血小板凝集能検査は血小板数低値の際,血小板同士のズリ応力が発生しにくく,血小板凝集能が過小評価となるリスクがある。そこで今回我々は,血小板凝集能検査時に血小板数を同時に評価するための血小板数推算法を開発した。当院で実施した血小板凝集能検査結果1,326検体を対象とし,測定時に得られる光学的パラメータのうち,測定開始時の多血小板血漿(PRP)および乏血小板血漿(PPP)の差(ベースラインPRP-PPP)を推定血小板数の予測因子とした。ベースラインPRP-PPPは血球計数装置で測定したPRP中の血小板数と極めて高い相関性(ρ = 0.924)を示したが,非線形近似であったため,30回ランダム分割サンプリングによる回帰式次数の決定を行った。その結果から二次式による予測モデルを構築した。本推定血小板数予測モデルにより求めた推定血小板数はPRP中の血小板数予測因子と同等の相関係数が得られ,臨床的な閾値である150 × 109/L未満を識別する性能は,AUROC = 0.99,感度70.8%,特異度99.6%と高精度であることが示された。本研究で開発した手法により,血小板数を別途測定することなく,血小板凝集能検査測定時に高精度な推定が可能となった。本法は血小板数減少の影響を考慮した的確な結果解釈を支援するとともに,検査ワークフローを効率化することが期待される。