2021 年 63 巻 1 号 p. 38-44
症例は88歳,男性.上腹部痛精査のため当院へ紹介された.腹部CT検査で十二指腸水平部の穿孔が疑われた.上部消化管内視鏡検査で,十二指腸水平部の腸管壁にPTPの刺入がみられた.内視鏡的にPTPを摘出したが,十二指腸壁に約15mm大の穿孔を認めた.治療は内視鏡的にOver-The-Scope Clip(OTSC)を用いて穿孔部の閉鎖術を施行した.その後,一時的に誤嚥性肺炎を併発したが経過良好で転院となった.PTP誤飲による十二指腸穿孔に対しOTSC治療が有用であった稀な症例を報告した.