日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成21年度日本調理科学会大会
セッションID: 2A-p2
会議情報

口頭発表
福島県内で製造された自家製味噌の利用実態及び諸成分について
*阿部 優子石村 由美子水野 時子角野 猛
著者情報
キーワード: 自家製味噌, 福島県, 諸成分
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録


【目的】味噌は日本人の食生活にとっては欠かすことのできない調味料である。著者等は、先に、福島県県北地方の味噌汁の摂取状況や嗜好調査等を行い、自家製味噌の製造率が比較的高く、食材として重要な役割を果たしていることを報告した。今回、その調査の一部と市販味噌の遊離アミノ酸組成等の実態を調査したので報告する。
【方法】製造実態調査などは、県北地区の伊達市内に居住する住民を対象にして行った。また、収集した自家製味噌については、遊離アミノ酸組成、食塩濃度、水分活性、水分量等の分析を行った。遊離アミノ酸組成は高速アミノ酸分析計(日立製、L-8800型)を、食塩濃度は塩分計を、さらに水分活性は水分活性測定器(AQUA LAB:AINEX型)をそれぞれ用いて測定した。
【結果】自家製味噌の利用者は約27.3%であった。それらは、手作りや親戚・知人などから貰い受けるものであった。さらに、味噌汁の意識調査では米飯に欠かせない、健康食品である、和食の代表的なものであるなどが多かった。
遊離アミノ酸総量は平均2250.6mg/100gであった。なお、グルタミン酸量がいずれの試料とも最も多く、次いでアスパラギン酸、アルギニン、イソロイシン、アラニン、フェニルアラニンなどが多く検出された。また、水分活性、食塩濃度および水分量は平均それぞれ0.802、11.0%および28.0%であった。

著者関連情報
© 2009日本調理科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top