抄録
【目的】野菜類は日本の食文化の重要な素材として、副食や行事食に多く利用されてきた。近年は健康増進の見地から野菜摂取量の増加が推奨されている。日本調理科学会近畿支部食文化分科会では、近畿2府4県における野菜利用の現状を把握するための調査を行った。前報(20年度大会)に引き続き、和歌山県の家庭における料理と調理法について報告する。
【方法】和歌山市または田辺市の家庭での調理担当者を対象に、留め置き式、自記式質問紙調査を行った。調査期間は平成19年9月から平成20年2月で、64種類の野菜について、家でよく作る料理名と惣菜として購入する料理名を各々2つずつ記載してもらった。料理名から調理法を9操作に分類した。
【結果】対象者数は和歌山市57名、田辺市52名で、1)年間を通じてよく食べる野菜の上位5種の料理法をみると、たまねぎでは「カレー」25%、「炒め物」14%、にんじんでは「カレー」22%、「煮物」20%、青ねぎでは「汁物」26%、「薬味」23%、キャベツでは「炒め物」24%、「お好み焼き」15%、きゅうりでは「サラダ」40%、「酢の物」26%であった。2)和歌山市と田辺市で差がみられる料理は、青ねぎの「すきやき」が3% vs 12%、キャベツの「お好み焼き」が21% vs 8%で、50歳未満と50歳以上で差がみられるのは、にんじんの「カレー」32% vs 11%と「煮物」13% vs 27%等であった。3)野菜の利用を調理法別にみると、生はレタス類、あえるはほうれんそう、漬けるはかぶ、ゆでるはブロッコリー、煮るはたけのこ(生)、焼くはなす、炒めるはピーマン類、揚げるはししとうがらし類、蒸すはゆりねが1位であった。惣菜利用の記載は少なく、記載率は3%であった。