2018 年 89 巻 2 号 p. 227-234
接触型電極を用いたインピーダンス測定による牛肉中脂肪酸組成の推定について検討を行った.ウシの半腱様筋,胸最長筋,および腹鋸筋からステーキを作製し,接触型電極を装着したLCRメータを用いてインピーダンスを測定した.各ステーキのインピーダンスと各脂肪酸割合との関係を単回帰分析により解析した結果,腹鋸筋のオレイン酸,飽和脂肪酸,不飽和脂肪酸,および一価不飽和脂肪酸の割合とインピーダンスとの間に,それぞれ有意な相関が得られた.腹鋸筋の各脂肪酸の割合と粗脂肪含量との間に有意な相関は得られなかった.粗脂肪含量は腹鋸筋(29.7%)が半腱様筋(3.8%)および胸最長筋(12.9%)に比較して有意に高かった.本研究の結果から,脂肪含量が高い筋肉については,オレイン酸,飽和脂肪酸,不飽和脂肪酸,および一価不飽和脂肪酸の割合が接触型電極を用いたインピーダンス測定により非破壊的に推定できる可能性が示された.