日本消化器内視鏡学会雑誌
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症例
約1年半の経過観察で粘膜下腫瘍様形態を呈した早期胃癌の1例
川久保 尚徳西条 寛平岡本 康治瀬尾 充一宮 仁松浦 隆志江口 孝志相島 慎一石川 剛
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2010 年 52 巻 5 号 p. 1408-1414

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抄録
72歳男性.腹部膨満感のため近医で内視鏡検査を受け,胃前庭部大彎の隆起性病変からの生検で胃癌と診断.当院紹介され上部消化管内視鏡で,前庭部大彎に表面平滑な約10mm大の立ち上がりなだらかな隆起病変を認めた.病変は超音波内視鏡で第2~3層に局在している低エコー域として描出された.同部位の生検はGroup Iだった.その後2~6カ月毎に上部消化管内視鏡及び超音波内視鏡,生検にて計5回経過観察した.5回目に施行した内視鏡検査で粘膜下腫瘍様病変の頂部に陥凹が出現.生検で高分化腺癌と診断し,幽門側胃部分切除術を施行.病理組織は乳頭腺癌で粘膜下層を主座に発育していた.粘膜下腫瘍様形態を呈した早期胃癌を長期経過観察した例は稀であり報告する.
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© 2010 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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