抄録
1公立病院1病棟において,平日3日間の日勤看護師(n=23)が勤務開始から朝の受持患者ラウンドまでに行っている情報収集関連電子カルテ画面の閲覧シーケンスパタンをアクセスログから抽出し,構造モデル分析により特徴を明らかにした.シーケンスパタンは141シーケンス中,全53種類と多様である反面,5種類で過半数を占め,典型的パタンが示された.看護師は1回4画面と少ない画面から効率的に情報収集を行っていた.全11画面中,主要5画面で閲覧件数・時間の約98%を占め,「カルテ歴」と「経過表」の2画面が中心的役割を果たしていた.設計上「経過表」が担うと想定されたhub的役割は実際には「カルテ歴」でより大きかった.画面間リンクにはシステム設計段階からあるものとユーザにより後付けされたものがあり,看護師は後者を有効活用していた.関連の強いリンク10個のうち7個が設計時点では想定外であり,実際の使用状況とのギャップが明らかとなった.