日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
ISSN-L : 1884-6246
論文
ユーイング円盤記録式強震計による1923年関東地震の記象の解析 その2 地震計の特性の検討に基づく地動の推定
翠川 三郎三浦 弘之山田 眞
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 22 巻 1 号 p. 1_16-1_35

詳細
抄録

1923年関東地震の際に東京・本郷でユーイング円盤記録式強震計により得られた記象から,波形の欠落部分等の補修および地震計の計器特性補正を行い,地動を復元することを試みた.その際,地震計の特性についても検討した.記録円盤の回転時間などの地震計の特性に確定的でない部分があり,復元記録には不確定性が含まれているが,復元記録の速度応答スペクトル(h = 0.05)のピークは,SW-NE成分では周期10秒弱に,SE-NW成分では周期4~5秒および10秒強にみられる.周期2~10秒でのスペクトル振幅は,SW-NE成分で30~80 cm/s程度,SE-NW成分で60~100 cm/s程度の値を示し,Morioka(1980)や横田ら(1979)による既往の復元記録に比べて大きい.復元記録は同地点での他の地震記録のスペクトル特性や関東地震の体験談にみられる揺れの経時変化と整合的だった.

著者関連情報
© 2022 公益社団法人 日本地震工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top