日本調理科学会大会研究発表要旨集
2025年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 1P-54
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包丁を用いた丸い食材の剥皮操作における教育方法に関する考察
*秋山 久美子山中 健太郎上村 凛星田 雛
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抄録

【目的】丸い食材の皮を包丁で剥く方法を効率的に教示する方法を研究する過程で、包丁と同じような手指の動きで安全に使用することができる縦型ピーラーを用いて練習することで、包丁への移行がスムーズにできるのではないかと考え研究を行った。

【方法】小学校4年生の児童を被検者として、丸い食材(カブ)を剝く時の手指の動きを教示した。縦型ピーラーで練習を行ったあと本実験を行った。ペティナイフでの練習及び本実験も同様に行った。ビデオ撮影を行い、剥いている様子を観察した。皮の重さ等を測定し、分析と聞き取り調査も行った。併せて、食関連の学科に在籍している1・2年生を対象に包丁のみでリンゴの丸剥きを練習するグループと、最初に縦型ピーラーで練習したあとに包丁での丸剥きを練習するグループに分けて実験を行った。皮の長さ、剥く時間等の測定と、手指の動きをビデオ録画し、その様子を観察した。

【結果・考察】小学生の被験者は、縦型ピーラーの方が早く剥けた。刃が目立たず、切れ味も穏やかであるため使用時の恐怖心が軽減すると考えられた。また、包丁に対しても興味を抱くようなっていた。段階的に慣れていくことで、成功体験を得ることができると考えられた。女子大学生のリンゴの皮むき実験では、比較的包丁操作に慣れた2年生では、包丁を用いたグループの成績が良くなる傾向がみられた。1年生を対象とした実験では、縦型ピーラーを使用した練習から包丁使用へ移行したグループは、時間が短縮され、成績も上がることが分かった。縦型ピーラーでの練習は、手指の使い方や力加減を覚えるための有効な方法であるが、なるべく早い段階で行うことが効果的であると考えられた。

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