主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
回次: 68
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/15
p. 73-
近年の電波天文学の進歩により、原始惑星系円盤の進化初期段階におけるダストの時空間分布が、後の惑星形成・進化と密接に関係していることが明らかになりつつある。ダストの溶融・急冷で形成されたコンドルールは小惑星の主要な構成物質と考えられるため、コンドルールの形成時期・領域を同時決定できれば、太陽系天体の形成・進化を制約する上で重要な情報となる。本研究では、二次イオン質量分析計(SIMS)を用いた高精度26Al-26Mg年代測定法の開発を行い、熱変成度の低いコンドライトに含まれるコンドルールへの適用を行なった。さらに、SIMSを用いた酸素同位体比分析を行い、個々のコンドルールの形成領域を推定した。本発表では、これらの情報に基づき原始太陽系円盤におけるコンドルールの時空間分布を議論する。