2016 年 8 巻 4 号 p. 430-433
症例の概要:患者は39歳男性.多数歯の咬耗による審美不良および咀嚼困難を主訴に来院した.咬合を挙上した上で下顎位を決定する咬合再構成の治療計画を立案し,上下顎全歯への歯冠補綴治療による咬合回復を行った.
考察:治療前に十分な検査を行い,咬合を挙上し適切な咬合高径に変更し,まず臼歯部を先に最終補綴装置に反映させた.これにより安定した咬合を得ることができ,前歯部の審美性のスムーズな回復につなげられたと考えられる.
結論:低位咬合に対しては,適切な咬合高径の付与およびバランスがとれた機能運動時のガイドの付与が重要であり,それらを最終補綴装置に反映させることで,良好な結果を得られることが示唆された.