主催: (一社)日本調理科学会
会議名: 2021年大会(一社)日本調理科学会
開催地: 実践女子大学 日野キャンパス
開催日: 2021/09/07 - 2021/09/08
【目的】食用カンナデンプンには、穀類やイモ類の中でも極めて多くのレジスタントスターチ(RS)が含まれているが、生で食べられることはほとんどなく、加熱等の調理操作が必要となる。米やイモ類を加熱後に冷蔵保存することでRS量が増加したことが報告されており、カンナデンプン中のRS量も加熱等の調理によって変化する可能性が考えられる。本研究では、食用カンナデンプンの加熱温度及び加熱直後の保存(室温・冷蔵)によるRS量の変化について比較検討した。
【方法】台湾産赤カンナ由来のデンプン(カンナ)を用い、60〜120℃の条件で20分間オーブン加熱後、室温(25℃)及び冷蔵(4℃)でそれぞれ24時間保存した。その後、凍結乾燥したものを試料とした。試料中の可溶性デンプンとRS量は、Megazyme社の測定キットで測定し、総デンプン量に対するRSの割合をRS量(%)とした。
【結果・考察】加熱温度によるカンナのRS量は、非加熱のもの(68.8±3.5%)に比べ、80℃(74.4±0.8%)、90℃(75.3±1.3%)、120℃(76.7±0.3%)で有意に増加したが、180℃(58.1±5.3%)では有意に減少し、200℃(61.2±1.4%)でも減少傾向にあった。室温・冷蔵保存によるRS量は、加熱直後と比較して、室温保存は60、90℃で、冷蔵保存は60、70、90℃で有意に増加した。結果より、粉末カンナデンプンのRS量が最も増加した最適条件は、加熱温度90℃で室温24時間保存であった。また、RS量の増加には、保存よりも加熱温度による影響が大きいことが示唆された。