森林総合研究所研究報告
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研究資料
「三百年計画、竹の開花年限に関する実験」の過去から現在まで : 実生起源のモウソウチクにおける長期植栽試験の実態
小林 慧人 西山 典秀杉本 恵里子柏木 治次若山 太郎久本 洋子
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2024 年 23 巻 4 号 p. 135-151

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抄録

タケ・ササ類は、長期にわたり栄養成長を行い、数十年以上に一度開花することが知られるが、その実態解明には長期的な試験が欠かせない。国内ではモウソウチク (Phyllostachys edulis) を対象に、開花結実から次世代の開花までの年数の解明に向け、1930年から行われてきた試験がある。本稿では、文献、聞き取り、現地調査をもとに、過去約一世紀にわたる植栽記録や生態情報をまとめた。試験は累計11カ所で行われ、実生の第一世代目では、多くの試験地で発芽から主に67年目に開花した。第二世代目は現在9カ所で維持されており、開花までの年数が著しく短縮するモウソウチクも確認された。今後の課題として、系統保存、情報の更新と共有、研究の問いの再考があげられる。

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