赤門マネジメント・レビュー
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コンピュータ産業研究会報告
半導体産業における共同研究開発の歴史
立本 博文
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ジャーナル オープンアクセス

2008 年 7 巻 5 号 p. 263-274

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抄録

半導体における共同研究の歴史は日本の超LSI技術共同研究組合から始まり、成功を収めた。日本の成功に反応したアメリカでは、それまでの制度を変更し、独禁法を緩和し共同研究開発を奨励した。共同研究開発の成果は標準規格化されることが多く、標準化が企業戦略に取り入れられる素地となった。300 mm口径ウェーハ対応装置での標準化プロセスを上手く利用できなかった日本の半導体産業は、2000年以降著しく競争力を失う結果となった。アメリカ半導体産業における共同研究は2000年以降新しい局面を迎えることとなった。半導体産業の基盤技術である微細化ルールの革新が止まる可能性が出てきたのである。これを解決するために、産学連携も含めた共同研究開発プロジェクトがNNI(National Nanotech Initiative)予算によって行われている。ニューヨーク州立大学Albany校ナノテクセンターでの産学連携は注目に値する取組である。AlbanyではIBMを中心としたエコシステムが形成されつつあり、このエコシステムを基盤として、同社はコモンプラットフォームというプログラムによって新しいビジネスモデルを構築しようとしている。Albanyにおける取組は、共同研究開発における最も進んだ形態となっている。

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