2024 年 16 巻 1 号 p. 119-122
症例の概要:患者は69歳の男性.咬耗と歯根破折による咀嚼困難を主訴として来院した.診察,検査の結果,著しい咬耗症による咀嚼障害と診断した.
考察:著しい咬耗症によって咬合平面の不正や咬合高径の低下が疑われた.可撤性補綴装置を用いて咬合高径を決定し,歯冠補綴装置に反映したことで良好な結果が得られたと考えられる.
結論:著しい咬耗症患者に対して可撤性補綴装置を用いて咬合高径を決定し,プロビジョナルレストレーションで経過観察し,固定性最終補綴装置に反映されることで咀嚼機能が改善された.