日本応用きのこ学会誌
Online ISSN : 2433-0957
Print ISSN : 1345-3424
野生種ヒラタケの人工栽培における酒粕の添加効果
岡村 徳光谷 亜矢寒川 恵美梶田 知子吉見 昭一大杉 匡弘
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1997 年 5 巻 2 号 p. 95-98

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抄録

W0351は,京都府宝ヶ池で採取した野生ヒラタケで,生育が速く栽培が容易な食用菌である.この研究では,本菌の組織培養・純粋培養を行って子実体を発生させるとともに,効率のよい栽培法の確立を試みた.本菌の子実体形成は15℃,菌糸の生長は30℃が適温で,pH6〜10の範囲で良好な生育を示した.また,酒粕はW0351の人工栽培において,顕著な生育促進効果を示した.子実体発生操作10日後の収率は,ブナ,ふすま,酒粕を用いた培地で鋸屑培地重量の34.4%であった.

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© 1997 日本きのこ学会
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