日本調理科学会誌
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米飯および米粉の理化学分析による千葉県産米の評価
藤井 雄樹奥西 智哉
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2022 年 55 巻 2 号 p. 76-83

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抄録

 15銘柄の良食味米について,食味に大きな影響を与えると報告された各種理化学分析を行った。なお,供試した良食味米は,大都市近郊の千葉県産米および家庭用ブランド米にグループ分けし,家庭用ブランド米は近年育種されたものを含んでいる。両者の分析値を比較することで,千葉県産米の特徴を明らかにした。

 千葉県産米の特徴はアミロース含有率が低いことで,特に「ふさこがね」で顕著であった。これはRVAの粘度特性値や精白米の吸水性からも裏付けられた。また,アミノ酸含量が低く,特に「ふさおとめ」で顕著であった。その他の味度値,付着量および糖含量は中程度であった。

 千葉県産米はアミロース含有率およびアミノ酸含量が低いことから,冷飯としての用途や強い火力での炊飯および保存を伴う用途に適性があると考えられた。また,アミロース含有率の低さにもかかわらず,「粒すけ」,「ふさおとめ」,「ふさこがね」の粘りが弱かったが,このことは加水量が多い可能性を示唆しており,検討を行う余地があると考えられた。

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