日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成21年度日本調理科学会大会
セッションID: 2P-56
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ポスタ-セッション
IHクッキングヒーター使用での分析評価
-障害者が使いやすい調理器具とは?-
*中村 眞理子後藤 葉子廣田 真由子濱中 香也子小林 和幸
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キーワード: IH, 日常生活, 片麻痺者, 料理
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抄録

【はじめに】 障害者が家庭内役割を持つことの必要性については様々な報告がある。特に「調理・料理」は日常生活に大きな時間を占めるとされ、障害等級に関わらず、実施したい希望が高い活動である。しかし、自宅で家族と生活する場合、障害者本人のみに使いやすい特殊な器具の導入や環境設定は家族に抵抗がある場合も多く、リハビリテーションでの調理訓練が実際にいかされない現状もある。このような背景から,ユニバーサルな手段としてのIHに注目し、実際の調理活動の評価や訓練の視点を焦点化することを目的に、身体障害者の調理活動の困難点を動作分析とインタビューから分析した。
【対象】 慢性関節リウマチ(10名),パーキンソン病(8名),片麻痺(10名)。事前に内容を説明し同意を得られたものとした。
【方法】 野菜炒めと、切り身魚を焼く動作を、一機種終了ごとに十分な休憩をとりながら対象者一人につき異なる3機種のIHで実施した。事前に工程分析により抽出したチェックポイントと観察事項を記載できる評価表を用い、6名の作業療法士による観察評価と分析をおこなった。また、機種毎の使いやすさを聞き取り調査した。
【結果と考察】 データは、一般化を図るため、疾患別ではなく問題点を共通カテゴリー分けした。「立位バランス」や「関節可動域」では、加熱操作時のダイヤル操作およびスイッチやグリルの位置関係、「精神機能面」では複合スイッチやスイッチの階層に、「筋力」ではグリル引き出し時のスライド操作に課題が確認された。 状態にあわせた評価の視点をより明確に詳細に示していくことは、障害者本人および家族が共有して使用しやすい器具の選択や使用方法の工夫につながり、障害者の活動も広がるものと考える。
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© 2009日本調理科学会
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