2022 年 14 巻 2 号 p. 217-220
症例の概要:65歳男性.前歯部ブリッジの動揺による咀嚼困難を主訴に来院した.咬合平面の不正および咬耗による咬合高径の低下を認めた.咬耗および臼歯部欠損による咀嚼障害と診断した.咬合高径の評価後にプロビジョナルレストレーション・治療用義歯を用い咬合挙上,咬合平面の修正を行い,クラウン,ブリッジおよび部分床義歯を製作した.
考察:咬合再構成により,審美性の回復および咀嚼能力の改善を認め,口腔関連QoL(Quality of Life)は向上し,高い満足度を得ることができた.
結論:咬合平面の不正および咬耗による咬合高径低下を伴う患者に対して,咬合再構成を行うことで良好な結果を得ることができた.