実装設計において問題となる層状半導体素子のクラック発生現象を解明するために, 走査型電子顕微鏡下で, 素子の層面に対して, 2方向から負荷を与える3点曲げ試験を行い, 発生する微小クラックをその場観察した。その結果, 負荷方向に依存して, 2種類のクラックが発生することを明らかにした。次に, モンテカルロ法と, 節点分離挙動をバネ要素で表現した有限要素モデルを用いて, 材料欠陥などの存在に依存した破壊強度の分布を考慮したクラック進展シミュレーション法を提案した。そして, 3点曲げ試験結果とシミュレーション結果を比較検討することにより, 提案したシミュレーション法は, 実装設計において有用であることを確認した。
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