声言語化して覚える方法 (聴覚法) と書き写しながら覚える従来の学習方法 (視覚法) の2種類の訓練方法の有効性について, 刺激単語に関する属性を統制した単語群を用いて単一事例実験計画法にて検討した. 単語属性に関しては, 学年配当以外の表記妥当性, 親密度, 心像性, 画数の各条件を統制した. その結果, 聴覚法が視覚法に比べて正答率と維持率に関して有意に高い結果であった.
    さらに属性を統制した単語群において方法別効果の差が認められたこと, および各単語間の属性による正答率の差は有意ではなかったことから, 今回の結果には, 単語属性による影響を排除しても訓練法の違いによる影響が大きいと考えられた.
  • —学習障害が疑われる外国にルーツのある中学生一例からの考察—
    三盃 亜美, 申 怡娜, 澤田 浩子
    障害科学研究
    2023年 47 巻 1 号 95-108
    発行日: 2023/03/31
    公開日: 2023/10/01
    ジャーナル フリー

    外国にルーツのある子どもの学習困難は、言語環境に起因する第二言語の低い習得度が原因と判断されやすく、学習障害と特定されるまでに時間がかかる。本研究は、これに該当する中学2年男児を経験したので報告する。客観的な検査により、本事例の語彙・読み書き能力は小学校低学年以下であり、文字習得に関与する認知能力に弱さがみられた。本事例の約11年という在日期間を考えると、本事例の低い日本語能力を環境要因のみでは説明できず、学習障害が疑われた。小中学校では、言語環境に起因する学習困難と考え、学習障害が疑われることはなかった。本事例を通して、外国にルーツのある子どもへの指導経験が教員に不足している、外国にルーツのある子どもの学習困難の背景に学習障害があるという可能性が教員に認識されていないことなどが原因で、外国にルーツのある子どもは学習障害に関するアセスメントにつながりにくいという現状があるように思われた。

  • 岡野 真弓, 内川 義和, 田村 省悟, 齋藤 真之介, 新井田 孝裕
    日本視能訓練士協会誌
    2020年 49 巻 119-125
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/02/06
    ジャーナル フリー

    【目的】小学4・5年生における漢字書字に影響する視機能、視覚認知機能について検討した。

    【対象および方法】小学4・5年生70名を対象に、漢字書字課題および視機能、視覚認知機能の検査を行った。漢字書字課題には「小学生の読み書きスクリーニング検査(STRAW)」を用いた。視機能検査では、近見視力、屈折、調節効率、立体視、近見眼位、輻湊近点を測定した。視覚認知機能は7つの下位検査(視覚的弁別、視覚的記憶、視覚-空間関係、形態の恒常性、配列記憶、図地弁別、視覚的閉合)からなるTest of Visual Perceptual Skills-3rd Edition(以下TVPS-3)を用いて評価した。

    【結果】漢字書字成績と視機能、TVPS-3下位尺度得点との関連を検討した。その結果、漢字書字成績と近見視力、立体視およびTVPS-3の視覚的記憶、視覚-空間関係、図地弁別、視覚的閉合の下位尺度得点との間に有意な相関を認めた。漢字書字成績と有意な相関を示した視機能、TVPS-3の因子を独立変数、漢字書字成績を従属変数とした重回帰分析(ステップワイズ法)を行った。その結果、漢字書字成績の有意な予測変数として、近見視力と視覚的閉合が抽出された。

    【結論】小学4・5年生での漢字書字には、近見視力と視覚的閉合の双方が影響していることが示唆された。

  • ―認知機能特性に基づいた訓練方法の効果―
    春原 則子, 宇野 彰, 金子 真人
    音声言語医学
    2005年 46 巻 1 号 10-15
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    発達性読み書き障害の男児3例に対して2種類の方法で漢字書字訓練を行い, 単一事例実験研究法を用いてその効果について検討した.3例とも音韻認識力や視覚的認知, 視覚的記憶力に低下を認め, これらが漢字書字困難の原因になっていると考えられた.一方, 音声言語の記憶力は良好であった.漢字の成り立ちを音声言語化して覚える方法 (聴覚法) と, 書き写しながら覚える従来の学習方法 (視覚法) を行い, 訓練効果を比較した.その結果, 効果の持続という点において聴覚法が視覚法に比べて有用であることが示唆された.視覚的情報処理過程に低下がある一方で, 音声言語の記憶力が良好であった本3症例にとっては, 見て写しながら覚えるだけでは十分に漢字書字が獲得できず, 聴覚法が有効なルートとして機能したものと考えられた.
  • 増田 佐和子, 鶴岡 弘美, 臼井 智子, 石川 和代
    AUDIOLOGY JAPAN
    2013年 56 巻 4 号 283-290
    発行日: 2013/08/30
    公開日: 2013/12/05
    ジャーナル フリー
    要旨: 発達性読み書き障害は, 読み書きに関して特異的な困難を示す学習障害のひとつであり, 中枢神経系における何らかの機能障害によると考えられている。
    症例は7歳の小学1年生男児で, 書字の誤りが多いことから難聴を疑われた。聴力検査では正常であったが, 問診より何らかの発達的な問題が示唆され精査を行った。「小学生の読み書きスクリーニング検査」は本児の読み書きにおける特徴や問題点を明らかにする上で有用で, 書き取りにおいて意味のある単語より1文字が, またひらがなよりカタカナ・漢字が苦手であることが示された。また本児の読み書き障害の原因として, 聴覚的な音韻処理障害とともに視覚情報処理障害が存在すると考えられた。本児に対しては小児神経科で発達性読み書き障害の診断がなされ支援が開始された。
    器質的な難聴がなくても読み書きなど特定の分野の障害を持つ小児が存在することに留意して, 専門家と連携することが大切である。
  • 春原 則子, 宇野 彰, 金子 真人, 加我 牧子, 松田 博史
    失語症研究
    2002年 22 巻 2 号 122-129
    発行日: 2002年
    公開日: 2006/04/24
    ジャーナル フリー
       言語性の意味理解力障害を認める小児の臨床像について検討した。言語性意味理解力障害が疑われた15名を対象に,各種神経心理学的検査とSPECTによる局所脳血流量の測定を行った。その結果,神経心理学的検査では言語性の課題において同年齢の健常児に比して低得点であった。また,非言語性の意味理解は可能であったが,言語性の意味理解力に障害を認めた。意味理解力障害は聴覚的過程,視覚的過程のいずれにも生じていた。復唱や音読といった音韻処理課題は良好であっても意味理解力が低下していたことから,音韻処理能力と意味処理能力に乖離があると考えられた。
       各症例に共通した局所脳血流量の低下部位は左大脳半球側頭葉だった。左側頭葉損傷による成人失語症例においても言語性の意味理解力障害が生じることが知られており,後天性の損傷例の病巣と類似した部位の機能低下によって言語性の意味理解力障害が出現していることが示唆された。
  • ―ひらがなと漢字における検討―
    澁谷 文恵, 宇野 彰
    音声言語医学
    2020年 61 巻 1 号 61-66
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/02/27
    ジャーナル フリー

    二重障害仮説(DDH)では,読み困難のある児童を音韻認識障害(PAD)群,自動化能力障害(NSD)群,二重障害(DD)群の3群に分類でき,DD群が最も重い読み困難を示すと報告されている.しかしDD群は最も重い読み困難を示さなかったという報告も複数あり,その理由の一つに文字言語体系の差が挙げられている.本研究では,小学1年生から6年生の日本語話者児童795名のうち,異なる文字言語体系である「ひらがな」と「漢字」に読み困難のある児童を対象に,DD群の読み成績について検討した.その結果,ひらがなの読み困難群においてDD群は最も重い読み困難を示さなかったが,漢字の読み困難群においては最も重い読み困難を示した.本研究の結果からはDD群の読み困難度は文字言語体系によって影響を受けることが示唆された.また,DDHでは分類できない読み困難のある児童を複数認めたことから,DDHで想定している認知障害以外の認知能力も考慮すべき可能性が示唆された.

  • 宇野 彰, 春原 則子, 金子 真人, 加我 牧子, 松田 博史
    音声言語医学
    1999年 40 巻 4 号 388-392
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    特異的言語機能障害 (SLI: specific language impairment) 児の言語的発達と非言語的発達について認知神経心理学的な障害構造から検討した.その結果, SLI児では音読や復唱は可能であるが意味を理解することが困難であることから意味理解障害が中心症状と考えられた.SLI児は言語に関する意味理解力は障害されている一方で, 非言語的意味理解力は正常に発達していると思われた.同じ先天的障害例である, 非言語的能力も障害されている特異的漢字書字障害児と対称的であった.以上から, 言語的能力と非言語的能力は共通に発達していくだけでなく, 意味能力に関しては独立して発達していることが示唆された.
  • 大森 美代, 宇野 彰
    音声言語医学
    2022年 63 巻 1 号 43-49
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/01/28
    ジャーナル フリー

    対象症例は,言語障害特別支援学級に在籍する発達性読み書き障害児2名である.1名は言語発達障害の併存を認めた.2名はともに知能は正常であり,音声言語の長期記憶も良好であり,練習して文字を習得したいという意思が明確である,という3条件を満たしていたため,宇野ら(2015)の聴覚法を用いてひらがな,カタカナの指導を実施した.その結果,約10週間後に両名ともにひらがな,カタカナがほぼ完璧に習得でき,その後も維持できていた.家庭学習が困難な読み書き障害児に対して,自立活動の時間の活用と専門教員の育成により,効果的な指導が言語障害児特別支援学級において可能であることが示唆された.

  • 伊達 健司, 宇野 彰
    音声言語医学
    2014年 55 巻 2 号 173-179
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/28
    ジャーナル フリー
    学習障害を主訴に受診した症例について,詳細な認知神経心理学的検査および学習到達度を測定する検査を実施したところ,特異的書字障害と診断され,その背景として視知覚障害の存在が示唆された.そこで視知覚障害の器質的な原因を検索する目的で頭部核磁気共鳴画像(MRI)検査を実施したところ,両側の三角部近傍を中心とする脳室周囲白質にT2強調画面にて高信号領域が認められた.病歴および画像所見から脳室周囲白質軟化症(PVL)の病変と考えられ,この病変による視放線への影響が視知覚障害の主因ではないかと推定された.
  • ―小学3年生を対象として―
    澁谷 文恵, 宇野 彰
    音声言語医学
    2017年 58 巻 1 号 6-14
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/02/18
    ジャーナル フリー

    二重障害仮説(Wolf and Bowers,1999)は,発達性読み書き障害の原因となる認知障害として,音韻認識障害に加えて呼称速度障害も重要であるとする仮説である.また,音韻認識単独障害群や呼称速度単独障害群と比較して,どちらの障害も併せもつ二重障害群は読みの成績が最も低いと報告されている.本研究では,公立小学校通常学級に通う日本語話者の小学3年生94名を対象に,二重障害仮説が適用されるかどうか検討した.同じ小学3年生を対象とした英語圏でのSunseth and Bowers(2002)およびドイツ語圏のWimmerら(2000)と同じ基準を用いて分類した.その結果,どちらの基準を用いても日本語話者小学3年生は二重障害仮説に基づく下位分類群に分類可能だったが,二重障害群は単独障害群と比べて必ずしも重い群ではなく,二重障害仮説は一部においてのみ適用が可能であると思われた.

  • 春原 則子, 宇野 彰
    日本音響学会誌
    2007年 63 巻 7 号 375-379
    発行日: 2007/07/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
  • 春原 則子, 宇野 彰, 金子 真人, 粟屋 徳子
    音声言語医学
    2007年 48 巻 2 号 112-117
    発行日: 2007/04/20
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    標準抽象語理解力検査 (以下SCTAW) の小児への適用について検討した.健常小中学生合計1, 477名に本検査を実施して基準値を算出した.正答数については, 小学6年生でも健常成人例と比較して有意に少なかったが, 中学生では40~60歳代の健常成人との問に有意差を認めなかった.誤反応パターンは, おおむね学年が上がるにつれて音韻的に類似した反応への誤りが減少し, 意味的に類似した反応への誤りが増加する傾向が認められた.本検査を言語の意味理解力に低下を認める特異的言語障害児6名に適用した結果, 6名はいずれも健常平均の―2SD以下の得点であった.小児における言語性意味理解障害の検出にSCTAWが有用であると考えられた.
  • 宇野 彰
    児童青年精神医学とその近接領域
    2017年 58 巻 3 号 351-358
    発行日: 2017/06/01
    公開日: 2019/08/21
    ジャーナル フリー

    本稿では,DSM-5の限局性学習障害(症)に関して,定義に基づくアセスメントの条件,下位分類,手法別アセスメントについて概説し,次に全般的知能,読み書きの習得度検査,文字習得の背景となる認知能力である音韻能力,自動化能力,視覚認知能力,語彙力,最後に指導に必要な支援につながる検査について,主に「読み書き」に関して解説した。限局性学習症のアセスメントは,自閉スペクトラム症や注意欠如・多動症とは異なり,より客観的な尺度を用いた検査を用いることにより診断評価が可能であること,診断評価のためには学習(読み書き,計算など)の到達度検査や,環境要因を除外するための認知検査が必要であることを述べた。科学的根拠に基づいた効果のある指導を行うために必要な検査法についても言及した。

  • 小林 千紗, 三盃 亜美, 渡部 敬真, 佐伯 由衣, 大渕 周平
    障害科学研究
    2021年 45 巻 1 号 299-314
    発行日: 2021/03/31
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル フリー

     本研究では、ダウン症女児1名を対象に読み書き習得に関与する認知能力とひらがなの読み書き習得度を評価し、学校と家庭場面において、濁音のひらがな読み書き指導を行い、その指導効果を検討した。本児は、音韻能力に加えて、視覚認知力と言語性の聴覚的記憶力に弱さがあった。これらの弱い認知能力を補うために、視覚呈示された文字と濁点を見ながら文字構成を言語化したフレーズを唱えて覚えるという、視覚法と聴覚法を組み合わせた指導を行った。その結果、学校で練習した字に対して、練習直後と1か月後の評価で、読み書き成績が上昇し、読みの正確性は6か月後まで維持された。本研究で行ったひらがなの読み書き指導は有効であったと思われる。

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