抄録
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震によって学校建築や公共建物の柱や壁がせん断破壊し、甚大な地震被害を受けた既存RC造建物が多数確認された。本研究では、茨城県内の既存RC造建物について、地震被害の詳細調査および耐震診断による構造性能評価を行い、それらの結果を比較することで構造部材の破壊損傷要因および耐震診断方法の妥当性について検討した。現地調査により被災した既存RC造建物の部材損傷程度および被災度区分判定結果を把握し、被害調査結果と耐震診断結果の比較検討では、コンクリートの施工不良による強度低下およびコンクリートブロック造壁の影響を適切に考慮することにより概ね対応することを示した。