2025 年 33 巻 p. 139-142
本研究では,気相中におけるガス-液-固界面の制御に基づき,ワンステップエアロゾルプロセスによるコアシェル粒子の簡便な気相合成法を提案した.本手法により,金属粒子をコアとするコアシェル構造の形成が可能であることを示した.前駆体濃度および水素ガス流量の制御により,粒子の形態,粒径,ならびに結晶構造を精密に調整できることを明らかにした.合成過程では,Fe,FeO,SiO2各相の生成・還元挙動のバランスを最適化することで,安定なシリカ被覆層の形成を実現した.前駆体濃度の増加に伴いコアのサイズは増大し,SiO2シェルは薄くなる傾向を示し,その挙動は理論的予測と良好に一致した.また,粉末X線回折から,不純物酸化物の生成を抑制し金属への完全な還元を達成するためには,十分な水素供給が不可欠であることが明らかとなった.得られたコアシェル粒子は,均一な球状形態と明瞭なコアシェル構造を有しており,本手法における気相合成での界面制御の有効性を実証した.