抄録
症例の概要:患者は53 歳男性で,歯周疾患の進行による咀嚼ならびに審美障害を主訴に来院した.歯周処置および抜歯により少数残存症例になった本症例に対し,プロビジョナルレストレーションを用いて崩壊した咬合を再構築した後,上顎に金属床義歯を,下顎にCSC テレスコープデンチャーを装着した結果,長期間の安定した予後が得られた.
考察:残存歯の歯軸と歯冠歯根比を改善したことにより歯根と支持組織を保護し,CSC テレスコープデンチャーの十分な支持が得られたと考えられる.
結論:少数残存症例である本症例に対するCSC テレスコープデンチャーによる補綴処置は,咀嚼機能の回復および審美性の改善に有効であった.