道南医学会ジャーナル
Online ISSN : 2433-667X
当院における院内時計の時刻管理に関する取り組み
本田 一浩米澤 一也
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2020 年 3 巻 1 号 p. 55-57

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抄録

【はじめに】 病院内には様々な時計があり必要時、適宜時刻の確認をすることができる。しかしその一方で、各時計に時刻誤差があった場合には、日常の診療や治療、手術、急変時の対応等に大きな影響を及ぼす。そのため設置している院内時計は正確さが求められ、時刻管理は病院にとって重要な課題である。今回、院内全体で時計の設置場所の確認、時刻調整、マニュアル、チェックリストの作成を行い、院内時計の時刻管理について取組みを実施したので報告する。 【方法】院内時計の種類、個数、設置場所、担当者について調査し標準時刻に調整する。また時刻誤差について調査し時刻の許容誤差範囲、調整方法を決定し、マニュアル、チェックリストを作成する。  【結果】調査票に基づき各部署に調査依頼。中央管理の壁掛け時計を担当者で標準時刻に調整。12月25~28日の期間で各部署の設置時計、時計表示のある医療機器等は各部署で標準時刻に調整。平成31年1月時刻誤差を調査票に基づき各部署に調査依頼。3月にマニュアル、チェックリストの検討。5月に時刻誤差許容範囲を月差±1分以内、時刻調整を毎月2週目までに実施することを決定。5月医療安全管理委員会でマニュアルの決定。電子カルテ導入に伴いチェックリストの追加修正。7月チェックリスト完成。8月初旬に職員に周知し本稼働した。 【考察】院内時計の時刻調整は8月より稼働した所であり、今後、時刻誤差については引き続き医療安全推進部会で多職種による情報共有、検討をしていく予定である。また、本年5月から電子カルテ導入に伴い電子カルテの時刻管理については医療情報管理部のシステムエンジニアとも連携していく必要がある。今後、院内全体で各時計の時刻管理を継続して実施することにより時間の正確性、信頼性を担保していく事が望まれる。そのためにはチェックの実施状況について定期的に確認し時刻設定の必要性について周知していく事が課題となる。

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