日本地球化学会年会要旨集
2016年度日本地球化学会第63回年会講演要旨集
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G10 最先端計測・同位体化学の地球化学及び境界領域への応用
塩素同位体比測定法の検証と海底堆積物や火山地域の温泉水への本測定法の適用
*石川 厚成田 進保柳 康一加藤 慎明山 裕保竹内 あかり大木 寛吉野 和夫
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キーワード: 塩素同位体比
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p. 184-

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抄録

塩素同位体比測定法について測定実験と量子化学的方法で検証した。その結果、次のことが分かった。(1)Cs2Cl+イオンは塩素同位体比の精密測定値を与える。(2)CsCl分子が黒鉛結晶の層間を通りCs2Cl+になる。(3)CsCl試料の共存物質は, 黒鉛結晶の層間を閉塞する。ニュージーランド南島の東側大陸棚の堆積物試料(IODP, Expedition317)の塩素同位体比を測定したところ, 浅い海の掘削試料に関する塩素同位体比の年代変化はユースタシー曲線の海進・海退周期に対応した。一方, 深い海の掘削試料では掘削深度が進むと徐々に35Clの割合が増加し, 深いところでは海水よりも35Clの割合が高くなった。御嶽山周辺にある温泉の塩素同位体比も測定した。測定した温泉の塩素同位体比は海水より37Clの割合が高かった。温泉水中のCl?イオンのほとんどは, 地下のマグマに由来し, 最終的に地下水に移行したものと解釈している。

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© 2016 日本地球化学会
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