近年,「世界の工場」になりつつある中国に発着する輸出入貨物が急増している.華南地域に加え,華東,華北,東北地域の主要省を含む環黄海地域の輸出入貿易の伸びも急激である.しかし中国(特に環黄海地域)の対外輸送は,中枢港の整備と関連サービスが依然として需要に追いついていないため,香港,釜山,神戸,高雄など周辺諸国(地域)の主要港での中継を必要としている.本稿は,東アジア関係港湾が大きな関心を持っている,中国環黄海地域の輸出入
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における国際中継港の選択行動に焦点をあてて,1997年と1999年の2時点の調査データを用い,ロジットモデル分析を行った.同分析結果からは次のことが分かった.1)荷主の中継港選択行動に対して,2つの条件変数(港湾利用コスト変数と港湾取扱能力変数)がそれぞれ負と正の影響を与えている.中継港選択確率の条件変数弾力性は低いが,上昇する傾向がある.2)荷主属性のうち,貿易相手の地域特性(地理的位置)が
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の中継港選択行動に最も重要な影響を与えている.北米や北東アジア向け(から)の貨物を輸出入する
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は,釜山港および神戸港(特に釜山港)での中継を選択する確率が高いのに対して,欧州・東南アジアなど地域向け(から)の貨物を輸出入する
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は,香港港を選好する.3)貨物の特性も
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の中継港選択行動に有意な影響を与えている.電子・機械製品の輸出入
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が香港港を選好するのに対して,農水産品や繊維製品など非機械製品の輸出入
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は利用コストの低い釜山港を選好している.
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