応用糖質科学
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新形質米胚乳澱粉の構造特性
―1990,91年産うるち米について―
朝岡 正子高橋 慶一中平 健井ノ内 直良不破 英次
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1994 年 41 巻 1 号 p. 17-23

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抄録
 米胚乳澱粉の構造特性について調べた.試料は1990年および1991年に栽培された新形質米29品種を含む33品種の米から得た.胚乳澱粉の澱粉試料のアミロース含量は8~31%であった.澱粉のα-1,6結合を切断した後のゲル濾過クロマトグラフィーにより求めたアミロース含量(y)と澱粉・ヨウ素複合体吸収曲線の680nmの吸光度である青価(x)の間には正の相関関係が認められ,その回帰直線式はy=99.lx-5.0であった.アミロース含量の高い澱粉ほど酵素消化に対し撞抗性をもっていた.また,白飯の官能検査による食味評価値の高い品種はその胚乳澱粉のアミロース含量が低い傾向にあった.
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© 日本応用糖質科学会
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