抄録
臼歯咬合面に修復されたコンポジットレジンの臨床予後を決定づける重要な物性は耐摩耗性である.筆者らはさきに,Bowenによって提案されたβ-Qurtz Glass-Ceramic (Megafiller)の粗粒をコンポジットレジン中に挿入する新しい臨床技法が,修復物の重合収縮率を効果的に減少させることを報告した.今回,6種の光重合型コンポジットレジンを用いて,Megafiller填入の有無が耐摩耗性に与える効果を検討した.摩耗試験は,筆者らが考案したグラスビーズ摩耗試験および通常のハブラシ摩耗試験の2種類の方法で評価した.摩耗深さは,精度μmの万能投影機を用いて摩耗試験前後の厚さを計測して求めた.実験の結果,Megafillerの填入によって,概ね数値的には摩耗深さは小さくなる傾向が認められたが,1, 2の材料を除いて統計的有意差はみられなかった.また,コンポジットレジンのMegafillerへの“ぬれ性”はコンポジットレジンの種類によって僅かに差異が認められた.