1999 年 25 巻 3 号 p. 117-120
コマツナ, ブロッコリー, カリフラワー, キャベツを酸素濃度0.5%, 1%, 4%, 7%および空気下に20℃で保存し, メタンチオールおよびジメチルジスルフィドの発生と組織切片からの電解質漏出程度を測定した。酸素濃度0.5%環境下に保存したコマツナ, ブロッコリー, カリフラワーでは24時間以内に, キャベツでは48時間以内にメタンチオールおよびジメチルジスルフィドの発生が確認された。この時, 組織切片からの電解質漏出程度は空気下保存区と比較して明らかに増加した。また, 酸素濃度1%環境下に保存したコマツナでは48時間以内にメタンチオールおよびジメチルジスルフィドの発生が確認された。一方, 酸素濃度4%, 7%および空気下では全ての作物において含硫揮発性成分の発生は認められず, 組織切片からの電解質漏出程度も変化しなかった。