抄録
光干渉の原理に基づき計算機上で作成されるホログラムを計算機合成ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)という。このCGHを用いたパターン照合の一つとしてマッチトフィルタリングがある。入力信号と参照信号の相関度を検出するフィルタを光学的マッチトフィルタと呼び、一般にフーリエ変換CGHが用いられている。この原理を立体情報を持つフレネル変換CGHを用いて応用すれば、3次元での物体認識の可能性が期待できる。本研究では、ホログラム作成と照合の演算に必要な物体の形状情報を3Dスキャンにより実空間から取得し、物体認識の一手法を確認すべくマッチトフィルタリングを試みている。