美味技術学会誌
Online ISSN : 2186-7232
Print ISSN : 2186-7224
論文
衝撃式粉砕法による米粉の製パン性に関する検討
―米粉粒度と焙炉・焼成工程が品質に及ぼす影響―
藤井 久美子大田 真平門田 充司難波 和彦
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2012 年 11 巻 1 号 p. 29-37

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抄録
衝撃式粉砕法による米粉について,その粒度と,一次発酵ガス抜き後の焙炉時間および焼成温度が,パンの品質に及ぼす影響を調べた。ガス抜き後に膨張限界点まで焙炉を行うと,パンの比容積が最大となり,従来法の一次発酵のみよりも大きく,ガス抜きの効果が示された。100μm未満の粒度では,損傷でんぷん率がやや高いが,低めの発酵温度と早期のガス抜きにより,比容積が増大した。比較的大きい粒度では,高めの温度で焼成することにより,微細粉に近いテクスチャーのパンとなることが明らかになった。
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© 2012 美味技術学会
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